窓のパーツの中にはビートというものがありますが、それについて詳しくご存知ない方も多いでしょう。
窓においてどのような役割を担っているのかも気になるところです。
また、ビートはガラスなどと比べ交換頻度が高いのも特徴ですが、それにはカビの発生も関わっているため、カビ取り方法についても触れていきましょう。
自分で交換する際の手順も、併せてご紹介していきます。
窓におけるビートの役割とは!?
一般的に、窓を支える主なパーツとして知られているのはガラスやサッシなどでしょう。
そのため、ビートと聞いても、どのパーツのことを指すのか分からない方も多いのではないでしょうか。
ここではまず、ビートについて詳しくご説明していきます。
ビートとは、サッシの中にあり、ガラスを挟み込んで固定させる重要なパーツです。
ビートの素材はゴムであるため、柔軟性と弾力性を兼ね備えているのが特徴です。
そのため、強く挟み込んでもガラスが割れることはなく、優しく、そしてしっかりと固定することができるのです。
このように、他のパーツ同様、窓にとって必要不可欠なビートですが、その反面、耐久性が乏しいという点もあります。
ビートの素材であるゴムは、経年劣化などにより硬化してしまうことがあるのです。
硬化したビートは、破損に繋がることもあるため、交換が必要です。
もしビートの硬化に長期間気付かず、破損してしまった場合には、安易に手で触れないようにしましょう。
また交換する際は、自分で行なえばビートの購入費のみしかかかりません。
交換に必要な道具が揃っているのであれば、自分で交換してしまうのも一つの手です。
窓のパーツは結露に注意!カビが取り除けないビートは交換も
窓は冬などの寒い時期に加え、梅雨などの雨が多い時期にも結露が発生しやすいです。
特に、日本は高温多湿の気候であるため、結露が窓に発生しやすいということを念頭に置いておく必要があります。
また、その結露を長期間放置すると、やがてカビが発生してしまうことも懸念されます。
その場合には、速やかにカビ取りを行なうようにしてください。
先述した通り、ビートはゴムを素材として作られています。
そのため、発生して間もないカビであれば取り除くことができますが、発生して時間の経ったカビは深く根を張ってしまいます。
結果として、いくらカビ取りを行なってもカビが取り除けず、交換を余儀なくされることも考えられますので注意しましょう。
ついでに窓全体の掃除も!ビートのカビ取り方法をご紹介
ここでは、前項で述べたビートのカビ取りを実際に行なう際の手順をご紹介します。
【用意するもの】
・ぞうきん2枚
・ゴム手袋
・マスク
・メガネ
・住宅用の中性洗剤
【ビートのカビ取り手順】
①マスクを装着する
住宅用の中性洗剤は、匂いの強いものが多いです。
人によってはその匂いにより具合が悪くなってしまう場合もあるため、マスクは必須のアイテムです。
②メガネを装着する
メガネが無い場合は、ゴーグルでも代用できます。
住宅用の中性洗剤が飛び散って目に入らないよう、しっかりと装着してください。
③ゴム手袋
住宅用の中性洗剤に直接手で触れないよう、ゴム手袋を装着します。
④塗らしたぞうきんで汚れを取り除く
濡らして固く絞ったぞうきんで、掃除をしましょう。
ビート付近だけでなく、ついでに窓全体を掃除するとよいです。
④乾いたぞうきんで拭く
もう一枚の濡らしていない、乾いたぞうきんで水気を取るように拭きましょう。
発生して間もないカビであれば、この時点できれいに取り除くことができます。
⑤住宅用の中性洗剤をカビにかける
根を張っているような頑固なカビには、住宅用の中性洗剤をかけましょう。
5分ほど放置したら、乾いたぞうきんで拭いてください。
このようなカビ取りにより、ほとんどのカビを取り除くことができるでしょう。
しかし、既に述べた通りビートに発生して時間の経ったカビは、何度カビ取りを行なっても取り除くことができず、結果として交換を余儀なくされることもあります。
ビートにカビが発生していないか定期的にチェックすることも大切でしょう。
ビートの硬化は交換のサイン!もしもに備えて速やかな対応を
取り除けないカビ同様、経年劣化などにより硬化したビートも交換する必要があるということは述べた通りです。
硬化したビートは、もはやビート本来の役割を担う力はありません。
隅が反り返ったりすることによる、ガラスとの隙間も心配です。
ガラスとビートの間に隙間ができると、ガラスがサッシのなかで十分に固定されなくなります。
その状態でビートを交換せずにいて、もし震災などが起こった場合にはどうなるでしょうか。
ガラスが破損し、また床に落下する危険性もあります。
その窓の付近に人がいた場合、これらによる怪我も心配です。
このような危険なトラブルを防ぐためにも、経年劣化が見られるビートは速やかに交換することをおすすめします。
ビートの寿命は、一般的におよそ10年と言われています。
10年と聞くと長いようにも思いますが、これはあくまでも定期的に窓の掃除などを行なっている場合を想定したものですので注意してください。
ビートを自分で交換しよう!
