冬、暖房をつけても部屋が温まりにくかったり、風が入り込むような感覚を感じたことはありませんか。
その場合、窓に隙間があいている可能性があります。
窓の隙間は「隙間テープ」で埋めて、密閉してしまいましょう。
今回は隙間テープについて、特長や貼り方などをお伝えしていきます。
窓に隙間が生じる原因
まず、窓にはなぜ隙間があいてしまうのかお話ししていきましょう。
一般的な住宅の窓は引き違いの窓であることが多いですよね。
窓には、サッシとガラスの間にゴムパッキンという気密材が入っています。
このゴムパッキンは、隙間をふさいで窓を密閉する重要な部分となっているのです。
しかし、この部分は完全に空気をシャットアウトすることはできず、ごくわずかな空気の移動は常に行われているのです。
とは言え、この空気の移動は日常生活に支障が出るもほどのものではありません。
それでは、室温が下がるほどの大きな隙間はどこで生じてしまうのでしょうか。
それは長い年月をかけ、窓の開け閉めを行ったことにより、「戸車の高さ」がずれてしまっていることが考えられます。
戸車がずれると窓ガラスが傾くため、結果として窓に隙間ができてしまうのです。
これは築年数が経過した住宅の窓でよく起こる現象です。
窓に隙間ができると、室温に影響が出たり、部屋に虫が侵入したりと嫌なことばかりが起こります。
そのため、窓の隙間には「隙間テープ」を正しい貼り方で貼ることで対処しましょう。
次項から、隙間テープの効果についてご紹介していきます。
貼り方が簡単!隙間テープの嬉しい効果①「保温効果」
戸車の調整を行っても、窓の隙間が改善されないこともあるでしょう。
その場合は、隙間テープで窓の隙間を埋めて対応することをおすすめします。
正しい貼り方で窓に隙間テープを貼ると、どのような効果があるのでしょうか。
まず考えられるのは「保温効果」です。
寒い冬、窓の隙間から入り込む隙間風や冷気によって、部屋の温度はどんどん下がってしまいます。
また、一般的な窓のアルミサッシは、熱を伝えやすいという特徴があります。
窓全体から移動する熱のおよそ4割が、アルミサッシを伝って移動していると言われています。
そのため、窓の隙間(アルミサッシの部分)に隙間テープをぐるりと囲うように貼ると、高い保温効果が期待できるのです。
部屋の温度が一定に保たれやすくなれば、暖房の稼働が「弱」であっても、暖かい状態をキープできるでしょう。
その結果、暖房器具も余計にエネルギーを使用しないため、電気代・灯油代などの節約へと繋がるのです。
部屋の中が暖かくなるだけでなく、省エネ効果も期待できるため、保温できるのは嬉しい効果ですね。
貼り方が簡単!隙間テープの嬉しい効果②「防音効果」
続いても、窓の隙間を隙間テープで塞ぐことで生じる効果についてお話ししていきます。
窓は熱だけでなく、音も通しやすいという特徴があります。
しかし、正しい貼り方で隙間テープを貼ると、「防音効果」も期待できます。
窓の外から聞こえる大きな音は、車の走行音、人の声、強風の音などさまざまです。
それらは家の中でリラックスしていたり、テレビを見ていたりする際に気になってしまうかもしれません。
外で発生した音は、「透過音」として、窓の隙間や窓ガラスをすり抜けて部屋の中へと伝わります。
集合住宅では、逆に家の中の音が外に漏れてしまう心配も考えられるでしょう。
そこで、防音対策として、窓のサッシに隙間テープを貼り付けましょう。
先ほどと同様に、アルミサッシの部分に、全体を囲うように隙間テープを貼っていきます。
隙間テープは「ウレタン素材」や「合成ゴム」など、特殊なコーティングが施されているため、吸音性に大変富んでいるのです。
このことから、音によるストレスを軽減することに繋がりますので、ぜひ隙間テープを窓サッシに貼り付けましょう。
窓に貼ろう!隙間テープの貼り方
ここでは、窓サッシへ貼る隙間テープの正しい貼り方をご説明します。
