アパートの1階に住み始めて、「こんなに寒いの!?」と驚くこともあるかもしれません。
すべてのアパートに当てはまるわけではありませんが、築年数が経った古いアパートは、底冷えや隙間風などで悩むことも多いでしょう。
暑い時期に内覧すると気が付きにくいですが、「寒い」という理由で契約を取り消すことはできません。
では、どのような寒さ対策があるのでしょうか。
アパート1階のメリットとデメリット
アパートの1階に住むことで、重い荷物があっても運びやすくなりますし、階段を上らなくていいので楽ですよね。
近くに高い建物が無ければ通気性や日当たりも良く、2階以上の部屋より家賃が低いことに惹かれて選んだという方も多いでしょう。
しかし、住んでみて意外と冷えることに気が付き、暖房器具を使っても寒いことで悩むことがあるかもしれません。
一晩中、暖房を付けていないと凍えてしまうくらい寒いと、光熱費もかかってきます。
床の冷たさや窓際の寒さをやわらげるための対策には、どのような方法があるのでしょうか。
できるだけ安く、簡単に行える方法をご紹介します。
窓に付いた結露はカビや汚れの原因にもなるので、結露対策もお伝えしましょう。
アパートの1階が寒い理由
アパートが寒い原因としては、下記の点が挙げられます。
●窓ガラスが薄くて大きい
掃き出し窓でベランダやバルコニーに出られるようになっているアパートが多く、洗濯物や布団を干すには便利ですが、大きなガラスが原因で寒さを感じることがあるでしょう。
結露を防げる良いガラスではなく単板ガラスだと、冷気を間接的に通してしまい、室内が冷える原因になります。
これは1階、2階などの条件には関係ない原因ですが、窓に冷え対策を施すことで室内を温めやすくなるでしょう。
●ドアや窓の隙間
古いアパートは特に、気密性が高いとは言えない物件も多いものです。
ドアに郵便受けが付いていて、郵便物が届くたびに隙間風が吹き込んでくるアパートもあります。
見た目では隙間がないように見えても、わずかな部分から冷気が侵入してきます。
●床から冷たさが伝わってくる
1階で底冷えが気になるケースも多いようです。
フローリングに敷布団を敷いて寝ていると、いくら毛布をかけても温まらないかもしれません。
●日影になっている
近くの建物のせいで日当たりが悪いと冷え込みやすくなります。
寒いアパートで快適に過ごすために!さまざまな寒さ対策
まず、アパートの窓への寒さ対策です。
1階の窓から冷気が来ると、窓際だけではなく部屋全体が寒いので対策を考えていきましょう。
◎断熱カーテン
薄くて丈が足りないカーテンよりも、窓をしっかりと覆えるサイズの断熱カーテンを付けたほうが冷気を防げます。
少し高価ではありますが、厚地で断熱性能の高いカーテンを取り付けることで、光熱費の節約につながることが考えられます。
窓だけではなく床まで覆える長さにするのもおすすめです。
寝室だけでも、断熱性にこだわったカーテンを付けてみてはいかがでしょうか。
◎断熱シート(プチプチ)などを貼る
窓ガラスに結露防止の断熱アイテムを貼ることは、寒さ対策としても衛生面でもおすすめです。
プチプチとした形状のものは生活感があって、購入前に躊躇されるかもしれませんが、きれいな色合いのものもあります。
ただし「断熱」とうたっている商品すべてに高い効果が期待できないこともあるので、比較して優れた商品を選んでください。
サッシ用の断熱テープもあるので両方使うと、より冷気を防げるでしょう
◎窓に冷気ストップパネルを立て掛ける
パネルで、窓の下のほうに立て掛けることで冷気を防ぐ効果を期待できます。
半透明のものもあれば、柄付きのものもあるので好みに合わせて選びましょう。
寒い1階の部屋におすすめ!寒さ対策
次に、1階の部屋のドアへの対策を考えていきます。
玄関ドアから入るとキッチンや居室に直接行ける間取りもあるので、寒い状態で料理をしたり、休んだりすることがないように対策法をお試しください。
◎ドア内側にも断熱シート(プチプチ)を貼る
玄関ドアが薄い場合には、窓と同じような効果が期待できます。
◎ドアの隙間風対策
玄関ドアの隙間に「隙間テープ」を貼ったり、室内ドアの下に「隙間風防止ストッパー」などを取り付けてみてください。
隙間テープは厚みのあるモヘア素材がおすすめです。
虫の侵入を防ぐ効果もある商品を選ぶといいでしょう。
◎郵便受けを塞ぐ
ポストが別にあるアパートなら、郵便受けをテープで塞ぐのも一つの方法です。
ポストが無くても、部屋の外に宅配ボックスなどを置けば支障ないでしょう。
中には郵便受けをドライバーで取り外してしまい、穴をしっかりと塞ぐ方もいるようです。
しかしこの方法に関しては、郵便受けの寒さ対策をする前の段階で、貸主(管理会社・大家さん)に確認することが大切です。
1階なら床の寒さ対策もポイント!体質改善も
その他の寒さ対策としては、「仕切りを作る」「底冷え対策」が挙げられます。
アパートの玄関がキッチンやリビングにつながる場合、間仕切りを置く、カーテンを取り付けるなどの方法があります。
パーテーションを置いたり、スクリーンを吊るしたりして断熱効果を高めることができます。
そして、1階の場合には特に有効な底冷え対策ですが、アルミシートやジョイントマット、厚地カーペットなどを組み合わせて敷いてみましょう。
冷気は下に溜まりますので、床を温めることは有効です。
ホットカーペットもおすすめです。
エアコンやヒーターと一緒に使うと、より快適に過ごせるでしょう。
ホットカーペットは、面積が小さなものなら価格が安く、光熱費もそれほどかかりません。
また、防寒アイテムを購入すること以外にも、「寒い」と感じることが多い方におすすめしたいことがあるので、参考にしてください。
●冬用スリッパや厚手の靴下をはく
●寝冷えしないように首もとを温める防寒グッズを着用する
●湯冷めしない
●運動して代謝を上げる
●鍋など体を芯から温める料理を食べる
●郵便物はすぐに取る(郵便受けを塞がない場合)
寒いマンションを選ばないで!マイホームの断熱性
これからマンションを購入したり、一戸建てのマイホームを建てる計画があるなら、「寒い!」と嘆くことがないような住みかにしたいですよね。
暖かいマンションを見極めるポイントとしては、窓やドア、構造、日当たり、1階かそれ以上の階か、などの点に注目することが重要です。
窓ガラスが単板なのか複層なのか確認してください。
複層ガラスは中に空気層があり冷気を防いでくれますので、断熱シートを貼らなくても済むかもしれません。
また、マンションの中には住宅性能表示制度を利用しているところもあります。
断熱等性能等級が書かれていて、等級4と等級5なら安心です。
それをチェックすれば断熱性をはっきりとイメージすることができますので、ぜひご覧になってみてください。
そして、外壁に断熱材を施す「外断熱」にも注目です。
内側だけでなく、外壁の外側にも断熱対策があるマンションなら、効率よく暖房を使うことができます。
寒いアパートで暮らした経験をもとに、マンションやマイホーム選びでこだわってください。
少しずつ寒さ対策をしてみよう!
窓に断熱シートなどを貼ったり、床にアルミシートを敷いたり、断熱カーテン、ホットカーペットの購入によって寒い部屋でも快適に過ごすことができるでしょう。
隙間テープを貼る、郵便受けを塞ぐなどの対処法もあります。
賃貸物件のリフォームはできませんので、こうした便利アイテムで工夫して寒さ対策を行ってみてください。