では、実際に窓のビートを交換してみましょう。
用意するものと手順は以下となります。
【用意するもの】
・新しく購入したビート
・ドライバー
・カッター
・軍手
・マスキングテープ
①軍手を装着する
手に怪我をしないよう、軍手を装着しましょう。
大きすぎる軍手だと、ずれて手が軍手から出てしまい、怪我をする恐れがあります。
特に、女性など手が小さい方は、手に合った小さいサイズの軍手を装着するようにしましょう。
②サッシからガラスを取り外す
ガラスは窓のパーツのなかでも重さがあるため、床や足に落とさないよう慎重に取り外してください。
③マスキングテープを窓のガラスに貼る
作業中に窓のガラスを傷付けないよう、マスキングテープを貼ってしっかり守りましょう。
④窓のサッシにあるネジを取り除く
ドライバーを使って、窓のサッシにあるネジを取り外しましょう。
ネジは小さいため、落として無くさないように注意してください。
⑤ビートをサッシから取り除く
カッターで切れ込みを入れたら、サッシからビートを取り除きます。
⑤新しく購入したビートを取り付ける
ガラスやサッシとの間に隙間ができないよいう、奥までしっかりと押し込んでください。
その後、元の窓の状態に戻せばビートの交換は完了です。
他の窓のパーツに不具合が発覚!?ビートの交換は業者依頼も有用
ビートの交換は、自分で行なうことができることがわかりました。
しかし、賃貸などで1人暮らしをしている女性などは、自分で行なうことが困難である場合も多いものです。
そのため、ビートの交換を窓の修理業者にお任せするのもおすすめです。
窓の修理業者のなかには、24時間問い合わせができるところもあります。
優良な窓の修理業者であれば、どのような問い合わせにも誠実に答えてくれるはずですので、その際の対応の良さもチェックしましょう。
忙しい方にとっても、時間の合間を縫って問い合わせできるのは嬉しいですね。
また、すぐに交換を依頼する前に、まず見積もりを取りましょう。
複数の窓の修理業者から見積もりを取ることで、価格の違いなども確認することができます。
また、見積もりは実際にビートの状態を確認することが必要なため、その際に他の窓のパーツの状態も合わせてチェックしてもらうとよいです。
素人では気付かなかった不具合が、窓の修理業者によるプロの目で発覚することもあります。
自分でビートを交換する場合に比べ、窓の修理業者に依頼する方が費用がかかってしまうのは事実です。
しかし、ビートの交換に自信のない方や、プロならではの窓の不具合チェックを求める方には、窓の修理業者に依頼することをおすすめします。
ビートの劣化や頑固なカビが発生したら速やかに交換を!
ビートはサッシの中にあるため、あまり目立つパーツではありません。
しかし今回の記事で、ビートがいかに窓にとって重要なパーツであるかが分かりました。
ビートはネットなどでも購入できるため、劣化や取り除けない頑固なカビが発生した場合には自分で交換するのもよいでしょう。
しかし、交換の際はガラスを取り外すなどもしなければならず、誰でも簡単にできるとは言い難いものです。
その場合は、潔く窓の修理業者に依頼するなど、交換はあくまでも無理をしないようにしてください。