隙間テープは裏側が両面テープになっているため、簡単に貼り付けることができます。
隙間テープをカットする用のハサミやカッターだけ用意しておきましょう。
【隙間テープの貼り方】
①隙間の位置を探す
まず、窓のどの部分に隙間があいているのかを探しましょう。
サッシ部分に手を当てて、ぐるっと4辺をゆっくり移動させると、ひんやりと感じる場所があるはずです。
冷気が貼り込む場所をしっかりと見極めましょう。
②サッシの掃除
当然ですが、ゴミやホコリが溜まったサッシには隙間テープを貼ることができません。
貼ったとしても、すぐに粘着性がなくなり、剥がれてしまうでしょう。
そのため、小さなハケやスポンジを使い、サッシの掃除を行ってください。
先にハケでゴミを取り除き、スポンジで水洗いしていきます。
その後、乾いたぞうきんで水気をしっかり拭き取りましょう。
③隙間テープを貼る
掃除が終わったら隙間テープを貼っていきましょう。
両面テープの台紙を剥がしながら、上からゆっくり貼っていきます。
窓サッシ全体に貼る場合は、事前に隙間テープを4つに分けてカットしてから貼ってください。
皺にならず、きれいに貼れたら完了となります。
窓に貼った隙間テープの剥がし方
正しい貼り方で隙間テープを貼っても、時間の経過とともに一部が剥がれたり、破れてしまうこともあるでしょう。
その場合は、古い隙間テープをすべて剥がし、新しい隙間テープに貼りなおす必要が出てきます。
ここでは古い隙間テープの剥がし方をご説明していきましょう。
基本的には、引っ張ってびりびりと剥がしていくという方法になります。
ポイントとしては、なるべく力を入れず、ゆっくりと剥がしていきましょう。
勢いよく隙間テープを剥がすと、両面テープの糊が窓サッシに残ってしまうことがあります。
サッシ部分は掃除しづらい場所なので、万が一糊が残ってしまったら、市販の「シールはがし」を使用して取り除きましょう。
シールはがしの使い方ですが、残った糊部分にシールはがしをたっぷりと吹きかけます。
その後、5分程置いて液を糊に浸透させましょう。
するとヘラなどで簡単に取り除くことができます。
これはシールはがしに含まれた薬剤の効果によるもので、うまく剥がれない場合は薬剤が十分に浸透していない可能性があります。
その場合はもう1度シールはがしを吹きかけて、数分待ってから再度ヘラで剥がしていきましょう。
隙間テープを選ぶポイントは?
隙間テープを正しい貼り方で窓サッシに貼ると、隙間を埋めるだけでなく、保温効果や防音効果も期待できます。
では、隙間テープを貼ると決めたら、どのような種類を選べば良いのでしょうか。
ここでは隙間テープを選ぶポイントをご紹介していきましょう。
●安価なものから試す
初めて隙間テープを貼るならば、失敗しても良いようにまずは安価なものから試すと良いでしょう。
今は100均ショップでも隙間テープの取り扱いがあります。
貼って効果が実感できたら、より機能性に富んだ商品に買い替えるのも良いでしょう。
●厚さ
厚さのある隙間テープの方が密着性があるため、保温・防音効果が高くなります。
保温・防音効果に重きを置くなら良いですが、あまり厚すぎると窓の開閉がしづらくなる傾向があるため注意が必要です。
●剥がす時のことを考える
賃貸ですと、退去の際に原状回復しなければなりません。
そのため、「剥がしやすいタイプ」の隙間テープを選ぶと良いでしょう。
窓の隙間には隙間テープを貼ろう
窓に隙間テープを貼ると、サッシの隙間を埋めるだけでなく、さまざまな効果が期待できます。
保温効果や防音効果、また、虫や隙間風の侵入を防ぐことができるでしょう。
簡単に貼ることができるので、電気代の節約のためにも貼ることをおすすめします。
また、窓の隙間には原因がありますが、あまりに隙間がひどい場合は、家の傾きなどの、戸車のずれ以外の可能性も考えられます。
気になる場合は専門家に相談し、早急に対応しましょう。