木造住宅における窓の種類と一般的な大きさをご紹介

いよいよマイホームを建てると決まったときは、誰もが楽しくしあわせな気分になるものです。

近い将来のマイホームを頭に描いて見取り図を作成し、いろいろとプラン立てをするでしょう。

そんなときにあらためて気づくことは、家の中にはたくさんの建材が存在しているというところです。

たとえばその1つに窓があります。

今回は木造建築における窓の種類と大きさについてご紹介します。

家に窓は必須!窓1つで木造住宅の雰囲気が大幅に変わる!

家には必ず窓が存在します。

窓があるおかげで家の中に光が差し込み、外の空気を取り入れることができ、屋外の景観が楽しめるのです。

さらには、引き違い窓、片引き窓、上げ下げ窓、FIX窓など、一口に「窓」といっても実にさまざまな種類が存在しています。

そして、窓メーカーはユニークな窓を続々と開発しているのです。

たとえばYKK APでは、内開き窓と内倒し窓をワンタッチで切り替えられる手品のような窓、「ツーアクション窓」を開発しました。

どのような窓なのかは、ショールームなどで実際に操作してみると良いでしょう。

いずれにせよ、木造建築での窓選びは豊富なラインナップの中から趣向に合わせた窓を選べます。

同時に、窓の大きさや種類にこだわりを取り入れるだけでセンスの良いお洒落な家が完成するのです。

窓は家の中での生活を快適にしてくれる一方、デザイン性の高いお洒落な家に仕上げてくれるという特徴を持っています。

快適な家というものは、センスの良い窓をお洒落に配置することからスタートする、といっても過言ではないのです。

各メーカーの窓は欠点を利点に変えた発想で高機能な製品を多数開発

一方、窓を設置することで、欠点とまではいいませんが、ある程度妥協しなければならないところもいくつかあります。

たとえば、音が漏れる、気温をキープできない、冬場の結露の発生などです。

そのため、窓をつけることで、部屋の快適性は少なからずダウンします。

また、防犯性についても気をつけなければなりません。

泥棒が侵入するのは必ずといっていいほど、窓かドアからとなります。

人間が通れる大きさの窓であれば、どこからでも侵入される可能性があるといって良いでしょう。

つまり、窓に関するこれらの音、気温、防犯は、木造建築においてしっかりと重要視すべき大切な点なのです。

そのため、各メーカーでは日頃から快適な窓の研究開発に力を入れています。

具体的には、断熱性の高い樹脂製の窓枠の採用、高性能の複層ガラスの開発、防犯性の高い施錠システムなどです。

窓の開発は、まさに欠点を利点に変えた商品開発といえるでしょう。

窓の大きさは種類が豊富で木造でも比較的自由に選ぶことが可能

さて、窓にはさまざまな種類が存在することをご理解いただけたかと思います。

そして、次に気になる部分、それは窓の大きさです。

最初に頭をよぎる疑問は、木造住宅の窓の大きさは決まりかあるのか、という部分があげられます。

確かに、窓にはいろいろなサイズがあるため、オーダーメイドで自由にサイズを決められると考える人は多いのではないでしょうか。

実は、答えとしては両方とも正解です。

まず、窓の大きさには規格があります。

その規格はかなりの数がラインナップされており、ユーザーは好みにあった大きさを自由に選べるのです。

一般的な窓の大きさとしては、腰高窓やテラス窓で、横幅1,690mmというサイズが多く採用されています。

定番の窓・引き違い窓と引き違いテラス窓は木造在来と2×4で提供サイズが違う

つづいては、木造建築における一般的な窓の大きさを、種類ごとに見ていきたいと思います。

○引き違い窓

世間一般に存在する窓の中で一番多く見られるのがこの引き違い窓です。

いわゆる「引き戸」と同じ構造の、腰高窓といえば分かりやすいかと思います。

木造で一般的によく見られる大きさは、W1,690mm×H1,170mmというサイズです。

