泥棒や空き巣の侵入経路の多くは窓からだと言われています。
ガラスを少しだけ割って、鍵を外し、窓を開けて侵入するのです。
そのため、サッシ窓に付いている鍵だけでは、とても防犯ができているとは言えません。
大事な窓の防犯には、「窓ロック」が必要です。
今回は、その窓ロックを種類別に紹介していきます。
一般的な窓に付いている「クレセント錠」について
一般的な引き違いのサッシ窓に付いている鍵の多くが「クレセント鍵」と呼ばれるタイプです。
クレセント鍵は、回転する部分が半円形であり、またその形が「三日月」に見えることから、英語の「三日月=クレセント」から名前が付けられました。
形状や性能がシンプルなため、製造しやすく、多くのサッシ窓の鍵として使われています。
しかし、クレセント鍵は防犯対策としての鍵の役割よりも、窓の密閉度を高めるために作られたものなので、鍵というより、「締め金具」としての役割の方が大きいです。
空き巣などの不正侵入の65%は窓からと言われており、ガラス破りや焼き切りなどで窓に穴を開け、クレセント錠を簡単に外して侵入してしまいます。
そのため、防犯対策には、補助錠を使って窓をロックする必要があります。
最近では、安価なものもありますし、後付けできるものなど、さまざまな種類の「窓ロック」が販売されています。
それでは、防犯対策の必需品「窓ロック」についてご紹介しましょう。
100円ショップの窓ロック2種類をご紹介
まずは手頃なところから、100円ショップで販売している窓ロックの代表的な2種類を見てみましょう。
【はめ込み式窓ロック】
窓のサンに窓ロックをはめ込んで、つまみを回して幅の調整をするだけの簡単なものです。
両面テープや工具も必要ないので、誰でも簡単に取り付けられます。
また、賃貸物件であっても、窓枠やサンなどを傷つける心配がないので安心です。
ゆるみが出ないようにしっかりつまみで固定しましょう。
1個入りで、幅28~42㎜ほど調整できるものが多いようです。
防犯だけでなく、幼児の窓転落防止やペットの脱走防止にも便利です。
【網戸ストッパー】
本来は網戸が簡単に開かないようにするものですが、サッシ窓にも使えます。
使い方は簡単で、施錠するときはストッパーをスライドして立ち上げ、開錠するときはストッパーをつまみ上げて平らにすれば、窓の開け閉めができます。
2個入りなので、両面テープで窓枠の上下に貼り付けられます。
種類別窓ロック「サッシ窓取付タイプ①」
それでは、次に「サッシ窓取付タイプ」の窓ロックをご紹介しましょう。
このタイプは、窓枠に両面テープで設置するもので、ビスで留めれば防犯性がより高くなります。
【まどロックン】
窓枠にシールで貼るだけなので、簡単に設置できます。
また、つまみを回すだけで簡単に開錠できます。
さらに左右どちらでも取り付けできるので、取り付けを間違える心配がありません。
加えて、窓枠に取り付けるタイプなので、施錠した状態で換気することもできます。
ちなみに、25㎜幅のSタイプと70㎜幅のLタイプの2種類があります。
そして別売りレールを付けると180㎜までスライド幅を広げられます。
《参考価格 Sタイプ税込み771円/Lタイプ税込み967円》
【取り付け方】
1.窓枠の取付けたい所にレールを当てて、窓が開閉できるか確認してください。
2.本体のレールの裏側に付属の両面テープを貼ります。
3.窓枠の汚れを取り、窓を閉めた状態で本体ごとレールを貼り付けます。
4.よりしっかり付けたい場合は、ビスで固定してください。
1でレールを取り付けたときの窓の開閉を確認していますが、窓枠が重なる部分の隙間が5㎜以上ないと取り付けられないので注意してください。
また、窓枠の上下に付けると、防犯機能はより高まります。
種類別窓ロック「サッシ窓取付タイプ②」
前項と同じように手軽な「サッシ窓取付タイプ」の窓ロックをもう1種類ご紹介しましょう。
こちらの商品も、シールで貼るだけなので手軽です。
