不動産投資といえば、1棟マンションや区分マンションに投資するといったイメージがあるかもしれません。
都心のおしゃれなマンションを購入し、家賃収入や転売利益を得るのです。
しかし、実はそれ以外にもひそかに人気を集めている物件があります。
それが、一戸建の平屋です。
それも、おしゃれで機能的にデザインされた平屋物件になります。
ここでは、一戸建の平屋に投資するメリットや活用方法などについてみていきましょう。
一戸建の平屋に投資するメリット
一戸建の平屋は、住居用としてはもちろん、事業用としても需要が高い物件です。
住居人のターゲット層は幅広く、子育て世帯や高齢者など多岐にわたります。
ユニバーサルデザインを導入したり、おしゃれな流行りのデザインにしたりするなどして差別化をはかることで、より価値の高い物件に変えることもできるでしょう。
また、平屋は耐震性能にも優れています。
これは、平屋の構造上、重心が安定していることが理由のひとつです。
他にも、壁面積が広くなることで安定性が増します。
また、平屋をリノベーションすることで、より住みやすい環境に作りかえることもできるでしょう。
平屋のリノベーションではその内容によってコストも変わりますが、その分自由に設計することができます。
なにかと制限がかかりがちなマンションリフォームなどと比べると、平屋の一戸建であればよりおしゃれにデザインすることも可能です。
デメリットは諸費用!一戸建の平屋に投資するなら知っておきたいこと
平屋の一戸建に投資する場合、新築か築古かで状況が変わります。
新築の平屋を扱う場合は、おしゃれで機能的な物件になるというのはメリットでしょう。
それと引き換えに、整地や水道・電気などのインフラ整備などの諸費用がかかるというデメリットがあります。
この諸費用については、環境によっては数十万~数百万にもおよぶこともあり、投資の初期費用としてはかなり高額になるケースもあるでしょう。
一方、築古物件の場合、購入時のコストは比較的低く抑えることができます。
たとえば、築20年以上のような明らかに古い物件であれば早急にリノベーションを必要とする場合もありますが、築5年程度であれば住宅のクオリティは保たれているものです。
そのため、新築の購入よりもコストパフォーマンスがよくなるということも少なくありません。
新築・築古物件いずれにもかかる諸費用としては、ローンの手数料などがあります。
この手数料や、ローン返済の金利部分、住宅の減価償却部分などは経費として計上できることも知っておくとよいでしょう。
一戸建の平屋をおしゃれにして収益につなげよう
一戸建の平屋を投資資産として運用する場合、築古物件では十分な集客を見込めないケースが少なくありません。
平屋の築古物件を希望する顧客となると、限定的になるでしょう。
昭和の典型的な日本家屋であれば、高齢者などにも使い勝手の悪い環境であるケースがほとんどです。
築古物件の収益化は、そのままでは難しいでしょう。
そのために、住宅をおしゃれにリノベーションする必要があります。
そのポイントは、キッチンの周辺環境や水回りの機能性の高さです。
住宅の利便性をみる上で、日常生活に深く関わるキッチンや水回りのクオリティは、そのまま住宅の質といっても過言ではありません。
たとえばキッチンの間取りを、ワークトライアングルを考慮した設計でリノベーションするなどです。
これだけでも、住宅に求められるニーズを満たすことにつながるでしょう。
また、築古物件では浴槽が埋め込みタイプのものであるケースもあります。
埋め込みタイプの浴槽は、浴室の床とのギャップがあり転倒の原因になりうるものです。
虚弱な高齢者であれば、浴槽から出られなくなるということもあるでしょう。
それを防ぐためには、メーカーの据え置きタイプのユニットバスに変更するなども有効です。
おしゃれになることはもちろん、断熱性能にも優れたものが多く、リノベーションの役に立つでしょう。
これらを個人で完結するのは難しいため、リノベーション専門の業者などに相談してみるのもひとつの方法です。
一戸建なら平屋か2階建てどちらを選ぶべき?
投資物件として一戸建を扱うのであれば、平屋と2階建てそれぞれのメリット・デメリットを把握した上で適切な選択をする必要があります。
まず、耐震性能で選ぶのであれば平屋を選ぶべきでしょう。
重心や壁面積からも、地震に強いのは平屋です。
地震被害の多い土地などであれば優先的に検討しておくべき項目といえます。
限られた土地で部屋数を確保したい場合は、2階建てを選ぶ方が得策です。
平屋で部屋数を確保するためには、どうしても土地の広さが必要になります。
市街地などであれば、十分な広さの土地を確保できないこともあるでしょう。
そのような制限された環境であれば、2階建てという選択肢も活きてきます。
光熱費などの視点でみると、平屋の場合はエアコン1台あれば家全体が暖かくなりやすい構造です。
部屋間の温度差も起きにくく、ヒートショックなどの健康被害も少なくなるでしょう。
ターゲットに高齢者も考慮するのであれば、一戸建投資には平屋が向いているといえます。
バリアフリー設計に加えて見栄えもおしゃれにしておけば、若年層を取り込める可能性も高まるでしょう。
おしゃれな新築の平屋一戸建を投資物件に
新築の平屋一戸建は、投資に適している物件です。
まず、ターゲット層が広いというのは平屋投資の強みです。
夫婦や子連れ家族、高齢者までさまざまな人にとって需要があります。
おしゃれな平屋であれば、若い世代の注目を集めることでしょう。
たとえば、リビングを木目調ベースにして北欧風に仕上げるなどのおしゃれなデザインであれば、平屋としての差別化をはかることができます。
新築であっても、分譲住宅であれば画一的な物件が多く、オリジナリティには欠けるかもしれません。
その分、注文住宅に比べると費用が軽くなるという利点はあります。
それでも、投資用物件として活用するのであれば、なるべくクオリティの高い物件に仕上げる必要があるでしょう。
このことからも、一戸建の新築平屋であれば、おしゃれな自由設計がおすすめといえます。
平屋の一戸建をおしゃれで機能的にすることで資産価値を上げる
投資用に平屋の一戸建を購入しても、その資産価値は減価償却で年々低下します。
おしゃれさの価値観も時代によって需要が変わり、将来的に必要とされない物件になる可能性もあるでしょう。
顧客に長く求められる物件であるためには、住宅の高いクオリティを保つことが欠かせません。
そのためには、一定の気密性と断熱性を兼ね備えた証であるZEH基準を超えた住宅にすることがポイントです。
また、住宅の構造計算があれば住宅の価値を証明できるため、施工主に作ってもらうよう依頼しておくべきでしょう。
住宅の質も重要なポイントですが、投資においては価格の変化が少ない土地の価値が決め手になるといっても過言ではありません。
その土地の価値を下げる要因となりうるのが、土地の整地です。
この整地の際に、みだりに土地の性質を変化させるような施工をすれば、土地の価格が下落してしまう恐れがあります。
いずれしろ、資産価値が高い状態であれば、賃貸経営はもちろん転売にも活用しやすくなるでしょう。
その鍵となるのがおしゃれさと機能性なのです。
おしゃれな一戸建の平屋物件を活用しよう
一戸建の平屋は、不動産投資として有効に活用できます。
それを、おしゃれなデザインで機能を充実させることにより、付加価値が高まるのです。
投資物件として継続的なリターンを得るためには、住宅の質はもちろん、需要の高い土地選び、土地の価値を崩さないことが必要になります。
平屋の特性を活かして賢く投資に活かしましょう。