○引き違いテラス窓

人間が通過できる大きさの引き違い窓です。

主に、ベランダなどへの出入りを想定して設置されます。

腰高窓と異なる点は、木造建築において在来工法と2×4工法ではメーカー推奨の規格サイズが異なるところです。

・在来工法

2枚建→W1,690mm×H2,030mm

4枚建→W2,600mm×H2,030mm

・2×4工法

2枚建→W1,640mm×H2,045mm

4枚建→W2,470mm×H2,045mm

ただし、テラス窓は設置する部屋のサイズに影響を受ける窓なので、委託するハウスメーカーや工務店に相談するのが得策です。

同時に、人間が通れる窓ということで、防犯面にも最大限に気を配る必要があるといえます。

アレンジされた片引き窓の種類と一般的な大きさ

引き違い窓はごく一般的な作りの窓ですが、アレンジされたデザインの窓を選ぶだけで家全体の雰囲気を変えられます。

○FIX窓

FIXは日本語では「固定」という意味で、窓の開閉を想定していない窓のことをFIX窓といいます。

階段の途中にワンポイントで取り付けたり、正方形の窓を複数個並べて取り付けたりなど、使い方次第で家をお洒落にアレンジできるのです。

大きさもさまざまなサイズがラインナップされているので、木造建築において用途にあった大きさを選べます。

○片引き窓

その名の通り「片方が引き戸になっている窓」で、片方が引き戸、もう片方がFIX窓となっている窓をいいます。

見た目の意匠性の他、「窓の開け閉めは不要だが換気だけはしたい」というときに便利な窓です。

大きさは、引き違い窓と同じく、W1,690mm×H1,170mmというサイズをよく見かけます。

○両袖片引き窓

片引き窓は左右どちらかが引き戸になっている窓ですが、両袖片引き窓とは左右両側に引き戸が設置されている窓です。

大きさは同じくW1,690mm×H1,170mmのサイズがよく採用されています。

お洒落な空間を実現!すべり出し窓と上げ下げ窓の種類と大きさ

最後にその他のユニークな窓と、一般的なその大きさをくつか紹介したいと思います。

○すべり出し窓

窓を上方向に押し上げて開閉する、横長サイズが基本の横すべり出し窓と、右側または左側に開いて使う縦長が基本の縦すべり出し窓の2種類があります。

いずれも全開の状態で90°の直角に開き、その状態で外側部分と内側部分両方にスペースができます。

そして、そのスペースから内面、外面共にお掃除が楽なるというメリットがある窓です。

大きさは、用途に合わせてさまざまなサイズが用意されています。

また、横すべり出し窓は換気用として利用されるのが一般的です。

横すべり出し窓の大きさは、W1,690mm×H370mmなどの横長サイズが基本ですが、300mm四方の小さい窓や1,200mm四方の巨大な大きさの窓までも存在します。

一方、縦すべり出し窓は縦長の形状が特徴で、W640mm×H1,170mmなどの大きさが木造住宅のリビングなどでも多く採用されています。

○上げ下げ窓

上下にスライドして開閉させる窓が上げ下げ窓です。

上下両方とも開閉できる両上げ下げ窓と、上部はFIXの状態で、下の部分だけを上げ下げ可能な片上げ下げ窓の2種類があります。

デザイン性に優れているため、家屋のちょっとしたアレンジに使えば格段にお洒落な家に仕上がるでしょう。

大きさはコンパクトなサイズのものが一般的なので、狭いスペースにも無理なく設置できます。

窓の大きさは、W640mm×H1170mmというサイズが最もポピュラーで一般的に採用されているようです。

こだわりの窓でお洒落で快適な木造住宅を!

一口に窓といっても、いろいろな種類や大きさがあり、木造建築に限らず、建物に必須です。

窓にこだわるだけで、家の中が快適になるだけでなく、お洒落な空間にもなります。

ぜひ、その部屋にあった大きさの窓で快適なマイホームを完成させてください!