「100円ショップの窓ロック」の項でご紹介した、網戸ロックの強力タイプとも言える商品です。
【Wサッシロック】
換気・防犯・網戸ロックと、1つで3役をこなします。
連結して使うことで換気と防犯が同時にできます。
連結させない場合は、窓枠の上下や他の窓にも使えます。
また、窓枠にシールで貼るだけなので、簡単に設置できます。
シールの粘着力が弱まったときは、市販の両面テープと交換して下さい。
片手で操作できるので窓の開け閉めも楽にできます。
《参考価格 2P 税込み432円/4P 税込み756円》
【取り付け方】
1.窓枠の取付けたい所に本体を当てて、窓が開閉できるか確認してください。
2.窓枠についた汚れを拭き取り、本体のはくり紙を取って窓枠に貼り付けます。
3.よりしっかり固定したい場合は、市販のドリルネジ(3.1×10mm)で固定してください。
【使い方】
1.施錠するときは、ストッパーをスライドして立ち上げ、三角形を作って止めます。
2.開錠するときは、ストッパーをつまみ上げて放すと平らになります。
種類別窓ロック「クレセント錠をカバー」
これまでは、窓を開けづらくする窓ロックを見てきましたが、今回はクレセント錠自体を守る種類の防犯グッズをご紹介します。
【クレセント防具】
クレセント錠をカバーし、外から見えないようにします。
クレセント錠のビスをゆるめ、上から差し込むだけです。
そのため、ドライバー1本で簡単に取り付けることができます。
なお、クレセント錠の厚みが35㎜以下、長さが110㎜以下のものに取り付けられます。
ちなみに、四か国語対応の侵入抑止ステッカー付きです。
《参考価格 税込み957円》
【取り付け方】
1.プレートの両面テープをはがして、ガラスと受け金具の間に差し込むようにして貼ります。
2.窓を左右にずらして取り付けやすくしておきます。
3.クレセント錠の上下2か所のビスを、防具本体を差し込めるよう2~3mmだけゆるめます。
なお、ビスを2本とも取り外すと、枠の中にあるネジ止め裏板が外れて、クレセント錠が取り付けられなくなります。
4.ゆるめたクレセント錠に防具本体を上から下に差し込みます。
5.クレセント錠が防具本体で見えないようにして、施錠します。
6.ビスを締めて、クレセント錠と防具本体を固定します。
取付け後は、窓が開け閉めできるか、施錠できるか、試してみてください。
もし、クレセント錠が堅くて入らない場合は、受け金具のビスを少しゆるめて調整しましょう。
抑止ステッカーは、状況に合わせて貼ってください。
種類別窓ロック「鍵付きクレセント錠」
最後にご紹介する窓ロックの種類は「鍵付きクレセント錠」です。
【鍵付きクレセント CUK-800】
既存のクレセント錠と交換して使います。
取り付けは簡単で、ドライバー1本で取り付けることができます。
鍵が掛けられるので防犯効果は格段にアップします。
《参考価格 税込み1,620円》
【交換可能なクレセント錠】
・クレセント錠を留めている上下のビスの中心から中心までが42~62㎜
・ビスの中心から引き寄せの内側までが17~26㎜
・クレセント錠の長さが20~25㎜
なお、ビス1本のもの、横方向のものは取り付けできません。
【取り付け方】
1.クレセント錠の上のビスを外します。
2.クレセント錠をずらして、窓枠の中にある裏板が落ちないようにビスを仮留めしておきます。
3.下のビスを外して、鍵付きクレセント錠を下だけ仮留めします。
4.仮留めしていた上のビスを外し、鍵付きクレセント錠の上をしっかり留めます。
5.下のビスもしっかり留めて完成です。
防犯をするときには、通常の鍵を掛けるのと同じようにして使用してください。
防犯対策の必需品「窓ロック」は種類も豊富
このように、窓ロックは安価で簡単に取り付けが可能なものが多く販売されています。
また、ネットなどで簡単に手れることができます。
クレセント錠だけでは防犯しているとは言えないため、これらの窓ロックをぜひ取り付けましょう。
そしてしっかりと防犯していくのです。