複数の用途地域にまたがる土地!有効採光面積の算出方法とは

マイホームを建てるためには、土地も購入しなくてはなりませんね。

土地を購入する際に注意しなければいけないことが、用途地域というルールがあることです。

この記事では主に、用途地域についてお話をしていきます。

中には、2つ以上の用途地域にまたがる土地もありますので、この場合の居室の有効採光面積はどのように算出されるかについてもご説明していきましょう。

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複数またがると採光の適用にもルールが!この用途地域とは何?

家を建てるためには、土地も必要ですよね。

この土地を購入する際ですが、用途地域というルールを把握しておかないと、マイホームの建設に支障をきたす恐れがあります。

例えば、複数の用途地域にまたがる土地もあり、その場合居室の有効採光面積を算出するにはどの用途地域であるかを知らなくてはなりません(後ほど解説します)。

まずは、この用途地域がどのようなものかをお話ししていきましょう。

用途地域とは、その土地に建築可能な建物の種類や、用途の制限を定めたルールをいいます。

全ての土地に用途地域が定められているというわけではなく、都市計画法に基づいて対象の区域が決められているのです。

対象となるのは、市街化区域、非線引き区域、準都市計画区域の3つで、環境保全や利便の増進のために用途地域が決められます。

この用途地域が大きく「住居系」「商業系」「工業系」の3つに分かれ、さらにそこから12種類のエリアに分けられます。

用途地域にはどのようなものがある?①

複数の用途地域に土地がまたがる場合、有効採光面積がどの用途地域に適用されるかで変わってきますが、ここでは、用途地域にはどのような種類があるかをみていきましょう。

「住居系」

・第1種低層住居専用地域

低層住宅の良好な環境を守るための地域を指します。

老人福祉センターなどの建設は可能ですが、店舗や飲食店は建てることができません。

そのため主に、庭や駐車場が広々とした戸建てが集まった閑静な住宅街が該当します。

・第2種低層住居専用地域

こちらも低層住宅の良好な環境を守るための地域です。

店舗や飲食店なども建てることができます(床面積150㎡で2階以下)。

庭や駐車場が広々とした戸建てが集まって、尚且つ日常のお買いものに便利な住宅街が当てはまります。

・第1種中高層住居専用地域

こちらは、中高層住宅の良好な環境を守るための地域をいいます。

低層住居専用地域に加えて、病院や大学などを建てることが可能な地域です。

あくまでも住居用の地域ですから、オフィスビルの建築は不可とされています。

・第2種中高層住居専用地域

第1種中高層住居専用地域で建築可能な用途に加えて、2階以下で1500㎡までの飲食店や店舗、事務所などの施設を建てることができます。

ある程度快適な住環境を維持しつつ、利便性の高い施設が建てられる地域を指します。

・第1種住居地域

住居の環境を保護するための地域です。

3000㎡までの店舗や事務所、ホテル、スポーツ施設なども建てることが可能です。

ただし、パチンコ屋やカラオケボックスの建築は認められていない地域でもあります。

・第2種住居地域

こちらも主としては、住居の環境を保護するための地域です。

第1種住居地域では不可とされたパチンコ屋やカラオケボックスなども建てることができます。

あくまでも住居地域ですから、周辺の環境に配慮して計画をすることが重要といえます。

・準住居地域

自動車関連施設などの立地と、さらにこれと調和した住居環境を保護するための地域がこの準住居地域です。

床面積200㎡より小さい劇場や映画館なども認められている地域です。

住居系の用途地域の中では、最も許容範囲が広い地域ともいわれています。

用途地域にはどのようなものがある?②

「商業系」

・近隣商業地域

近隣の住宅地に住む住民に対して、日用品の供給を行うことを主とする商業地域を指します。

各種店舗やスーパーなどの商店街が形成されることもあります。

店舗や飲食店、遊技場などの床面積の合計が10,000㎡までの施設を建築することが可能です。

・商業地域

店舗や事務所、商業などの利便性を高めるための地域をいいます。

市街地の中心部や主要駅の周辺などに指定され、オフィスビルや百貨店などが集まった地域を指しますね。

住宅を建てることも可能ですが、住環境に重きをおかないため、良好な環境とはいえないでしょう。

「工業系」

・準工業地域

環境の悪化をもたらす恐れの少ない、工業の利便を増進するために定められた地域です。

