新築で家を建てるのは、一生のうちにそう何度もあることではありません。
楽しみな反面、悩んでしまうことも多々あるでしょう。
そんな悩みの中でも多いのが「挨拶はどうするか」ということです。
一口に挨拶と言っても「どこまでの範囲に必要?」「いつすればいいの?」など、色々と悩んでしまう人が多いようです。
新築の際の挨拶について、ご紹介していきますので参考にしてみてください。
新築時の挨拶は必要?
どこまで挨拶をするのか、いつ挨拶をするのか考える前に、そもそも家を新築する時に近所への挨拶は必要なのか考える人もいるでしょう。
近年では、引っ越しをしても挨拶回りをしない人が増えてきていると言います。
特に都心部においては引っ越しの挨拶をする人は年々減少しているのですが、単身世帯に比べ家族世帯は依然、引っ越しの挨拶は文化として続いています。
ご近所の交流が少なくなっているとは言うものの、戸建てであれば町内会の行事ごとなどで何かしらご近所さんと交流しなければならないことが出てきます。
賃貸暮らしの時より密接な関わりが出てくるのは言うまでもありません。
地域によっては、新築の挨拶は当たり前のことだと捉えていることもあります。
このような認識であれば、引っ越しの挨拶をしない人=非常識な人となってしまい、その後の生活に支障が出てくる可能性だってあるのです。
家を新築すれば「嫌になったら引っ越そう」ということは、簡単にはできなくなります。
もちろん引っ越しの挨拶は義務とまでは言えませんが、挨拶はしておくに越したことはないでしょう。
何事も最初が肝心です。
挨拶をしておくことで印象が良くなり、良好な人間関係を築くことができやすくなります。
新築時の挨拶はいつのタイミングでするの?
「挨拶をする!」と決めても、引っ越しの挨拶で悩ましいのは、挨拶に行くタイミングです。
賃貸物件であれば引っ越し当日で問題ないですし、建築済みの物件、例えば建売物件やマンションなどに引っ越す時は入居前しか挨拶に行くタイミングはありません。
しかし家を新築するとなれば、少々話は変わってきます。
なぜなら家を新築するための工事中には、工事車両の出入りしたり工事の騒音でご近所に迷惑をかけてしまうためです。
そのため一般的に新築時の挨拶は、新築工事が始まる前にした方が良いと言われています。
土地を購入し新築する場合には地鎮祭を行いますが、その当日が良いでしょう。
建物付きの土地を購入した場合などには、解体工事の前に挨拶に行くようにしましょう。
このタイミングでの挨拶は、工事業者やハウスメーカーが行なってくれる場合があります。
どこまでのことを工事業者やハウスメーカーが請け負ってくれるかは会社次第ですが、その場合には任せてしまっても問題ありません。
さらに工事着工の前に挨拶に行っていたとしても、新築工事が完了し引っ越すタイミングではまた挨拶にいく必要があります。
もし2度も挨拶に行くのが難しい場合などには、工事着工前の挨拶は業者に依頼するのも良いでしょう。
どこまでの範囲に挨拶に行けばいい?
新築時の挨拶でタイミングと共に悩ましいのが「どこまでの範囲に挨拶へ行くか」ではないでしょうか?
ご近所さんと言ってもどこまでがご近所さんと言えるのか、難しい問題ではあります。
住宅が密集する地域では、歩いて行ける範囲に数十軒の家があることも珍しくはありません。
昔から引っ越しの挨拶では「向こう三軒両隣」への挨拶が一般的とされています。
向こう三軒両隣とは新築した家から見て向かい側にある三軒の家と、両隣になる左右二軒の家のことで、最低でもここには挨拶へ行っておきたいところです。
さらに立地によって裏で接する家が存在する場合には、その家にも挨拶へ行っておきましょう。
新築の家に面した家には、全て挨拶へ行っておくのがベターです。
また町内会長さんや自治会長さんなどにもあらかじめ挨拶をしておくと、引っ越し後に助けてもらえることが増えるため良いでしょう。
どこまでに挨拶するか、範囲も大事だが時間帯にも注意しよう!
