インターネットで買い物をしたときなど、商品を梱包するために使われている「プチプチ」と呼ばれるアイテムを知らない人はおそらくいないでしょう。
子どもの頃に、指で潰して遊んだ人も多いはずです。
この「プチプチ」は、梱包材としてだけでなく、さまざまな用途に使用されています。
ここでは窓にプチプチを貼ると得られるメリットや、結露防止に役立つ貼り方についてご紹介します。
プチプチの正式名称は?広がる使い方
今や知らない人はいないくらいにメジャーで、さまざまな場面で活用されている「プチプチ」ですが、実は正式名称ではありません。
正式には「気泡入り緩衝材」という名称で、「プチプチ」というのは、メーカーが付けた商品名です。
他にも同じような商品が、メーカーによって違う商品名を付けられ、販売されています。
主な使用用途としては、緩衝材として宅配便などの荷物や、商品の梱包に用いられますが、近年商品の特性を活かしさまざまな用途に使われています。
窓に貼って結露を防いだり、フローリングワイパー本体とシートの間に挟んで使用したり、食器棚シートの代用品として使われたりと活躍の場を広げているのです。
それに伴い、プチプチの効果はそのままに、その他の用途に使いやすい、一工夫された商品も販売されています。
窓に貼りやすい水で接着できるもの、柄が入ったおしゃれなもの、両面が平らになった三層タイプ、プチプチの丸がハート型になった可愛らしい商品、などなど、幅広く商品がラインナップされています。
用途に併せて選ぶと良いでしょう。
結露対策に窓に貼るプチプチの選び方と貼り方
荷物の緩衝材以外の使い方に合わせた商品として、販売されているもので最も多いプチプチは、窓に貼るのに適した商品です。
水接着タイプの商品は、霧吹きで水を吹き付けるだけで、プチプチを窓に貼り付けることができます。
また、窓用として販売されているものはあらかじめ窓のサイズにカットされている商品を選ぶと、大きな商品を自分でカットする必要がありません。
一般的に梱包用として販売されているプチプチは、一方の面が平らで、一方の面は気泡が並んでいるため、凸凹しています。
そのため、窓に貼るときに使用すると、接着がうまくいかないこともありますが、窓用として販売されているものは、三層構造になっているものが多くなっています。
平らな2面で気泡を挟んだ仕組みになっているので、どちらの面にも凸凹がなく、貼りやすいです。
結露対策としてプチプチを貼るのであれば、窓用として販売されている商品を選ぶのがおすすめです。
【窓用プチプチの貼り方】
1.窓ガラスのほこりや汚れをきれいに掃除する
2.霧吹きなどを使用して窓を濡らす
3.窓用プチプチの接着面を窓に貼る
4.全体を軽く撫でる
窓用フィルムと違って空気が入ることを気にすることもなく、実に簡単に貼ることができます。
プチプチを窓に貼ることで得られる結露防止以外のメリット
窓にプチプチを貼ると、結露対策だけでなく、他にもメリットが得られます。
まずは断熱効果です。
結露は、外気の冷えにより、空気中に含まれている水分が冷やされることで出てきます。
プチプチは空気の層を作ることで、室内の熱を逃しにくくし、室外の冷気を伝えにくくしています。
それにより結露を防ぐのですが、この効果は断熱効果を高めた結果であり、夏は涼しく、冬は暖かい快適な室内を作るのに役立つのです。
そしてこのプチプチによってできる空気の層には、熱だけでなく、音も伝わり辛くする効果があります。
窓にプチプチを貼ると、防音対策にもなるのです。
近年二重窓を設置した物件も増えていますが、プチプチを貼るだけでも、十分二重窓と同じ効果を得ることができます。
またプチプチは、貼ることで目隠しにもなります。
柄付きのプチプチを使用すると、見た目も素敵に目隠しすることができて便利です。
メリットだけではない!プチプチを貼るデメリット
どんなに便利なものであっても、メリットがあればデメリットもあります。
ここでは窓にプチプチを貼ることによるデメリットと対処法をお話します。
・日光が入りにくくなる
先にもお話したように、窓にプチプチを貼ると目隠し効果が得られます。
目隠しになるということは、日光も入り辛くなってしまうということです。
透明ですので全く日光が入らないわけではありませんが、気になる人はプチプチを窓ガラスの下半分に貼ると良いでしょう。
冷気は低いところに集まるので、下半分しか貼っていなくても、ある程度の結露防止にはなります。
・見た目
よく目に付く窓や、リビングの窓に貼る場合は、やはり見た目が気になるという人は多いです。
しかし柄付きのプチプチを選ぶことで、見た目のデメリットはメリットに変えることができます。
ボーダーラインの入ったプチプチで窓の雰囲気をスタイリッシュな印象にしたり、花柄のプチプチで窓ガラスを華やかに彩ることもできます。
それでもやはり気になるという人には、取り外せるカーテンタイプのプチプチがおすすめです。
結露の気になる冬の間だけ、来客のない日だけ、付けたいときだけプチプチをつけることができます。
結露しやすい窓をしにくい窓へ変化させる一工夫
結露しやすい窓の場合、プチプチを貼っても結露を完全に防げないことがあります。
そんなときには、プチプチを貼る前に、窓自体を結露しにくい窓に変化させるのが効果的です。
どこの家にでもある身近なものを使って、窓をコーティングすることで結露の発生が抑えられます。
使用するのは台所用中性洗剤です。
【やり方】
1.ガラス面の汚れやホコリを落とす
2.台所用中性洗剤を水で10倍から20倍に薄める
3.薄めた洗剤液を含ませた布で、丁寧にガラス面を拭きあげる
台所用中性洗剤に含まれている、界面活性剤の成分が、車の窓ガラスをコーティングするのと同じような効果を発揮します。
効果の持続力はそれほどありませんが、あらかじめ作業を行ってからプチプチを貼ることで、Wの効果で結露を防止する力を高めることができるでしょう。
窓全体にプチプチを貼って寒さ対策
結露対策のためだけでなく、寒さ対策をメインに考えてプチプチを窓に貼るときには、場合によっては貼る位置を変えるとより効果が得られます。
今までお話したきた方法は、プチプチを窓ガラスに直接貼るというものです。
窓ガラスそのものの結露は防げますし、ペアガラスのような仕組みになっているので、断熱効果もあります。
しかし、窓サッシに発生する結露や、隙間風を防ぐことはできません。
もし、開閉する必要のない窓であれば、窓枠に直接プチプチを貼って、完全に窓を覆ってしまうことで、二重窓のような仕組みにすることができます。
窓サッシの結露対策にもなりますし、隙間風も遮断することもできて、寒さ対策にはより高い効果が得られるでしょう。
「見た目は気にしない」「特に日常生活において開閉しない」という窓におすすめの貼り方です。
賃貸物件のため、窓ガラスへ貼ると糊残りが心配という方にも、貼って剥がせるマスキングテープで貼れるので適しています。
プチプチを活用して結露が発生しにくい窓へ
プチプチは梱包に使うだけではなく、他の用途にも活用できる、リーズナブルなアイテムです。
まずは届いた荷物を包んでいたプチプチを、窓に当ててみてください。
プチプチのあるなしで、冷気の伝わり方が違うことが体感できるはずです。
断熱性の高い、結露知らずの窓にするために、ぜひプチプチを使ってみてください。