アパートにも戸建と同様に、木造や鉄骨造などといった、さまざまな構造があります。
その中でも木造アパートは、音が響きやすいという特徴があることで、騒音トラブルになりやすいアパートでもあるのです。
しかし、多くの方は「トラブルになんてなりたくない!」と思うことでしょう。
そこでこの記事では、賃貸アパートにも可能な防音対策をご紹介していきます。
木造アパートなどの賃貸物件では騒音で悩まされる?
賃貸物件への入居後には、「騒音」に関して多くの方が悩まれています。
音といっても、さまざまな音が挙げられますね。
話し声や足音、テレビの音、窓やドアの開け閉め音など、生活の中でも多くの音が発生しています。
ほかにも、アパートの前を走る車や電車の音、近所の子どもたちの笑い声など、周辺環境から生じる音もあります。
昼間には周囲の音に紛れて聞こえない生活音も、夜になれば辺りはシーンとしますから、夜のリラックスしたい時間帯に周囲の生活音が騒音と感じることもあるのです。
さらに近年では、賃貸物件に入居される方も一人一人生活スタイルに違いがありますから、生活の時間帯にもずれが出てきています。
中には、昼夜逆転の生活を送る方もいますから、発する音の時間帯も逆転するわけです。
その結果、賃貸アパートのような集合住宅に入居したあとで、音に悩まされる方も増えているのです。
特に入居した物件が木造アパートの場合は注意が必要です。
その理由は次項からお伝えしていき、後ほど賃貸物件にも可能な防音対策についてもご紹介していきます。
騒音トラブルになりやすい?木造アパートの特徴とは?
賃貸物件の中でも、木造アパートの場合は特に注意しなければなりません。
なぜなら、木造アパートはほかの構造と比べると、音が響きやすいといわれているのです。
なぜ音が響きやすいかは、木造の構造が関係しています。
木造の特徴としては、主要構造部(壁や柱など)に木材を使用していることです。
これにより、建物の通気性を良くしたり断熱性を高めたりする効果が期待できます。
日本は他国と比べて湿度の高い気候にありますので、カビやダニの発生を抑えるためにも、建物の通気性はとても重要な機能といえます。
ですが、その通気性の良さは、同時に音も伝えやすくしてしまっているのです。
アパートであれば、隣室や上の階の住人の生活音が自室に伝わってくることもあるので、その生活音が騒音となる可能性も十分にあり得るのです。
これがきっかけでトラブルに発展することも十分にあり得ますから、木造アパートに入居する場合は、防音への対策をしておくことが大切といえます。
ではもし、木造アパートに入居した場合、どのくらい音が響いてくるのでしょうか。
木造アパートはどのくらい音が響くの?
木造アパートは音が響きやすいということについてお伝えしましたので、ここではどのくらいの音が響いてくるかをご説明していきましょう。
遮音材を使われていない木造アパートですと、洗濯機や掃除機などの家電製品の音はもちろんですが、隣室が何のテレビを観てるか分かるくらい、音が聞こえるといわれています。
さらには、電話の声も隣室にまる聞こえということもあります。
ですから、木造のつくり自体が防音性が低いため、何かしらの対策をしなくては周囲の音もよく聞こえれば、自分の音も周囲に伝わってしまうかもしれません。
これが悪化すると、騒音トラブルに発展することもあり得ます。
しかし、多くの方はトラブルになるのは避けたいと思うでしょうから、そのためにもお部屋に防音対策を施すことが重要なのです。
しかし、賃貸物件となるとできるものにも制限がありますから、どのような対策をしたらいいか悩む方もいるでしょう。
そこで、賃貸物件にも可能な防音対策について、次の項からお話ししていきます。
賃貸物件にも可能な対策法をご紹介①窓周辺
それではここから、木造アパートで騒音トラブルにならないための、防音対策についてご紹介していきます。
まず1つめは、窓周辺に行う方法です。
お部屋の中で一番音を伝えやすいのは、やはり窓です。
そのため、窓周辺に防音対策を施すことが重要といえます。
賃貸物件にも可能な対策としては、まずカーテンを変えることです。
今ではカーテンにもさまざまな機能が付いており、遮音性の高いカーテンというのもあるのです。
ですから、お部屋の防音を高めたいのであれば、カーテンは遮音性の高いカーテンを選びましょう。
そして、隙間テープを窓の隙間に貼ることも、防音対策には効果的といえます。
わずかな窓の隙間からも音は室内に入ってきますから、隙間を完全にシャットアウトすることで、周囲の騒音も気にならなくなりますよ。
賃貸物件にも可能な対策法をご紹介②壁
2つめにご紹介するのは、壁に行う方法です。
音は窓からも入ってきますが、壁からも伝わってくるのです。
木造アパートによっては、界壁の内部に遮音材を入れているものもありますが、入れていないアパートの場合は壁からも音は伝わります。
そのため、壁に対しても対策を施しておくと安心です。
どのような対策法があるかというと、音が気になるお隣の壁側に、本棚などの高さのある家具を配置するのです。
これだけで、音を伝えにくくしてくれます。
音を伝えにくくするには、壁と家具の間を1~2cmほど空けることがポイントです。
さらに、窓でもご紹介した、吸音材を壁にも用いることで、より防音への効果が発揮されるでしょう。
吸音材はパネル型のものもあれば、シート型のものがあります。
好みの型の吸音材を用意し、壁に設置しましょう。
壁に吸音材を用いる際は、壁と家具の間に挟むようにして立てかければOKです。
窓と壁、両方に防音対策をすることで、より高い防音効果を得ることができるでしょう。
防音効果が発揮されれば、騒音トラブルになることは防げますので、ぜひこれらの方法を試してみてください。
騒音トラブルにならないために!自分にも対策を!
ここまでご紹介した防音対策は、どちらかというと、周囲の音を遮るためのものでした。
しかし、隣室の音が聞こえているのであれば、自分の音も周囲に聞こえている可能性は十分にあります。
そのため、自分の音が外へ漏れないようにするための対策をしておくことも大切です。
例えば、今住んでいる木造アパートの部屋が2階以上の場合、下の階にも住人がいる可能性がありますよね。
このとき、自分の足音などが下の階に伝わり、これで騒音トラブルに発展なんてこともあるのです。
ですから、自分から発する音が周囲に漏れ出さないように対策しておきましょう。
足音への対策でしたら、よく歩く場所には防音カーペットやコルクマットなどを敷いておきます。
また、窓やドアの開け閉めの音も意外と響きますから、サッシなどに吸音テープを貼っておくのも良いでしょう。
ほかにも、隣室に住人がいる場合は、テレビを壁際に配置しないこともポイントです。
このように、自分の音が原因でトラブルにならないよう、自分自身にも対策をするようにしましょう。
騒音トラブルにならないために!
木造アパートですと、その構造上音が響きやすい特徴があります。
そのため、隣室などから音が聞こえてくることもあり、それが騒音となってしまうことも十分にあり得ます。
これは自分に対しても同じで、無意識に発生させている生活音が、ほかの住人にとっては騒音となっていることも考えられます。
これでトラブルになってしまわぬよう、自分自身にも防音対策を施すようにしましょう。