少子高齢化に伴って、一軒家で一人暮らしの方が増えています。
また、マンションやアパートなどの賃貸ではなく、わざわざ一軒家を選んで住むような方もいらっしゃるようです。
そのような方に心掛けてもらいたいことは、防犯です。
犯罪件数の多い住宅として一軒家が一番に挙げられていることから、一軒家での防犯対策は必須だと言えるでしょう。
一軒家の一人暮らしの方が安心して生活できるよう、行ってほしい防犯対策をご紹介します。
防犯対策は必須!一軒家の一人暮らし
少子高齢化・核家族化の浸透により、一軒家で一人暮らしの方は増えています。
子供からすると、親の一人暮らしは楽でもあり心配でもあり、心配の種は尽きないようです。
親からすれば、慣れ親しんだ家を離れるのは嫌ですし、子供家族のお世話になりたくないという思いもあるでしょう。
お年寄りの長寿率も伸びていることから、さらに一人暮らしのお年寄りは増えると想像されます。
また、一人暮らしのお年寄りが増えている一方で、マンションやアパートなどの賃貸生活は避けて、一軒家を購入して生活している方もいらっしゃいます。
一人暮らしの一軒家生活は、賃貸のような他の住人に気を遣う必要がない自由さがあります。
庭でのガーデニングや野菜作りにいそしんだり、DIYを楽しむ声も聞かれます。
気楽な自由さを選んだ、新しい生活スタイルと言っても良いでしょう。
しかし、一軒家での一人暮らしでは、防犯に対する意識を高める必要があります。
なぜなら、一軒家における犯罪は他の住宅と比べて高いという結果が出ているからです。
どういうことなのか、次項で詳しく見ていきましょう。
住居の犯罪は一軒家がトップ!一人暮らしならより高い防犯意識を
一軒家で、なぜ防犯に気を付けなければならないか、それは住居の犯罪で一軒家の場合が一番多いからです。
警察庁の平成30年のデータである侵入窃盗の発生場所別認知件数の割合を見てみましょう。
【侵入窃盗の発生場所別認知件数の割合】
・一戸建住宅 42.5%
・共同住宅(3階建以下)11.9%
・共同住宅(4階建以上)4.1%
この結果から、一戸建て住宅の侵入率が突出していることが分かります。
そのため、一戸建てに住む方は、他の住宅よりも防犯意識を高く持っておく必要があるのです。
そして、一人暮らしである場合はさらに注意が必要になるでしょう。
お年寄りであれば、身体が弱かったり機敏に動くことは難しいかもしれませんので、犯罪者から狙われやすくもあります。
また、普通の方の一人暮らしであっても、何かあった場合にすぐに助けを求めることはできないため、やはり自己責任で自分の身を守る必要があります。
一軒家での侵入手段で多いのは無締り!一人暮らしでの戸締りの重要性
一軒家における犯罪は増えていますが、その侵入手段はどういうものなのでしょうか。
一戸建住宅で確認していきましょう。
【侵入手段】
・無締り 46.5%
・ガラス破り 37.7%
・その他 4.3%
警察庁の平成30年のデータでは、侵入手順として無締りがトップ、次にガラス破りが多いと分かりました。
侵入手口としては、窓を割って入ってくるイメージがありますが、実際には侵入者は無締り状態を狙っていて、労力なく侵入しているということです。
このことから、戸締りがいかに重要かということが分かることでしょう。
まして、一人暮らしであれば戸締りの確認は全て自分でしなければならず、うっかり鍵をし忘れてしまう頻度も増えてしまいます。
そのような点も狙われやすいということがあるかもしれません。
すぐにできる防犯対策として、まずは戸締りの徹底が先決であると言えます。
いつも大丈夫だからという油断を侵入者は狙っているのです。
一軒家の防犯対策はどこから?圧倒的に多い窓からの侵入
一軒家において、防犯対策は家の中のどこから始めると良いのでしょうか?