工場の規模について規制はありませんが、住宅と店舗と工場が混在して立地するため、騒音や火災などの観点から、一定の業種に関しては建築が不可とされています。

・工業地域

工業の業務の利便の増進を図る地域をいい、工場に関しては公害の恐れのある業種のものも建築することが可能です。

住宅や店舗を建てることはできますが、学校や病院などを建てることはできない地域でもあります。

この地域ではトラックの交通量も多いので、住環境が良いとはあまり言えませんね。

・工業専用地域

工業の業務の利便の増進を図る地域を指し、住宅などにおいても建設は不可です。

以上、12種類の用途地域をご紹介しました。

もし、購入予定の土地が複数の用途地域にまたがる場合は、有効採光面積はどのように算出されるのでしょうか。

これについては後ほどご説明します。

用途地域は定められていないとどうなる?

用途地域の種類をご紹介しましたが、なぜこれらが定められているのか疑問に思う方もいるのではないでしょうか。

ここで、その疑問についてご説明しましょう。

先程も少し触れましたが、用途地域は環境保全や利便の増進のために定められました。

では、用途地域が定められていないとどうなるでしょうか。

住宅ももちろんですが、工場なども好き勝手に建築されることになりますよね。

そうなれば、私たちの住環境が損なわれてしまう恐れがあるのです。

自分の家の隣に工場が建ったり、ごみ収集場などが建つことも考えられます。

そのような環境の中で生活すれば、衛生的にもよくはありませんから、快適に過ごすということは無理に近いでしょう。

ですから、適切な街づくりを実現するためにも、用途地域のルールを定めることが重要なのです。

どのような目的で使いたいかを細かく分けることで、その地域が求める街づくりも可能となります。

次項からは、用途地域が複数またがる土地を購入した場合の、有効採光面積をどのように算出されるかをご説明していきます。

複数の用途地域にまたがる土地!有効採光面積の算出方法とは?①

それではもし、購入した土地が複数の用途地域にまたがる場合、有効採光面積はどのように算出されるのでしょうか。

実際に、複数の用途地域に敷地がまたがるというケースはよく発生しています。

ですから、購入したもしくは購入予定の土地が、このようなケースの場合も十分に考えられます。

まずは、第1種住居地域と商業地域にまたがる場合を例にして考えてみましょう。

この場合、建物の用途はどうなるかというと、第1種住居地域と商業地域の敷地面積をみてみます。

これら2つの地域の面積の大きいほうに、土地の用途が決まります。

もし第1種住居地域の面積が500㎡で、商業地域が300㎡だとしたら、またがっている土地は第1種住居地域に適用されることになるのです。

例え土地が商業地域寄りであっても、敷地面積の大きいほうに適用されますので、土地の位置は無関係となります。

では、用途地域が複数またがる場合、有効採光面積はどのように求められるのでしょうか。

複数の用途地域にまたがる土地!有効採光面積の算出方法とは?②

マイホームを建築となれば、採光のために居室には窓などの開口部を設けなくてはなりません。

この採光にも決まりがあり、居室床面積の1/7以上の有効採光面積が必要と決められています。

ここで注意しなければいけない点が、「窓の面積=有効採光面積」ではないということです。

同じ面積の窓であっても、周囲の状況や窓の位置によっては、有効採光面積と認められる大きさが異なることもあるのです。

この有効採光面積は以下の計算式で求められます。

「開口部(窓など)の面積×採光補正係数」

ここで出てきた採光補正係数は、光の入りやすさを示す「採光関係比率」に、各用途地域の実情を加味して計算した数値をいいます。

そのため、マイホームを建設する土地がどの用途地域かによって、採光補正係数も変わるのです。

もし、複数の用途地域にまたがる場合は、敷地面積の大きいほうの用途地域に適用されますので、先ほどの例で考えれば第1種住居地域の採光補正係数で有効採光面積を算出します。

複数の用途地域にまたがる場合は、このような計算方法で有効採光面積を算出します。

ほかにも用途地域に関しては、さまざまな決まりがありますので、この点も頭に入れたうえで土地の購入を検討してみてください。

土地を購入する際は用途地域も把握しよう!

土地が複数の用途地域にまたがるケースはよくあります。

その場合、土地がどの用途地域に適用されるかを知らなくては、マイホーム建設において支障をきたすこともあり得ます。

そして、用途地域によって居室の有効採光面積も変わってきますから、これらを把握したうえでマイホームのための土地を検討するようにしましょう。