一戸建ては電気代が高くなりやすい!平均より抑える家づくり

賃貸アパートやマンションから一戸建てに引っ越し暮らしはじめると、賃貸に住んでいたときよりも毎月の電気代が高くなることが多いようです。

なぜ、一戸建てに住むと電気代は高くなってしまうのでしょうか。

この記事で、一戸建ての電気代が高くなりやすい理由についてお話をしていきます。

また、これから家を新築する方に向けて、電気代を平均値程度に抑えるためのポイントについてもお伝えしましょう。

一戸建てに暮らしはじめたら電気代が高い!平均はどれくらい?

毎月支払うもののひとつに「電気代」が挙げられますね。

この電気代ですが、それまで賃貸アパートやマンションで生活をしていた方が一戸建てに引っ越しをした場合、同じような生活を送っていても高くなりやすいといわれています。

主な理由のひとつとしては、住居の大きさが挙げられます。

日本生活協同組合連合会が2017年9月に実施した調査によると、1ヶ月の平均の電気代は以下です。

・一戸建て:10,223円
・集合住宅(分譲):9,010円
・集合住宅(賃貸):7,289円

やはり一戸建ての電気代がマンションやアパートなどの集合住宅よりも高いことがうかがえます。

ではなぜ、一戸建てのほうが電気代が高くなってしまうのでしょうか。

これについては、次の項でご説明していきます。

一戸建ての電気代が高くなりやすい理由

先ほど触れたように、アパートやマンションと比較すると、一戸建てで生活するほうが毎月の電気代は高い傾向にあります。

その理由をここからご説明していきましょう。

●契約アンペア数が上がった

同時に使う家電の数が増えたことで、契約アンペア数を上げることになることが多いです。

電力会社によって違いはありますが、契約アンペア数を10A上げた場合、基本料金が平均でも300円程度高くなるようです。

●料金単価が上がった

アパートやマンションから一戸建てに引っ越す場合、「家族が増えたのでマイホームを新築した」という方が多いかと思います。

このとき、家族向けの一般的な電気料金プランを契約していれば、電気の使用量が一定量以上増えてしまうと、電気料金の単価が上がることもあるようなのです。

アンペア数も上がり、料金単価も上がることで、一戸建てでの毎月の電気代が高くなりやすいことが考えられます。

一戸建て自体が電気代を高くしてしまう?

ほかにも、一戸建ての電気代が高くなってしまいやすい理由があります。

それは、一戸建て自体が関係してきます。

まず、「専有面積が広くなった」ことが挙げられます。

アパートやマンションよりも、一戸建てのほうが専有面積が広い場合がほとんどでしょう。

専有面積が広くなれば、冷暖房をはじめ空気清浄器や照明などの必要なエネルギー量も増えてしまいます。

そのため、電気代が高くなってしまうのです。

つぎに、「一戸建ての気密性が低い」ということも考えられます。

一戸建てはアパートなどの集合住宅と比較すると、気密性が低い傾向にあります。

気密性が低いと、特に冷暖房の効率は低くなってしまいます。

効率が悪いと、そのぶんエネルギーが消費されるため、結果として電気代が高くなってしまうことにつながるのです。

ですから、もしこれから一戸建てを新築する予定のある方は、毎月の電気代を抑えられるような家づくりをしたほうが良いかもしれません。

平均よりも電気代を抑えるにはどんな工夫をすれば良いのでしょうか。

電気代を平均よりも抑えるための家づくり

先ほどお話ししましたように、一戸建て自体が電気代を高くしてしまうこともあります。

しかし、家づくりを工夫することで、電気代を平均よりも抑えられたり、0円で済んでしまったりすることもあります。

どんな工夫があるかをご紹介しますので、これから家を新築する方はぜひ参考にしてみてください。

まずはじめにご紹介するのは、「外壁の断熱材」です。

断熱材にどのような素材のものを取り入れるかで、一戸建ての気密性・断熱性に違いが出てくるのです。

先ほどのお話のなかで、気密性が低いとエアコンの効率が悪くなり、電気代が高くなってしまうとお伝えしましたね。

しかし反対に考えると、高気密で高断熱な家にできれば、外気の影響を受けにくくなるので、冷暖房の効率も高まります。

そうなれば省エネとなり、電気代のなかでも最も高い消費量ともいわれるエアコンの電気代を抑えることができるので、毎月の電気代の節約にもつながります。

それを可能にする外壁の断熱材ですが、さまざまな種類のものがあります。

一戸建てに用いられることが多いのは「グラスウール」という無機繊維系のもので、素材がガラス繊維のため害虫被害や火災に強いといった特徴があります。

これよりも高い気密性・断熱性のあるものを選ぶなら、発砲プラスチック系のウレタンフォームがおすすめです。

価格は比較的高いものではありますが、気密性・断熱性だけでなく、透湿性や耐久性も高いとされています。

ほかにも、木質繊維系のインシュレーションボードも、断熱性に優れていて、さらに吸音効果にも期待できるようです。

それぞれの断熱材の特徴を把握し、マイホームの外壁にどれを取り入れるか検討してみてください。

新築するなら!太陽光発電も検討しよう

引き続き、電気代を平均値よりも抑えるためにどんな工夫があるかをご紹介します。

つぎにご紹介するのは、「太陽光発電」です。

ご存知の方も多いとは思いますが、太陽の光エネルギーで発電するしくみのことをいいます。

太陽の光はたくさん利用しても枯渇することがないため、再生可能エネルギーのひとつとされています。

近年では多くの住宅の屋根に、ソーラーパネルが設置されていますよね。

これで自家発電することにより、電気代を抑えることにつながるのです。

一戸建てを建てる際の費用は少し高くなってしまいますが、住んでから電気代が抑えられれば一石二鳥にもなるでしょう。

そしてこの太陽光発電はオール電化との併用で、より電気代を抑えられ、場合によっては0円で済むこともあるようです。

オール電化にするのも手!電気代の平均はどのくらい?

最後にご紹介するのは、「オール電化」です。

近年では、オール電化で家を新築する方も増えてきています。

ここにさらにソーラーパネルを設置することで、より安い電気代にすることもできるので、太陽光発電とセットで導入する方も多いそうです。

では実際、オール電化にすることでどのくらいの電気代になるのでしょうか。

一般的には、オール電化にした場合の年間の電気代は平均19万円といわれています。

この金額だけ見ると高いと感じてしまうかもしれませんが、オール電化でない場合、「電気代+ガス代=22万円」が年間の平均といわれていますので、オール電化にするほうが総合的に安くなりやすいです。

そして、何度もお伝えしてきたように、太陽光発電と併用することでより電気代の節約になることでしょう。

以上、電気代を抑える3つの工夫をご紹介しましたので、これから一戸建てを新築予定の方は、ぜひこれらを取り入れてみてはいかがでしょうか。

これから建てるマイホームの電気代を抑えるために

これまでアパートなどの集合住宅に住んでいて、一戸建てに引っ越すことになれば、同じ生活でも毎月の電気代が高くなってしまうことが多いです。

その理由としてはさまざまありましたが、一戸建て自体が影響することもあります。

そのため、これから家を新築する方は、毎月の電気代が高くなりすぎてしまわぬよう、ご紹介したような工夫を取り入れてみてはいかがでしょうか。