それは、窓です。
【侵入口】
・窓 57.6%
・表出入り口 18.2%
・その他の出入り口 15.8%
警察庁のデータから、侵入口は窓が57.6%と圧倒的な割合となっています。
玄関などの表出入り口も20%弱ですが、やはり窓からの侵入の多さには注目するべきでしょう。
前項のデータと合わせると、窓を開けっぱなしにしていることでの侵入が多いという予想がつきます。
一人暮らしでの一軒家生活は基本的に1人での生活のため、いくつかの部屋に人がいることはありません。
そのため、いない部屋の窓の鍵は必ずすることが大切になるでしょう。
また、玄関などからの侵入も窓に次いで多いことから、玄関の鍵の徹底も必要です。
帰ったらすぐ玄関の鍵を締めることを習慣化してください。
ちなみに、一軒家に限らず、アパートやマンションでも窓からの侵入が50%以上と高い確率になっています。
どの住宅でも、窓の防犯が求められているのです。
一軒家の一人暮らしで行う窓への防犯対策
前項では、一軒家において防犯対策を真っ先に行ってほしい場所として、窓が挙げられました。
こちらでは、窓の防犯対策についてご紹介していきます。
〇防犯ガラスにする
防犯ガラスは、2枚のガラスの間に特殊な膜を挟むことによって、割れにくく飛び散りにくいという性能があります。
窓ガラスを割ることに手間がかかることを侵入者は嫌がりますので、防犯ガラスの意味は大きいと言えるでしょう。
せっかく設置したのであれば、防犯ガラスであるというステッカーを窓に貼っておくと、最初から割られることを防げるかもしれません。
〇防犯フィルムを貼る
防犯フィルムは侵入者を防ぐのに有効ですが、費用がかかるという問題があります。
防犯ガラスを設置できないような場合は、防犯フィルムを貼る方法を使いましょう。
防犯フィルムとは、窓ガラスに貼ることによって窓を割れにくくする効果があります。
なお、購入の際は強度が認定されている【CPマーク】がついているものを選んでください。
〇補助錠をつける
窓の鍵をしていてもガラス破りによって侵入してくることが多いことから、通常の鍵の他に補助錠の設置がおすすめです。
窓ガラスが開かないようにする効果がある補助錠は、見ためからの効果も大きいでしょう。
一人暮らしでは大きな助けとなってくれるはずです。
一軒家での窓以外の防犯対策はここに注目!
こちらでは、一軒家でできる窓以外の防犯対策をご紹介します。
〇人感センサーをつける
日中は人の目が気になりますが、夜は暗いため侵入者が狙いやすい時間になります。
真っ暗では誰かいても分からないことが多いですので、家の周辺を暗くしないことが大切です。
そのためには、人感センサーの外灯がおすすめです。
普段は真っ暗であっても、人が通ることでセンサーが反応し、灯りが付きます。
人目を嫌う侵入者がすぐに逃げ出す効果が期待できるでしょう。
〇玄関鍵をディンプルキーにする
データによれば、玄関からの侵入率も高かったですよね。
玄関からの侵入を防ぐには、ピッキングに強いキーがおすすめです。
それには、玄関鍵をディンプルキーに交換しましょう。
ディンプルキーなら侵入に時間がかかるため、侵入者が諦める可能性が高いのです。
〇死角をなくす
周りの目を気にするあまり、塀を高くしたり生け垣があまりに生い茂っていると、死角が増えます。
周りからの目は気にならなくなりますが、それは侵入者を隠すことにも繋がってしまいます。
そのため、塀が高い場合は低くするなど死角をなくす必要があるでしょう。
一人暮らしではあちこちに目が行き届かないこともありますので、死角を減らすことは自分の身を守ることにも繋がるのです。
一軒家における一人暮らしでは強い防犯意識を!
犯罪者の一軒家への侵入が多いことから、一軒家に一人暮らしで住むような方は強い防犯意識を持つことが大切です。
侵入者の手段としては無締りが一番多く、侵入口としては窓が一番に挙げられました。
このことから、戸締りを徹底することはもちろんですが、窓への防犯対策が必要となるでしょう。
窓へは防犯ガラス・防犯フィルム・補助錠が有効です。
また、窓以外の対策として、外灯を人感センサーにしたり、玄関鍵をディンプルキーにすること、死角を無くすことで対応しましょう。