新築時の挨拶では「いつ挨拶をするか」「どこまで挨拶をするか」以外にも気をつけるべきポイントがあります。
それは「挨拶へ行く時間帯」です。
挨拶へ行く時間帯も相手に配慮する必要があり、挨拶へ行く時間帯次第では、せっかの挨拶も無駄になりかねません。
挨拶へ行く時間帯は土日祝日の13~18時がベストです。
早朝や深夜に挨拶へ行くと、間違いなく「非常識な人」だと思われるので気をつけましょう。
また18時以降には家事が忙しくなるのでなるべく避けた方が良いでしょう。
新築工事着工前の挨拶は地鎮祭の当日にすることが多いですが、地鎮祭は吉日に行われるため必ずしも土日祝日になるとは限りません。
そのような場合、平日に挨拶に行っても問題はありません。
しかしながら平日は在宅率が下がるので、その分準備をしていきましょう。
挨拶のタイミングが合わない時は文書で!
新築時の挨拶で「いつ行くか」「どこまで挨拶するか」「時間帯はどうするか」しっかり計画を立てても、必ずしも相手が在宅し、挨拶ができるとは限りません。
留守の場合には時間や日にちを改め再訪するのがベストですが、挨拶を長引かせるのも良いとは言えません。
例えば引っ越し後、タイミングが合わず1ヶ月後に挨拶へ行って相手の方はどう思うでしょうか?
挨拶するのが当然という認識であれば、1ヶ月間「挨拶にもこないなんて非常識な人だ!」と思って過ごしているかもしれません。
そのため挨拶は3日以内には終わらせるようにしたいところです。
もしこの期間でタイミングが悪く、挨拶ができない時には文書で挨拶をしておきましょう。
その後、改めて会った時に挨拶すれば相手も嫌な印象を持つことはありません。
挨拶文には何度か伺った旨と、文書での挨拶になってしまったことについてのお詫びを添えましょう。
新築工事着工前であれば、工事で迷惑をかけることに対するお願いと工事概要や工事業者の連絡先などを記載します。
新築後、引っ越しの挨拶であれば工事で迷惑をかけたことに対するお詫びとこれからお世話になることへの挨拶を記載しましょう。
幼児がいる場合やペットがいる場合など、予め知っておいて欲しいことも記載しておくと良いですよ。
新築時の挨拶に手土産はどこまで必要?
新築時の挨拶にはタイミングやどこまでの範囲に挨拶するかだけでなく、重要なポイントがあります。
それは「手土産をどうするか」です。
一般的に引っ越しの挨拶をする場合、何かしらの手土産を持って挨拶へ行きます。
手ぶらだからと言って問題があるわけではないのですが、これからお世話になる方たちへの手土産はあった方が良いと考えられています。
何も高価なものである必要はありません。
高価なものだと逆に気を遣わせてしまうので、むしろ安価なもので大丈夫です。
特に新築工事着工前の挨拶では、工事完了後に再度挨拶へ行くことになりますから気持ちを表せるだけのもので良いでしょう。
挨拶回りの手土産には1000円以内くらいで、貰っても困らないような日用品などが良いと言われています。
タオルやティッシュ、洗剤などが人気です。
地域のゴミ袋なんかも喜ばれるでしょう。
お菓子も挨拶回りの手土産にはぴったりですが、お菓子を持って行く時には賞味期限の近いものは避けるようにしてください。
手土産に熨斗を付ける場合、水引が白と赤の蝶結びのものを選び、表書きにはご挨拶又は粗品と書きましょう。
留守の場合には文書を添えて、玄関に置いておくと良いです。
挨拶回りは計画的に!
新築時の挨拶は、今後の生活を考えるうえでとても大切なことです。
挨拶回りをする時には「いつ挨拶へ行くのか」「どこまで挨拶をするのか」「手土産はどうするのか」など予め考えておき、計画に行いましょう。
留守の場合のことも考え、挨拶文も用意しておきます。
最初が肝心です。
できるだけ良い印象を与えるためにも、挨拶は必ず行っておきましょう。