中古物件をDIYでリフォームする際の注意点は?

お値打ちな価格で購入できる中古物件ですが、業者に頼んでリフォームをすると、ある程度多くの資金が必要になります。

そのため、少しでもお金をかけることなく中古物件をリフォームするために、DIYで挑戦する人もいます。

しかし、家のリフォームとなると、「大がかりになると不安」「うまくできるか心配」という人も少なくありません。

ここでは中古物件をDIYでリフォームしたい人のための、役に立つ情報をご紹介します。

中古物件をDIYでリフォームするメリット

中古物件のリフォームをDIYで行う最大のメリットは、費用を抑えられる点にあります。

業者に頼めば材料費や人件費に加えて、利益が上乗せされてしまいますが、DIYで行う場合は材料費の原価がかかるだけです。

例えばふすま紙を1枚張り替えるのに、紙の種類にもよりますが、業者に頼めば1500~2500円かかるところ、DIYで行えばふすま紙代、数百円で済ませることができます。

また、リフォームに使用する材料を一から自分で選ぶことができるので、納得いく素材やデザインを吟味することができ、満足度の高いリフォームが可能です。

自ら材料を選び、リフォームをすることで、より家に愛着が湧くのもDIYの醍醐味であり、メリットと言えるでしょう。

またリフォームを行うにあたって、家の構造を知るきっかけとなり、後に修繕が必要な時にも、リフォーム時の経験を活かして、DIYで修繕しやすいのもメリットです。

中古物件をDIYでリフォームするデメリット

費用を抑えることができ、中古物件がより愛着の持てる家になるDIYによるリフォームですが、メリットもあればデメリットもあります。

まず、デメリットになるかどうかは自分次第ですが、自身への負担の問題があります。

DIYでのリフォームをするためには、材料選びから作業、仕上げまで、全て自分でやらなければいけません。

業者に頼んでもそれなりに期間が必要なリフォーム作業は、人件費がかからない代わりに、自分の労力と時間が必要です。

うまくできないから、面倒になったからといった理由で途中で投げ出すわけにもいかないでしょう。

自分のやる気と技術次第で、完成できるかどうかに大きな影響を及ぼすため、やり遂げる自信がないままDIYを行えば仕上げられない可能性もあります。

リフォーム箇所によっては、DIYで作業する技術や知識が足りないと、不具合を起こすこともあるので注意が必要です。

また、DIYでリフォームをするには、材料だけでなく工具が必要な場合もあります。

初めに揃えておけば安心ですが、工具の購入費用だけでなく保管場所も確保しなければいけないので、デメリットにもなり得るでしょう。

DIYに挑戦するなら購入しておくと便利なおすすめ工具

DIYで中古物件のリフォームを行う上で必要となる工具は、どこをリフォームするかによっても違います。

レンタル可能な工具もあるので、滅多に使わないと思われる物や、保管に場所を取る物は、借りるのも良いでしょう。

しかし使用頻度が高いものであれば、購入していつでも使えるようにした方が便利です。

ここではDIYで中古物件をリフォームするなら、購入しておくと便利なおすすめ工具をご紹介します。

・インパクトドライバー

回転方向に衝撃を与えながらネジを締める工具で、通常のドライバーよりも強くネジを締めることができます。

・ドリルドライバー

先端の回転数が多いドライバーです。

先端を変えることで、ネジ締めだけでなく、木材に穴を開ける時にも重宝します。

・電動サンダー

モーターによって細かく振動させ、木材や金属を研磨する工具です。

手間や時間がかかるやすりがけを効率的に行うことができます。

・水平器

物や床、壁がまっすぐであるかを確認するための工具になります。

DIYで棚を作る時など、活躍の場面は様々あり、100円ショップでも購入できるので、持っていると便利です。

DIYがおすすめのリフォーム箇所

中古物件をリフォームする上で、何もかもDIYでできるわけではありません。

電気やガス、水道といった専門的な知識を要する場所のリフォームは、資格が必要な工事もあり、DIYで挑戦するには難易度が高くなります。

中古物件のリフォームをDIYでやるのであれば、情報が入手しやすい箇所がおすすめです。

クロスの張り替えや塗装、フローリングの張り替えは、必要なものや手順などの情報が、インターネットに多く掲載されているので、コツがあらかじめわかり、失敗しにくくなります。

情報が多いということは、実際にやっている人、やりたいと思う人が多いため、DIYに使用する材料が入手しやすいというのもおすすめポイントです。

また、特にこだわりたい箇所のリフォームもDIYするのがおすすめです。

業者に頼んでリフォームしてもらう場合、こだわればこだわるほど材料費や人件費がかさむ可能性が高くなります。

「思っていたのと何かが違う」ということもあるでしょう。

DIYでリフォームすれば、材料も時間をかけて吟味でき、納得いくものを作り上げることができます。

リフォーム前提でも避けるべき中古物件

「どうせリフォームするから古い建物でも問題ない」と思う人もいるでしょう。

しかし、中古物件の中には、業者、DIYに関わらず、リフォームをすることが前提であっても、購入を避けた方が良いものもあります。

・耐震性の低い物件

建物の耐震基準は、1981年に大きく見直されています。

検討しているものが、見直しされる前の物件なのか、後の物件なのかで耐震性の高さは変わります。

家そのものの耐震性を高めるのは、リフォームで補うには難易度が高めですので、あらかじめ新耐震設計基準が導入された後に建てられた物件を選ぶ方が安心です。

・理想とするリフォームがしにくい物件

中古物件がどのような工法で建てられているかによって、自由にリフォーム可能なものもあれば、取り除けない柱や壁があり、思い描く理想のリフォームができない場合もあります。

購入前にある程度どのようにリフォームしたいのか考え、それができるのか確認することが大切です。

中古マンションをリフォームするときの注意点

賃貸物件と違い、原状回復の心配がなく、好みに合わせてリフォームしやすいのが持ち家の特権です。

しかし、中古物件の中でもマンションを購入し業者に頼んだり、DIYであっても大がかりなリフォームをする場合、注意しなければいけない点があります。

まず第一に、分譲であってもマンションの場合、共用部分に手を加えることはできません。

共用部分と言えば、共用廊下や玄関ドア、ベランダを想像しがちですが、実は室内の天井や床、壁の躯体部分も共用部分に含まれます。

例えば壁に関して言えば、表面に塗装したり、表面を張り替えることは問題ないですが、壁を取り払うことはできないということになります。

また、窓枠や窓ガラス、網戸も共用部分に含まれます。

共用部分と専有部分の認識を明確にしてリフォームを計画する必要があります。

また、分譲マンションの大がかりなリフォームは、管理組合に事前に申請しなければいけません。

先にお話した共用部分以外にも、マンション独自の規約でリフォーム範囲が決められていることもあり、それに違反していないかを確認するためです。

そして、申請することにより、管理組合からマンション住民が見る掲示板に、リフォームの日時や内容が告知されます。

大がかりなリフォームとなると、近隣住民に迷惑をかけることもあります。

分譲マンションでリフォームをする場合、周りへの配慮はとても大切です。

DIYでリフォームして我が家により愛着を持とう!

中古物件をDIYでリフォームすることは、費用が抑えられて家計に優しいのはもちろんのこと、こだわりのリフォームが自分の手でできる素敵な機会です。

より愛着の持てる思い通りの我が家を、自分の手で作ってください。

DIYでリフォームするのに必要なのは、情報や技術力と併せてやる気です。

あなたのやる気がリフォームを成功へと導いてくれるでしょう。