仲介手数料は値引きできる?賃貸アパートの場合は?

アパートなどの賃貸物件を契約する際に、不動産会社に支払うものの1つに「仲介手数料」があります。

仲介手数料は家賃の1ヶ月分ほどの支払いになることが多いため、少しでも支払いの負担を軽くしたいと考える人は多いでしょう。

では実際に、仲介手数料を値引きすることはできるのでしょうか。

この記事では、賃貸契約を結ぶ際の仲介手数料について、くわしく見ていきましょう。

そもそも仲介手数料とは何?

賃貸アパートを契約すると、敷金、礼金、家賃の前払い、そして仲介手数料を支払うことが一般的です。

敷金や礼金を貸主に支払うのは納得できますが、仲介手数料とはどこに、何のために支払うお金なのでしょうか。

通常、私たちは物件探しをする際に、不動産会社に足を運ぶことが多いです。

仲介手数料は、借主と貸主の間に不動産会社が立って、契約を進めたことによって得られる報酬になります。

つまり、物件を紹介してくれた対価として支払うお金です。

ちなみに、借主が不動産会社に仲介手数料を支払うことは割と一般的に知られていますが、実は不動産会社は貸主に対しても仲介した報酬として、仲介手数料を請求することができます。

不動産会社は貸主と借主、双方から紹介した分の報酬を得ることができるのです。

ただし、仲介手数料の金額は法律で決まっており、「家賃1ヶ月分+消費税」となっています。

この金額を100%借主が負担するか、または借主と貸主で50%ずつ割った支払いになるか、不動産会社によって異なるようです。

敷金や礼金と違い、仲介手数料には「手数料」として消費税がつくので、忘れないように注意しましょう。

次項では、仲介手数料の値引きについてお話しします。

賃貸アパートの仲介手数料は値引きできる?

先ほど、不動産会社は仲介手数料を、借主と貸主の双方から得ることができるとお話ししました。

しかし、仲介手数料は借主が100%負担するケースが多く、家賃の1ヶ月ほどの高額な支払いになるため、少しでも負担を軽くしたいと考える方が多いと思います。

賃貸アパートの仲介手数料は、値引きすることはできるのか気になりますよね。

まず結論として、可能性はゼロではありません。

仲介手数料は、法律で上限は決められていますが、下限に関しては決まりがありません。

そのため、賃貸アパートを借りるにあたって、仲介手数料の値引き交渉をすること自体は、何も問題はないでしょう。

ただ、仲介手数料はだいたいの相場が決まっているため、大幅な値引き交渉に対応することはできません。

不動産会社への印象も悪くなってしまうため、無理な値引きのお願いは行わないようにしましょう。

また、場合によっては「早く借り手が決まってほしい」「一定の報酬を得たい」というケースにおいて、大きく値引きすることが可能な場合もあるようです。

まずは、値引きの相談をすることから始めてみましょう。

賃貸アパートの仲介手数料を安くしたい!値引き交渉の方法は?

賃貸アパートの契約において、仲介手数料は不動産会社の報酬となります。

仲介手数料を値引きするということは、その不動産会社の利益を減らすことへと繋がります。

不動産会社としては、なるべく利益を保ったまま契約を進めたいと考えるでしょう。

そのため、いきなり「仲介手数料を半額にしてほしい」など、無理な値引き交渉をするのはNGです。

値引き交渉をする際は、丁重な姿勢で、なおかつ相談するといった形で話を切り出しましょう。

「仲介手数料が○○円くらいであればすぐに契約できる」など、具体的な話を持ち出すこともおすすめです。

その金額を基準にして、双方妥協をしながら話を進めることができるためです。

「この物件でこの条件なら契約する」という強い意志を見せるのが、値引き交渉のポイントとなるでしょう。

値引き不要!仲介手数料が無料の賃貸アパートがある?

まれに、仲介手数料が無料の賃貸アパートを見かけます。

仲介手数料が無料であれば、値引き交渉をする必要もないため、借主側としてはとても良いですよね。

この仲介手数料が無料となる仕組みは、どういったものなのかご説明していきます。

これは、ほとんどの場合が、不動産会社の賃貸アパート(自社物件)であることが多いです。

つまり不動産会社自体が貸主となって、借主を見つけて入居させるているパターンになります。

仲介手数料を無料にする理由は、「空室をなくす」ことが主な目的です。

賃貸アパートで空室の状態がしばらく続くと、家賃収入が望めず、会社の利益自体が落ち込んでしまいます。

そのため、借主が入居を決めやすいように、仲介手数料を無料としていることが多いのです。

確かに、空室のまま数ヶ月放置されるよりも、初期費用を抑えてでも入居を決めてもらった方が、双方にとって利点が多く、建設的です。

賃貸アパートを探している方は、このような仲介手数料ゼロ物件の検討もおすすめです。

仲介手数料が値引きできない時の対策

不動産会社の自社物件であれば、仲介手数料が無料であることが多いです。

しかし、住みたいエリアにそのような仲介手数料無料の賃貸アパートがあるとは限りません。

また、住みたい賃貸アパートを見つけても、仲介手数料の値引きが行えない可能性もあります。

その場合、少しでも初期費用を抑えるためにできるのは次のようなことです。。

●敷金・礼金がかからない物件を探す

初期費用を抑えたいのであれば、敷金・礼金がかからない物件を探すことをおすすめします。

仲介手数料がかかっても、敷金・礼金が無料であれば、それほどお金をかけずに契約することができるでしょう。

ただし、敷金がないことは、賃貸アパートを退去する際の部屋の修繕費に充てるお金がないことを表します。

もし、退去の際に高額な修繕費用を請求された場合、その場で支払いをする必要があるため、注意が必要です。

●フリーレント物件を探す

フリーレント物件とは、賃貸アパートを契約をしたあと、一定期間だけ家賃が無料になるといった物件です。

一般的には最初の1ヶ月だけが無料で、次の月からは通常通り家賃が発生します。

中には、半年近くも無料期間を設けている賃貸アパートもあるため、初期費用を抑えるにはおすすめの物件と言えるでしょう。

仲介手数料よりも家賃の値引きをしてほしい場合は?

賃貸アパートの契約において、仲介手数料を値引きするよりも、「毎月の家賃を値引きしてほしい」と考える方もいるでしょう。

確かに、初期費用だけを抑えるよりも、毎月発生する家賃が少しでも安くなれば、長期的なメリットを得ることができますよね。

しかし、家賃の値引きは基本的に行えないことが多いです。

それは、同じアパートに住む住人から不満が出る可能性があるという理由が大きいです。

同じ大きさ・間取りをしている部屋なのに、一方の部屋だけ家賃を割り引かれていたら、不満を持たれても無理はありません。

このような事態を避けるため、一般的には家賃の値引き交渉は行えません。

例外として、あまりに長い間空室が続いている賃貸アパートなどは、値引きに応じてくれる可能性もあります。

さらに契約時期を、不動産業の閑散期となる7~8月に行うことで、その可能性も上がることでしょう。

いずれの場合も、値引き交渉はあくまで相談するという形で、丁重に行うようにしてください。

賃貸アパートの仲介手数料は値引きできる

賃貸アパートの仲介手数料は、不動産会社に紹介の対価として支払うお金です。

家賃の1ヶ月+消費税という高額な支払いのため、少しでも値引きできるのか、直接交渉してみても良いでしょう。

その場合、「○○円くらいなら即契約する」などという具体的な話を出すと、話が進みやすくなる可能性があります。

ただし、値引き交渉はあくまで「お願いする」といった姿勢を忘れないように、丁重に交渉してください。