木造住宅に屋上をつくるには?雨漏りリスクに備えた家づくり

新築で木造住宅を検討している方の中には、屋上をつくっておしゃれなリビングスペースや庭として活用したいと考えている方もいるのではないでしょうか。

しかし、木造住宅に屋上をつくる上ではデメリットの考慮を忘れてはならず、特に「雨漏りリスク」への十分な対策をする必要があります。

この記事では、木造住宅の屋上づくりにおける、「雨漏りリスク」に備えた対策についてご説明していきます

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住宅にプラスアルファの屋上バルコニーを!楽しみ方は様々

屋上のある家と聞くと、スカイバルコニーや屋上庭園のようなおしゃれな空間を思い描くことが多いのではないでしょうか。

近年、住宅にプラスアルファの空間として屋上を設ける家づくりに注目が集まっており、バーベキューや家庭菜園など、使い方次第で様々な空間を楽しむことができます。

2008年以前、もともと住宅に屋上を設ける場合は、鉄筋コンクリート造であることが条件とされ、木造住宅に限っては10m²までの屋上バルコニーしか認められていませんでした。

しかし、2008年、面積の制限が全て撤廃されて以降、自由なライフを楽しむための「もう一つの空間」として位置付けられていくようになりました。

特に、敷地が狭くなりがちな都会では、菜園などを楽しむためのスペースがとれない代わりに、家庭菜園として屋上を設けるケースもあり、有効的な空間として活躍しています。

しかし、メリットばかりに着目したことで、盲点となったデメリットが後にトラブルを起こすケースも増えています。

そのデメリットとして注意したいのが、木造住宅の「雨漏りリスク」です。

屋上のある木造住宅では「雨漏りリスク」も!勾配のない屋根

木造住宅に屋上を設ける場合、代表的なトラブルである「雨漏りリスク」についてよく知っておく必要があります。

雨漏りを引き起こす要因はいくつかありますが、大きな要因としては「屋根の勾配」が挙げられます。

前述したように、屋上の設置制限は2008年を境に変化していますが、もともとは雨漏り対策として勾配に関しても制限が課せられていました。

例えば、鉄筋コンクリート造の屋上では、1/100~1/200の勾配が必要とされおり、木造住宅の場合は1/50ほどの勾配が望ましいとされていました。

これが住宅瑕疵担保保険の対象基準になっていたことから、木造住宅に屋上をつくれない要因になっていました。

しかし、2008年以降、保険の対象基準である勾配が1/100に見直されたことによって、木造住宅でも開放的な屋上スペースを設けることができるようになったのです。

この「勾配の緩和」は、雨水の排水効率が低下することと同義で、つまりは「雨漏り」のリスクが高まるということを意味します。

特に、スカイバルコニーの場合、勾配がない陸屋根であるため、豪雨に見舞われると排水が追い付かないことで雨漏りに繋がる場合があります。

屋上の雨漏り対策には「防水施工」が重要!FRP防水とは?

木造住宅の屋上においては、「屋根の勾配」が雨漏りリスクを高める要因になり得ますが、そのリスクの対策としては「防水性能」を持たせることが挙げられます。

住宅に屋上をつくる場合、雨水を溜めて排水するために勾配のない陸屋根に「パラペット」という低い壁を設けますが、やはり勾配的に雨漏りリスクが高くなります。

そのため、それを考慮した「防水性能」を持たせることで、雨漏りを防ぐ必要があります。

一般的に、屋上の防水施工でメジャーになっているのは「FRP防水」です。

「FRP」とは、繊維強化プラスチックの略で、プラスチックの中でも極めて耐水性や耐久性に優れており、他の防水材と比較しても大変優秀な素材です。

また、FRPはサビなどで酸化することもなく、腐食する心配もありません。

そのため、建物や屋上の防水材としてはもちろん、浴槽や貯水槽、船体の外郭など、多岐にわたる様々な分野で活躍しています。

しかし、このFRP防水は使用に不向きな建物があり、実は木造住宅での使用は向いていません。

木造住宅にFRPは不向き?その理由は?

一般的な屋上の雨漏り対策として「FRP防水」が主流である一方で、なぜ木造住宅での使用には不向きなのでしょうか。

その理由には、伸縮性がほとんどないことが大きく関わっています。

「伸縮性がない」ということは、伸び縮みしない変形量が少ない鉄骨造や鉄筋コンクリート造の建物に適しているということを意味します。

一方で、木造の場合は、骨造や鉄筋コンクリート造と異なり、「動き(しなり)」のある変形量が大きいつくりになっています。

そのため、木造住宅の屋上にFRP防水を用いた場合、伸縮性のないFRPは木造の動きについていけず、ヒビや亀裂が生じてしまうケースが出てきてしまうのです。

これは、一般的な10m²未満のベランダであればほとんど問題になることはありませんが、規模の大きい屋上ではデメリットとして大きく現れてしまうため、注意が必要です。

木造住宅の雨漏り対策には「金属防水」がおすすめ!

では、木造住宅の雨漏り対策としては、どのような防水施工が適しているのでしょうか。

木造の動きや防水性などを総合的に考慮した場合、「金属防水」が適していると言えます。

「金属防水」とは、建物の上から鉄板を被せる防水で、工法的には床面とジョイント部が分離するような工法が採用されています。

そのため、地震などで下地木材が動いても、防水部分は独立しているため影響を受けない仕組みになっているのです。

また、近年の金属防水は、豪雨を考慮した優れた排水処理能力を持っているものが多く、万が一ジョイント部から浸水しても、排水経路から効率良く排出されるようになっています。

さらに、劣化の要因となる塩害や紫外線に対し、特殊な被覆を施すことで耐久性を高めている業者も多くなっています。

このような金属防水による施行ができれば、雨漏りはもちろん、ひび割れや亀裂にも心配することなく、安心して屋上という空間を満喫することができます。

防水業者選びは慎重に!抑えておきたい3つのポイント

これまでに、木造住宅に屋上を設ける場合の雨漏りリスク、そしてその対策についてご説明してきました。

木造住宅の屋上に防水施工をするには、「金属防水」がおすすめであることが分かりましたが、結局のところ、その施工が十分でなければ雨漏りのリスクは高まります。

そのため、施工業者を選ぶ際にはよく調べて厳選していく必要があります。

では、防水業者選びのポイントについて3つに分けて見ていきましょう。

①要望に合った提案をしてくれる

予算やメンテナンス、保証などの要望を受け止め、それに合わせた内容・工法を提案してくれているのであれば、信頼できる業者と言えます。

良いことばかりを強調する業者や、一方的な提案を押し付ける業者には注意が必要です。

②コストよりも実績を見る

複数社見積もりをとる上では、コストだけではなく実績にも着目することが大切です。

ただ安さだけで依頼してしまうと、防水性の甘さや不具合が出る可能性もあるため、信頼性に伴う実績を重視して見極めていきましょう。

③保証・アフターサービスがある

施行後は、何かとトラブルが起こる可能性もあります。

そのため、責任を持った保証・アフターサービスを積極的にしてくれる業者が望ましいです。

雨漏りリスクへの十分な対策を

屋上のある住宅では、開放的なスペースで家庭菜園やバーベキューなどを楽しむことができ、プラスアルファの空間として暮らしをより充実させることができます。

しかし、大きなデメリットである「雨漏りリスク」についてはよく理解しておく必要があり、十分な防水施工で対策をすることが求められます。

しっかりとした防水施工ができれば、より安心して屋上のある家を満喫することができます。