家賃の保証人となる保証協会とは?保証料はどうなっている?

近年では、借主が家賃の滞納をした際、その連帯保証人に代わるサービスを提供する「保証協会」が増えています。

特に、身寄りのない高齢者が増加する高齢社会では、連帯保証人を探すことが難しいため、今後も保証協会のニーズは高まっていくと予想されています。

では、そんな保証協会を利用する具体的なメリットや保証料はどうなっているのでしょうか。

この記事では、家賃の保証協会についてその仕組みや注意点を詳しくお話していきます。

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滞納家賃を保証する「保証協会」とは?

冒頭でお伝えしたように、高齢化が進む近年では、連帯保証人の役割となって滞納家賃を立て替える、「保証協会」というセーフティネットサービスが増加しています。

賃貸借契約の条件として、一般的には連帯保証人を立てることが求められますが、頼り処のない単身高齢者にとってその確保は困難です。

そもそも連帯保証人とは、万が一借主が家賃を支払えなくなった場合に代わりに返済義務を負う人を指します。

家賃が収入源である貸主にとって、連帯保証人は確実な受け皿となるリスクヘッジであるため、連帯保証人は一般的な賃貸借契約の条件として盛り込まれます。

そんな連帯保証人を立てることができない高齢者が増える現代において、保証協会を利用するケースは今度さらに増えていくでしょう。

では、保証協会の仕組みから保証料について、次項で詳しく見ていきましょう。

滞納家賃を立て替える保証会社のシステム!保証料はどうなっている?

保証協会の利用形態には、借主が連帯保証人の代わりとして利用するケース、不動産会社指定の保証協会に加入するケースなど様々です。

例えば、賃貸借契約で連帯保証人を不要としている物件では、後者のような指定された保証協会の利用を条件としていたり、中には複数の保証協会から選択できる形をとっているケースが見られます。

保証協会の仕組みとしては、万が一借主が家賃を滞納した場合、一定範囲内の金額を立て替える代位弁済をする代わりに、借主から保証料を受け取ります。

契約時、借主は初回保証委託料を支払いますが、更新時期にも更新料が発生します。

保証料は保証協会や借りる物件によっても異なりますが、一般的なおおよその相場は以下と考えて良いでしょう。

・初回保証委託料:月額家賃の30~100%
・更新保証料(約1~2年):定額10,000円程度、もしくは月額家賃の10%

また、ここで気を付けたいのが更新のタイミングです。

賃貸契約の更新時期が一般的に2年である一方で、保証協会の更新時期は1年であることが多く、更新料は毎年発生することになります。

このような更新のタイミングは、保険料に加えて必ず確認しておきたいポイントです。

保証協会を利用する借主側のメリットは?

前項では、保証協会を利用する際の保証料や更新時期について見てきました。

では次に、借主が利用する上での具体的なメリットについて改めて考えていきましょう。

①入居審査が通りやすい

連帯保証人は入居審査の条件です。

身寄りのない高齢者はもちろん、親族や友人を連帯保証人として確保できない借主が利用することで、入居審査が通りやすくなります。

②物件選びの幅が広がる

保証協会を利用することで、入居可能になる物件も多く、物件の選択肢を増やすことができます。

③敷金が減る場合も

保証協会の保証には、家賃滞納だけではなく、退去時に発生する原状回復費用も含まれている場合があります。

そのため、場合によっては敷金などの初期費用を抑えることができます。

以上のように、住まいを確保したい借主には大変大きなメリットです。

ただ、利用するメリットとしては、家賃の確実な回収が望める貸主の方が大きいと言えるでしょう。

保証料を滞納すれば厳しい取り立てがある場合も

保証協会を利用するメリットについてお話してきましたが、そのセーフティネットサービスはあくまでも「代位弁済」であることを忘れてはいけません。

と言うのも、家賃保証とは滞納リスクが軽減できる貸主側のためのサービスであるため、結局、借主には滞納家賃の代わりに「保証料」としての支払い義務が発生するわけです。

その上、比較的新しいサービスの家賃保証は、それを規制するための法整備が行われていない現状もあり、年間600件以上もの相談件数が確認されています。

特に気を付けたいのが、家賃を滞納した際の取り立てが貸主や管理会社よりも厳しく、一部では行き過ぎた催促を行っている保証協会があるということです。

貸主や管理会社の代わりに家賃回収業務を行う保証協会にとっては、その回収ができなければ会社に大きな影響を及ぼすわけで、それゆえに催促も強引になりがちです。

中には、法的規制がないことを良いことに、高額な延滞金を求めたり強制退去に踏み切ることもあり、大きな問題になっています。

このような様々なトラブルを抱える家賃保証に対し、国土交通省は「家賃債務保証業者登録制度」という明確なルールを設け、保証協会・業者のトラブル減少を図っています。

ただし、この登録制度は任意であるため、まだまだ家賃保証をめぐるトラブルは少なくありません。

そのため、このようなトラブルを避けるためにも、保証協会の仕組みや注意点をよく知っておくことが大切です。

保証協会の加入には書類審査が必要!保証料の滞納記録は不利に

これまでに、保証協会のメリットや注意点をお話してきました。

では、実際に保証協会を利用する場合、特に条件なく誰でも利用することができるのでしょうか。

実は、誰でも保証協会を利用できるわけではなく、必要書類を通して審査が行われます。

審査方法は保証協会や加盟する団体によって異なりますが、主に職種や勤続年数、収入、所得証明、源泉徴収票などの保証料の支払い能力に加え、滞納時に早い段階で回収が見込めるかどうかによっても判断されます。

また、保証協会では「賃貸保証データベース」を活用している場合もあり、個人情報から過去の滞納履歴までチェックされます。

例えば、すでに別の保証協会で家賃滞納をしていた過去があれば、審査には不利に働く場合もあります。

また、以前に貸主間でトラブルを起こしている場合も、賃貸保証データベースでチェックすることができるので注意が必要です。

審査書類には不備のないように記入し、期限を守って提出するようにしましょう。

保証協会の利用を義務付ける物件も!家賃の支払い能力がある場合は注意

最後に、保証協会を利用せずに賃貸を借りようとしている方に、ぜひ知っておいてほしい注意点をお話します。

それは、借主が連帯保証人を立てられるにもかかわらず、保証協会の利用を義務付ける物件があるということです。

これは、前述した保証協会の利用形態でも少し触れましたが、不動産会社が指定する保証協会に加入させることを条件に賃貸借契約を交わすものです。

中には、保証協会から不動産会社へ手数料や謝礼が支払われていることもあり、家賃の支払い能力がある借主にとってはその分余計な保証料になります。

連帯保証人を立てられるのであれば、あえて保証協会を利用するメリットはありません。

したがって、契約前にはしっかり確認することが重要です。

家賃保証のシステムをよく知っておこう

連帯保証人の代わりとなる保証協会の利用は、借主の入居審査が通りやすくなるだけでなく、物件選びの選択肢が大きく広がるメリットにもなります。

しかし、家賃保証とはあくまでも代位弁済であり、貸主側のためのシステムであることも事実です。

また、利用する上では注意しすべきポイントも多いため、あらかじめよく確認するようにしましょう。