家賃の支払い方法は、銀行口座からの自動引き落としや口座振込、手渡しなどがあります。
その中でも、銀行口座からの自動引き落としは毎月の手間もなく便利ですが、手数料がかかることをご存知でしょうか?
この記事では、家賃の支払い方法の中でも自動引き落としを中心にお話ししてまいります。
また、家賃の手数料負担を軽くする支払い方法にも触れていますので参考にしてみてください。
家賃の引き落とし手数料は借主負担
家賃の支払い方法は、銀行口座からの自動引き落としや口座振込、手渡しなどいくつかあります。
しかし、昨今では銀行口座から自動引き落としである場合が多くなってきているようです。
家賃に限らず、電気代や水道代、ガス代なども自動引き落としが主流になってきています。
電気代や水道代、ガス代などが銀行口座から引き落としされる際、手数料は取られませんよね。
一方、家賃の場合はどうでしょうか。
実は、銀行口座から家賃の引き落としがされる際は、手数料も一緒に引かれるケースが多いのです。
つまり、賃貸物件の借主が手数料を支払うということになります。
「電気代などは企業が負担してくれているのに、どうして家賃だけこちらが手数料の負担をしなくてはいけないのだろう」と疑問に思われる方も多いことでしょう。
電気代などは、毎月の使用料金や基本料金に手数料をもともと組み込んでおくことができます。
しかし、家賃の場合、例えば賃料が6万円だとしたら「借主→管理会社→貸主」という流れで、貸主に6万円がそのまま入金されなくてはなりません。
つまり、6万円に加えて引き落とし手数料を支払わなくてはならないということになるのです。
銀行口座からの引き落とし手数料は貸主が負担するという決まりはありません。
また、民法第485条に基づくと、家賃に伴って発生する手数料に関しては借主負担とされています。
そのため、引き落とし手数料は基本的に借主が負担することとなっているのです。
家賃の引き落とし手数料が高い理由とは?
中には、「家賃の引き落とし手数料が高い」と思われている方もいらっしゃることと思います。
家賃の引き落とし手数料が高いことには理由があります。
それは、「家賃保証会社」を利用している場合です。
特に、大手の管理会社に多いケースと言えます。
家賃保証会社を利用していない場合であれば、家賃引き落としにかかる手数料は銀行に支払う分のみです。
しかし、家賃保証会社を利用すると家賃の1%が手数料として上乗せされることがあるのです。
例えば、家賃6万円であれば600円の手数料が毎月かかることになります。
引き落としの手数料としては高額に感じる方も多いことでしょう。
それでは次に、家賃の自動引き落としにはどのようなメリットやデメリットがあるのかみてまいりましょう。
家賃自動引き落としのメリットとデメリット
家賃の自動引き落としには、メリットとデメリットがあります。
メリットは、家賃の支払い忘れがないことです。
また、家賃を振り込んだり持参したりなどの手間もありません。
さらに、振り込みより手数料が安いというのもメリットでしょう。
デメリットは、引き落としを設定している銀行口座に残高がない場合には、改めて家賃を振り込む等の手続きをしなくてはならないということです。
また、引き落とし口座を設定する際に、金融機関に提出する書類に記名・捺印する必要があるので、多少手間があるのもデメリットの一つです。
結果的に、家賃の支払い方法が持参以外であると手数料がかかってしまうことになります。
しかし、家賃の支払いは毎月のことですから、その手数料負担を少しでも軽くする支払い方法はないのでしょうか。
手数料負担を軽くする家賃の支払い方法
もしも、賃貸物件の管理会社が大手であれば、銀行口座からの自動引き落としや口座振込だけではなく、クレジットカード払いが選べることがあります。
家賃をクレジットカード払いできれば、銀行口座からの引き落としにかかる手数料がかからないばかりか、クレジットカードのポイントがつきます。
家賃は数万円と金額も大きいですから、ポイントも貯まりやすいでしょう。
また、銀行口座からの自動引き落としと同様、毎月自動的にクレジットカードで家賃を支払う形になるので、支払い忘れがないのも大きなメリットのうちの一つでしょう。
ただし、場合によってはもともと持っているクレジットカードではなく、新たにクレジットカードを作らなくてはならないこともあるので注意が必要です。
また、ネットバンキングを利用して口座振込すると、銀行によっては一定の条件を満たすことで他行あてへの振込手数料が無料になる場合があります。
次項で具体的にご紹介してまいりましょう。
他行あて振込手数料が無料になる銀行は?
それでは、他行あてへの振込手数料が無料になる銀行をここでご紹介いたします。
まずは、「楽天銀行」です。
楽天銀行では、楽天銀行と楽天会員の情報を連携し、かつ楽天銀行口座の残高が10万円以上ある場合は他行あての振込手数料が月に一度無料になります。
また、給与受取口座に設定することで、他行あての振込みは3回無料にもなります。
さらには、取引ごとに楽天スーパーポイントも貯まる制度もありますのでお得です。
次に、新生銀行です。
新生銀行では、パソコンやスマートフォンなどから振込み手続きすることのできる「新生パワーダイレクト」というサービスがあります。
このサービスを利用すると、他行あての振込手数料は月に一度無料になります。
住信SBIネット銀行も条件に応じて振込手数料が無料になります。
例えば、預金残高が30万円以上などの条件に満たせば、月に2回手数料無料になります。
家賃の自動引き落としでその都度かかる手数料の負担をなくしたい方は、毎月期日までに振り込まなくてはならないという手間が多少かかったとしても、振込みにする価値はありそうです。
家賃支払いの際の注意点
前項のような振込手数料が無料になる銀行を利用して家賃の支払いを行う場合、注意しなくてはならないのが家賃の払い忘れです。
家賃を口座振込で支払う場合、毎月必ず決められた期日までに振り込みしなくてはなりません。
うっかり忘れてしまったとしても、それが何度も続くと貸主側に大きな迷惑をかけてしまうことにもなります。
忘れてしまいそうだと心配な方は、住信SBIネット銀行の「定額自動振込サービス」などを活用するといいのではないでしょうか。
こちらは、指定口座に毎月自動で振込みすることができるので、家賃の支払い忘れを防ぐことに役立つことでしょう。
また、基本的に家賃の支払い方法は物件ごとでそれぞれ決められています。
自動引き落としの物件もあれば口座振込の物件もあります。
例えば、「家賃は自動引き落とし」と定められている物件であれば、口座振込ができない場合もあるのです。
もしも、もともと定められている支払い方法から変更したい場合は、管理会社や貸主の方に相談してみましょう。
手数料負担を軽くするにはクレジットカード払いや口座振込!
家賃の支払い方法はいくつかありますが、自動引き落としの場合は多くの場合手数料がかかってしまいます。
手数料の負担を軽くするには、クレジットカード払いやネットバンキングを通しての口座振込がおすすめです。
しかし、物件によって家賃の支払い方法は定められていますので、変更を希望される場合は管理会社や貸主の方に相談してみてはいかがでしょうか。