アパートやマンションなどの賃貸物件にお住いなら、毎月「家賃」を支払うことになります。
もし支払い方法が「口座振替」だった場合、家賃の引き落とし日は変更できるのでしょうか。
この記事では、そういった家賃についての疑問にお答えしていきます。
また、支払いが遅れた時の対処法もお伝えしますので、ぜひご一読ください。
家賃の支払い方法!口座振替なら便利?
まずは、家賃の支払い方法について理解しておきましょう。
基本的には、「口座振替」「口座振込」「手渡し」が挙げられます。
それぞれどのような支払い方法なのか、簡単にご紹介します。
【口座振替】
口座振替とは、金融機関の口座から定期的に資金が引き落とされるサービスです。
引き落とし日になると、指定された銀行口座へ資金は移動します。
また、似たものに「振替」がありますが、こちらは同一銀行、同一支店、同一人物の口座間で資金を移動させることを指します。
少し紛らわしいですが、覚えておいて損はないと思います。
なお、引き落とし日が変更できるかについては、後々お話しさせていただきます。
●口座振替のメリット:自動的に支払われるので、送金忘れの心配がない
●口座振替のデメリット:残高不足だと家賃を支払うことができない
【口座振込】
口座振込とは、第三者の口座へ自ら資金を移動させることです。
この場合、決められた支払い日までに家賃を振り込む必要があります。
●口座振込のメリット:自分のタイミングで送金できる
●口座振込のデメリット:うっかり振込を忘れてしまうと家賃を支払うことができない
【手渡し】
大家さんや管理会社に、直接手渡しで家賃を支払うこともあります。
筆者の場合、地域密着型の老舗不動産会社が扱う物件に住むことになった時は、手渡しでの支払いを提案されました。
●手渡しのメリット:手数料がかからない
●手渡しのデメリット:支払い証明があいまいになりやすい
家賃の引き落とし日はいつ頃が多い?
ここからは、「口座振替」に焦点を当てていきます。
前項では、家賃の支払い方法が口座振替の場合、自動的に資金が引き落とされるとお伝えしました。
家賃が引き落とされるのは、「毎月26日」「毎月27日」「毎月末日」であることが大半です。
(※保証会社を利用している場合など、一部例外あり)
そうなると、「家賃の引き落とし日は、なぜ月末なのか?」と疑問に感じる方がいらっしゃると思いますが、これは金融機関の都合上だと言われています。
また、家賃が引き落とされる時間帯に関しては、金融機関によってまちまちです。
翌日に引き落とされる場合もあれば、当日の午前中に引き落とされる可能性もあります。
そのため、引き落とし日の前日までには、きちんと口座に家賃分のお金が入っているか確認しておきましょう。
心配な方は、一ヶ月の家賃分よりも少し多めに入金するクセをつけておくと安心です。
さて、家賃の引き落とし日は月末に設定されていることがわかりましたが、「給料日の都合上、引き落とし日を変更したい!」という方もいらっしゃるはずです。
家賃の支払い日は変更可能なのか、次項でお話ししましょう。
家賃の引き落とし日を変更してもらうことは可能?
前項で触れたように、家賃の引き落とし日を変更したいという人は、少なからずいらっしゃると思います。
例えば、給料日が家賃引き落とし日の翌日だったケースや、家賃とその他の支払い日が重なっているケースなどが挙げられます。
家賃は生活費の中でも大きな割合を占めるものなので、引き落とし日は重要になるはずです。
しかし残念ながら、家賃の引き落とし日を変更することは困難でしょう。
これについては、次項で詳しくお伝えしていきますが、きちんとした理由があります。
そもそも賃貸物件を借りる際、支払い方法や引き落とし日など、それら条件を全て了承したうえで契約しているはずです。
そのため、個人の理由で家賃の引き落とし日を変更することは、原則的に受け入れられないと言います。
家賃の引き落とし日が変更できないのはなぜ?
ほとんどの場合、家賃の引き落とし日は変更できないことがわかりました。
家賃の引き落とし日においては、管理会社が個別に設定しているわけではありません。
一部屋ずつ引き落とし日が設定されているわけでもなく、全部屋同じ条件で金融機関と契約を結んでいます。
そのため、個別で引き落とし日を変更するのは難しくなります。
ただし、家賃の支払いがどうしても滞ってしまいそうな時には、管理会社へ相談するというのも一つの方法です。
あまり良い印象は持たれないかもしれませんが、常習的に家賃を滞納してしまう可能性があるのなら、ダメもとで交渉してみてください。
やむを得ない事情を理解してもらうことができたら、なにか解決策を提案してくれるかもしれません。
家賃の引き落とし日は変更不可!もし過ぎてしまったらどうする?
ここでは、家賃の支払いが遅れてしまった時の対処法をご紹介します。
家賃の引き落とし日はなかなか変更できませんが、「口座の残高不足で、家賃が引き落とされなかった!」なんてことも考えられます。
そういった場合、まずは「賃貸借契約書」を確認してみましょう。
そちらに、対応方法や遅延金の有無などが記載されています。
家賃が引き落としできなかった場合、一般的には、コンビニ払込票が郵送されてくることが多いようです。
有効期限内に家賃を支払うことで、大きな問題には発展しないでしょう。
他には、再振替のハガキが送られてくるケースもあります。
では、もしそれらを無視し続けると、どうなってしまうでしょうか。
家賃の支払いを拒否していると、督促の電話がかかってきます。
電話に応答することなく「悪質だ」と判断された場合、管理会社の方が直接訪問してくるかもしれません。
何度も家賃が引き落としできないとなれば、最終的に「退去勧告」をされてしまいます。
「家賃が払えない!」という事態を防ぐために
ここまで、家賃にまつわるお話をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
通常、家賃の引き落とし日は変更できませんので、入居前のシミュレーションは重要になるでしょう。
家賃が支払えなくなると、賠償請求されてしまったり、次に住む家が見つかりにくくなることも考えられます。
そのため、ご自身の「適正家賃」を知ることからはじめましょう。
給料の三分の一、もしくは、手取り(税金を差し引いた額)の四分の一に設定することが推奨されています。
節約志向な方には、後者のパターンがおすすめです。
例えば、手取り24万円だった場合、適正家賃は6万円ということになります。
その他、更新料を支払うタイミングも把握しておいてください。
そして、家賃以外で見直すべきは、日々の「支出」です。
電気や水道、ガスなどのインフラ系支出は、少し意識していくだけも抑えることができます。
また、支出の中でも工夫しやすいのは、インターネットや携帯電話料金などの通信費です。
無駄にお金を支払っていないか、一度確認しておきましょう。
家賃の引き落とし日は原則的に変更不可だった!
賃貸物件にお住いの方は、家賃額や支払い方法、引き落とし日の確認をしておきましょう。
原則的に、家賃の引き落とし日を変更することは不可能です。
そのため、契約時の条件はしっかりと認識しておくべきですね。
また、入居前のシミュレーションも大事です。
適切な家賃額であるか、日々の支出に無駄はないか、ご自身で見つめなおしてみましょう。