家を新築すると、家屋調査が行われます。
この家屋調査ですが、家を建てたことのない方ですと、あまりよく知らないという方もいることでしょう。
そこでこの記事では、家を取得したときに行われる家屋調査についてご説明していきます。
新築後いつ行われるかや、用意するものなどについてもお話しします。
家屋調査ってどんな調査?
はじめに、家屋調査がどんな調査かをお伝えしていきましょう。
家屋調査とは、総務大臣が定めた固定資産評価基準に基づいて、固定資産税の算定の基礎となる、家屋の評価額を算定するための調査です。
固定資産税の対象となる全ての家屋に対して行われるため、家を新築した場合も、各市区町村の役所の職員によって家屋調査が行われます。
ちなみに、固定資産税における家屋は、下記のことを満たす建造物です。
・屋根及び外壁があり、独立して雨や風をしのぐことができる建造物
・土地に定着して建造されているもの
そのため、敷地内に物置や書庫がある場合、これらも調査の対象となります。
新築した家が一般的な木造住宅であれば、家屋調査にかかる時間はおおよそ30分~1時間です。
のちほどお話しますが、家屋調査では家の外部から内部まで調査されることがほとんどです。
そのため、建築主やそのご家族の方も、家屋調査で立ち会わなければなりません。
では、家を新築すると、この家屋調査はいつ行われるのでしょうか。
次の項でお話ししていきます。
新築後の家屋調査はいつ行われる?
家を新築したら、固定資産税の評価額を決めるために、家屋調査が行われることになります。
それでは家を新築したらいつ、家屋調査は行われるのでしょうか。
各市区町村の役所によって、いつのタイミングで家屋調査が行われるかは違います。
1年中調査をしている役所もあれば、1年の中である月にまとめて行うようにする役所もあります。
ですから、家を新築した市区町村によって家屋調査を行うタイミングが違うため、「この日!」と答えることができないのです。
また、固定資産税には「基準日」があります。
毎年1月1日が基準日となるのですが、もしこの日に家が完成していれば、その年から固定資産税が発生することになります。
その場合はすぐに調査が行われることになるでしょうが、反対に、1月5日などに家が完成したとすれば、翌年まで固定資産税はかかりません。
この場合、役所もしばらくの間は家屋調査をしなくても問題ないと判断し、新築してすぐに調査が行われないこともあります。
以上のことから、家屋調査が行われる日時をはっきりということはできないのです。
まずは通知が届く!それはいつくらいに届くの?
家を新築した後、家屋調査がいつ行われるかは分かりません。
ですが、新築した家の家屋調査を行うことが決まれば、まずはその日程を決める通知が届きます。
この通知も各市区町村の役所によっていつ届くかは変わりますが、多くは新築してから1、2ヶ月後に届くとされています。
そして、通知の内容は大きく2つのパターンに分かれます。
1つは、「新築固定資産税についての家屋調査を行う希望の日時をご連絡ください」という内容のものです。
これに関しては、希望日時を回答すれば、それを基に家屋調査の日程が決定します。
もう1つは、すでに決まった日程が書かれているものです。
「ご都合が悪ければ連絡ください」とも書いてありますが、もし何の理由もなく拒否したりすると、地方税法353条の規定により罰せられることもあります。
そのため、特定の日時が書かれた通知が届いた場合は、その日の予定は空けておき、在宅していましょう。
いつ届くか分からない通知よりも前に!希望日時を伝えよう
日時の指定がされていない通知でしたら良いですが、どのように家屋調査の日時が決まるかは役所の職員でもない限り知ることはできません。
しかし可能であれば、自分の都合のつく日時に調査を行ってほしいですよね。
また、住みはじめてから家屋調査に来られると、「家の中のプライベートな部分が丸見えになって嫌」という方もいるでしょう。
そのような方ですと、新築後から引っ越しまでの間に家屋調査を行ってほしいと思うかもしれません。
では、「家屋調査の日時をいつにしてほしい」と、役所に依頼することは可能なのでしょうか。
これも市区町村によって変わりますが、中には家屋調査の通知が届く前に、希望の日時を伝えられるところもあります。
例えば、「○月×日が引っ越し日ですので、その前に調査を行ってください」と依頼するのです。
そうすれば、役所側もある程度日程を調整して見に来てくれます。
調整していただけたら、先ほどお話しした家の中のプライベートな部分が丸見えになってしまうこともありません。
もし希望日時を依頼することが可能な役所であれば、通知が届く前に伝えておくと良いでしょう。
新築後の家屋調査の方法は2パターンある!
家屋調査をいつ行うかの通知が届くと、役所によっては家屋調査を行う方法が伝えられます。
家屋調査の方法は、以下の2パターンあります。
・税務署が外観から室内までチェックする方法
・税務署が外観を見て、ほかは書類だけで建物を判断する方法
メインで行われている家屋調査は、前者の方法です。
家の固定資産税を決めるための評価額は、新築した家屋に使用されている資材や設備を基に算出されます。
例えば、内壁であればクロスや塗り壁、ボードなどの資材が挙げられますが、何が使用されているかで評価額も変わってくるのです。
ほかにも、床であればフローリングや畳、屋根であれば瓦やスレートなど、どの資材でできているかを家屋調査で確認するのです。
また、キッチンやお風呂などの建築設備も確認されますので、家の各部屋をチェックされます。
そして、各部分の資材や設備をチェックし終わると、最終的な評価額が算出されます。
家を新築した場合、多くがこの方法で家屋調査をされますので、覚えておきましょう。
用意しておこう!新築後の家屋調査で必要となる書類
新築した家の家屋調査がいつ行われるかが決まれば、必要となる書類がありますので用意しておくようにしましょう。
家屋調査で必要となる書類は、以下のものです。
・建築確認一式書類(延べ床面積や構造などを確認できるもの)
・建物仕様書(設備のグレードがわかるもの)
・長期優良住宅の証明書(対象者)
建築確認一式書類がない場合は、延べ床面積がわかる間取り図を用意しましょう。
万が一、家屋調査の日時までに用意していなかった場合、役所まで自分で書類を持ち込まなくてはなりません。
その際は、何の書類が必要か念入りに確認し、コピーをとったうえで提出するようにしましょう。
書類のほかには認印も必要となりますので、書類と一緒に準備しておきましょう。
書類や掃除など準備万端で、家屋調査の日を迎えられるようにしてください。
日程が確定したら万全の用意で家屋調査の日を迎えよう!
家屋調査がいつ行われるかは、各市区町村の役所によって違いがあります。
中には、希望の日時に調整してくれる役所もありますから、日程の通知が届く前に役所に問い合わせてみると良いでしょう。
そして、日程が確定した場合は書類を用意したり部屋の清掃を行ったりするなど、万全の用意ができた状態で家屋調査の日を迎えましょう。