マンションでピアノ!おすすめの置き場所や防音対策とは

マンションでも音楽を楽しみたいと、ピアノの購入を検討する方も多いのではないでしょうか。

しかしながら、多くの人が暮らしているマンションだからこそ、ピアノの置き場所や防音対策に気を付けないと、ピアノの音が原因でご近所トラブルに発展してしまうかもしれません。

マンションでピアノを楽しむ際のポイントや注意点などをご紹介しますので、参考にしてくださいね。

マンションでピアノは楽しめる?

今も昔も定番の習い事と言えば、ピアノが挙げられますよね。

子どもだけではなく、大人になっても趣味でピアノを楽しんでいる方もとても多いのではないでしょうか。

音楽に関しては家での練習もとても重要になるので、マンションにもピアノを置きたいと考えることはとても自然なことです。

ただし、マンションにおいては注意が必要です。

まずは、マンションの管理規約等にピアノや他の楽器に関する演奏について許可されているかどうかをしっかりと確認しましょう。

たとえ「楽器可」となっていたとしても、演奏可能な時間が決まっていたりと細かく条件があるかもしれません。

また、音量や時間帯・置き場所などに注意しないと、ご近所からクレームがくる可能性もあります。

まずは、自分のマンションが管理規約でピアノが可能である、ということを確認することが大事です。

マンションでのピアノの設置と搬入の注意点

マンションの規約に問題がなかった場合でも、ピアノの設置・搬入については、念のために管理会社へ確認した方がよいでしょう。

ピアノは音の問題だけではなく、設置に関してもいくつも注意点があります。

ピアノの重量ですが、アップライトピアノで約200~300㎏、グランドピアノで約250~500㎏もあります。

防音に対しての確認ももちろんですが、マンションの床の耐久性に関しても事前に確認しましょう。

また、新たに購入したピアノをマンションに入れたり、ピアノを伴った引っ越しをしたりする際には、マンションに搬入する経路を確保していないと大変です。

マンションのエレベーターや階段が使えない場合にはクレーンを使用したり、雨など天候によって実施できない時のために予備日の設定をしたりする必要もあります。

マンションの部屋の置き場所にたどり着くまで、気を付けなければならないことがたくさん挙げられます。

ピアノはとても繊細な楽器なので、搬送には専門業者に依頼するのがよいでしょう。

ピアノにおすすめの置き場所とは?

マンションではピアノを実際にどこに置くのか、置き場所についてはしっかりと事前に決める必要があります。

ピアノはとても繊細な楽器で、木工部分や金属部分が外部の環境にとても影響を受けやすいのです。

そのため、直射日光が当たったり、エアコンの風が直接当たったり、湿気が多くなっていたりする場所は適していません。

温度が15~25℃で、湿度が50~70%ぐらいに安定した、直射日光の当たらない風通しの良い場所が理想です。

間取りの関係で、窓際や外壁近くに設置しなければならない場合には、屋外の天気の影響を受けやすいので厚手のカーテンなどをかけて遮光・遮熱する対策を講じましょう。

特に、背面から大きな音の出るアップライトピアノを設置する際には、外壁や隣の家庭の部屋に直接面した壁に設置すると音が漏れ出てしまう為、ご近所と音に関するトラブルが生じてしまうかもしれません。

やむを得ず外壁に面した壁に設置する場合にも10~15㎝は離して設置し、加えて防音対策を講じた方が安心してピアノを楽しめますね。

置き場所だけじゃない!気を付けたいピアノの防音対策

ピアノの音は、いわゆる音である「空気の伝播音」と、打鍵などの振動による「固体の振動音」の2つで成り立っています。

「空気の伝播音」である音は、アップライトピアノでは背面、ふたを開けていないグランドピアノでは下に響きやすくなっています。

また、「固体の振動音」はピアノの接地面である床が一番響き、そこから壁や天井へと伝わっていきます。

よって、ピアノの防音対策としては、

・「空気の伝播音」対策として、壁に吸音材と遮音材
・「固体の振動音」対策として、床に防振材(防音カーペット)と遮音材

のそれぞれを基本に考えていきましょう。

音に関しては、電子ピアノであればヘッドフォンで聴いたり、後付けで消音ユニットを取り付けたりと比較的調整することができます。

しかし、盲点となりがちなのが、打鍵音やペダルを踏む時にでる「固体の振動音」です。

特にマンションで気を付けたいのはこの振動音の方で、階下に響きやすいため、しっかり対策していないと振動音が伝わり、クレームへとつながってしまいます。

マンションのピアノの置き場所には、まずは床への防振材と遮音材を設置するのがおすすめです。

そして、ピアノを設置した後からでも利用できる防音パネルなどもたくさんの種類があるので、音が伝わりやすい壁にも防音対策をしっかりと行いましょう。

こんな時はどうするの?ピアノの置き場所・番外編

近年マンションでも普及し始めている床暖房には注意が必要です。

床暖房をつけるとピアノの脚を伝ってピアノ自体があたたまり、床暖房を切るとピアノが冷えるなど、極端な温度変化が起こってしまう状況となるのです。

床暖房に関しては、断熱パネルを置くなどの対策を個別に設ける必要があります。

また、ピアノの置き場所が和室しかないという場合もあるのではないでしょうか。

200㎏以上の重さがあるピアノを3~4本の脚で支えている構造なので、接地面には相当な重量がかかり、そのまま置いてしまうと畳がへこんで傷んでしまう原因ともなります。

そのため、どうしても和室にピアノを置かなくてはならない場合には、ピアノ用の敷板や床補強ボードなどを設置しましょう。

敷板は約3,000~5,000円、床補強ボードは約20,000~40,000円ほどです。

敷板はコストがあまりかかりませんが、防音・防振対策や耐震対策としての効果もある床補強ボードがおすすめです。

床補強ボードは畳だけではなく、マンションなどの防音・防振対策としても使用できるのが嬉しいですね。

断熱効果がある床補強ボードもあるので、床暖房対策としても利用することができます。

マンションでピアノを楽しむために

ピアノの置き場所に気を配ったり、防音対策を行ったとしても、やはりすべての音が消えるわけではありません。

トラブルを回避するために事前にとる対策として一番有効なのは、ご近所さんへのあいさつです。

マンションでピアノを弾く前には、上下左右の近所へのあいさつを済ませておくとよいでしょう。

通常の引っ越しのあいさつに加えて、「何時ごろにどれだけ」ピアノを練習する可能性があるということを事前にお伝えしておきましょう。

「ピアノ可」だからといって、24時間いつでも弾いていい訳でもありません。

新生児がいる家、夜勤明けの人が暮らす家など、様々な人が暮らすのがマンションなのです。

しっかりとあいさつを済ませておくことによって印象も変わります。

ピアノを楽しむ時には、しっかりと周囲への配慮を忘れずに行動することで、トラブルを未然に防ぎましょう。

しっかりと準備を整えて、マンションでもピアノを楽しもう!

マンションでピアノを楽しむためには準備がとても重要です。

ピアノの搬入や設置、防音対策などに気を付けていかないと、なかなかピアノを楽しむ段階にまで進めません。
しっかりとピアノを受け入れる準備を整えていくことが必要です。

たくさんの人が暮らすマンションだからこそ、配慮を忘れずにピアノを楽しんでいきましょう。