テレビや新聞で小さな子どもの落下事故のニュースを見かけます。
ニュースを見たときは「気を付けないと」と思っていても、実際に対策をしようとすると、どうすればいいかわからないという人も少なくありません。
ここでは窓からの転落事故を防ぐ落下防止柵について、市販品はもちろん、手作りでも可能な対策の方法をご紹介します。
窓から子どもが落下しないよう対策をしよう!
度重なる小さな子どもの転落事故のニュースを見てみると、窓からの転落、ベランダからの転落、どちらの場合も転落した場所には足場となる物があることが多いです。
窓辺に置かれた家具や、ベランダに設置されたエアコンの室外機、「まだ小さいから登れないだろう」と思われる場合でも、過信してはいけません。
好奇心旺盛な子どもは、まさかと思うようなことをやってしまうことがあるのです。
また、足場になるようなものを置いていなくても、子ども自ら足場となる物を運んでくる場合もあります。
空っぽのおもちゃ箱や、食事の時に使う子ども用の椅子であれば、立派な足場になります。
小さな子どもを一人にしないようにすることが一番の解決策ではありますが、トイレに行った数分の間にでも事故は起こり得ます。
そんなもしもに備えて、ベランダに通じる窓や、腰高窓に、落下防止柵を設置するなど、対策を行っておくことがおすすめです。
わざわざ業者に依頼しなくても、手作りしたり、自分で取り付けられる対策グッズを購入することで対策できます。
過信せずにもしもに備えることが、事故を未然に防ぐためには大切です。
落下防止柵を始めとする、思わぬ事故を防ぐアイテム
子どもがベランダや窓から転落する事故を防ぐためのアイテムは、数多く販売されています。
先ずはバルコニーから転落するのを防止するアイテムですが、バルコニーの柵に使用する落下防止ネットが販売されています。
柵と柵の間を塞ぐことで、小さな子どもが隙間から転落するのを防ぎます。
また、ベランダに出てしまうこと自体を防ぐのに、窓の補助鍵や、網戸ストッパーを取り付け、窓を簡単には開けられないようにする商品もあります。
バルコニーからの転落と同様に、気を付けなければいけないのは腰高窓や出窓といった、バルコニーに繋がっていない窓です。
このような窓の周辺には家具が置かれていることが多く、気付いたら子どもが上がっていた、ということは珍しくありません。
窓からの転落防止対策として最も有効なのは、落下防止柵を取り付けることです。
目を離した隙に、子どもがよじ登った窓が開いていても、防止柵があるだけで落ちるのを防いでくれます。
市販されている落下防止柵は、突っ張り式のものもあり、賃貸物件でも活用することができます。
また、手作りすることもできるので、それぞれの部屋の窓に合わせて落下防止柵を作るのも良いでしょう。
100円ショップの材料で手作りの落下防止柵を作ろう!
落下防止柵は、業者に頼んだり、市販の商品を購入しなくても、100円ショップの材料で手作りすることができます。
ここでは100円ショップの材料を使って作る、落下防止柵の作り方の一例をご紹介します。
【必要な材料】
・窓1枚の幅分+5cmほどのワイヤーネット 2枚
・貼れるスチール製フック 4つ
・結束バンド
【作り方】
1.2枚のワイヤーネットを結束バンドでつないで、窓枠がきれいに隠れるくらいの幅にする。
2.窓枠の左右2ヶ所ずつにフックを貼り付ける。
3.1で準備したワイヤーネットをフックに引っ掛ける。
これで転落する可能性がある窓の窓枠をすっかり覆う柵を作ることができ、転落防止対策になります。
しかしながら簡易的な柵であり、子どもの年齢によっては、役に立たない場合もあるので注意が必要です。
フックに引っ掛けているだけなので、必要ない時には簡単に取り外すことができます。
手作りが苦手な人には取り付け簡単な市販品がおすすめ
「手作りの柵だと見た目が良くない」「手作りだと不安がある」という人は、市販品を購入し、取り付けのみ自分で行うのも良いでしょう。
ビス止めが必要な落下防止柵は、賃貸物件に住んでいる場合、原状回復が難しく、補修費用を請求される場合があります。
購入するときは、原状回復可能な突っ張り式がおすすめです。
「突っ張り式だとすぐに外れてしまうのでは?」と思う人もいるでしょう。
落下防止柵として販売されている突っ張り式の商品は、誰もが思い浮かべる突っ張り棒のような作りとは少し違います。
専用の工具が付属しており、その工具を使って締める商品もあるので、安心度は高いです。
また、多少突っ張り式より高価格にはなりますが、窓のサッシのレールを使ってはめ込めるタイプの落下防止柵も販売されています。
予算や使用する部屋の都合に合わせて選ぶと良いでしょう。
落下防止柵を窓に設置していても危険な場合がある
転落事故は歩き始めたばかりの小さな子どもにのみ起こり得るものではなく、小学生くらいの子どもであっても、誤って転落してしまう可能性があります。
幼い乳幼児と小学生では、背の高さが全く違います。
手作りや市販の落下防止柵を窓に設置していても、設置している高さによっては役目を果たしていない場合があるのです。
柵の高さが低めのものを設置しているのであれば特に、子どもの成長に伴い、柵の高さを変える必要がある場合があります。
人はベランダや窓に柵や手すりが設置されていても、思いがけず転落してしまうことがあります。
なぜなら、柵に対して、よりかかった人の重心が、柵の高さより上にあると転落する可能性が高まるのです。
高層階の分譲マンションを子どもが乳幼児の頃に購入し、当時の子どもが転落するのを防止するために設置した柵は、小学生になった子どもには低い可能性があります。
低い柵を設置していれば、「柵があるから大丈夫」と思って柵によりかかった小学生が、思いのほか重心が高く、誤って落下する可能性があり、柵がない状態よりも危険度が高くなることもあるのです。
窓に手作りの柵などで安全を確保すれば対策は万全?
好奇心旺盛な子どもが、窓やベランダから転落するのを防ぐには、ご紹介してきた市販されている落下防止柵や、補助錠を活用することは有効です。
手作りの落下防止柵であっても、高さや強度に気を付けて作れば安心を与えてくれるでしょう。
しかしながら、一番大切なのは、そこに住む人々の心がけと知識です。
窓周辺やベランダに足場となる物を置かないことはもちろんのこと、体を支える部分より上に重心があると落下してしまう危険性があることも知っておかなければいけません。
それと同時に、例え対策していても、小さな子どもを部屋に一人で置いておかないようにする心がけも大切です。
子どもがある程度良し悪しが理解できる年齢になれば、窓から身を乗り出したら転落してしまうこと、手や顔を出しては危険であることを教えなければいけません。
高層階の部屋に住んでいれば心がけている人も多いでしょうが、実は2階でも3階でも、転落してしまえば危険です。
落下防止柵のような対策アイテムと併せて、日頃から転落に繋がるようなことがないよう心がけて生活することも、大きな対策の一つと言えるでしょう。
窓に手作りも可能な落下防止柵を設置して事故を防ごう!
子どもがいる家庭で、2階以上の物件に住んでいれば、やはり転落事故への不安はあるでしょう。
事故に繋げない環境作りや心がけと共に、手作りもできる落下防止柵を設置することで、お部屋の安全、安心度は高まります。
賃貸物件でも設置できる方法もあるので、ぜひ取り入れてみてください。