マンションの広さの平均はどれくらい?広さ別の間取りも紹介

分譲マンション等を選ぶ際、値段とともに気になるのが、「どれくらいの広さがあるか」ということでしょう。

マンションの部屋の広さは、快適な生活を送る上で重要な条件となります。

こちらでは、現在のマンションの平均の広さは、どれくらいなのかご紹介します。

また、3LDKマンションの広さ別の間取りの違い等についても解説しますので、参考にしてみてください。

マンションの広さを表す専有面積とは?

マンションの平均的な広さについて見ていく前に、マンションの広さはどうやって算出するのについてご説明します。

マンションやアパートの広さは、「専有面積」という言葉で表されます。

例えば分譲マンションの広告では、一般的に「専有面積60平方メートル」などというように示されています。

専有面積を分かりやすく言うと、持ち主や借主が、個人として好きに使える室内スペースのことです。

具体的に言えば、各マンション室内の床面積を指しますが、マンションの室内であっても専有面積に含まれない空間があります。

その例外にあたるのが、ベランダやバルコニー、テラスや、ロフトなどです。

ベランダやバルコニーといった場所が専有面積に含まれないのは、これらが法律的に「共有部分」とされているためです。

また、ロフトは屋根裏収納のようなものとみなされるため、一部の例外を除いて専有面積には含まれません。

その他、玄関ポーチに関しても専有面積には含めないことになっています。

専有面積は、「内法面積」と「壁芯面積」の2種類の方法で計算されます。

このうち内法面積は、壁の内側部分を測った面積です。

一方壁芯面積は、部屋を囲む壁の中心線で測った面積になります。

つまり、壁芯面積の方が、内法面積より壁半分の厚さぶん広くなることになります。

マンションの場合、登記簿の床面積の計算には内法面積が用いられますが、広告では壁芯面積が用いられることが一般的です。

分譲マンションの平均的な広さは?

専有面積について知ったところで、続いては、近年の分譲マンションの平均的な広さについて見ていきましょう。

ある発表によると、2017年度上半期の首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)における、マンション新規物件での1件あたりの専有面積の平均は、68.48平方メートルとのことでした。

一方、近畿圏(大阪、兵庫、京都、滋賀、奈良、和歌山)においては、専有面積は平均で61.28平方メートルとなっています。

このように、近年の分譲マンションの専有面積の平均は、大体60~70平方メートルほどです。

1991年にバブルが崩壊して以来、東京や大阪、名古屋などのマンション専有面積は拡大傾向が続いていました。

これは、専有面積を広くすることで一戸あたりの価格を下げないようにし、マンション価格の下落を防ごうとしたためです。

しかし、2002年以降は地価の下落が止まったことで、専有面積の拡大傾向も終わり、一転して縮小する方向に転じました。

その流れは2019年現在も続いており、さきほど見たように、新築マンションの専有面積は70平方メートルを割り込むまで至っているのが現状です。

マンションの平均的な間取りは?

分譲マンションでは、どんな間取りの部屋が平均的に供給されているのでしょうか。

比較的供給が多いと目されているタイプは、3LDKの間取りです。

3LDKの部屋が多いのは、住人に両親と子供2人という4人家族を想定しているためで、この点は昔と変わりません。

子供たちが小さい場合は、2LDKでも子供部屋を共有にすればOKですが、成長するとそうもいきません。

子供としても、やはり自分だけの部屋を持ちたいでしょうし、親としても勉強やプライベートを考えれば、そうしてあげたいところです。

その点3LDKなら、夫婦の部屋と、子供に1室ずつ割り当てられますから、理想的な間取りと言えます。

3LDKの専有面積についても、基本的にマンションの平均専有面積とそれほど変わらないと見られます。

大体、60平方メートル後半~70平方メートル前後が平均的な広さと言ってよいでしょう。

3LDKマンションの広さ別の間取りは?

マンションの平均的な間取りは3LDKということですが、一口に3LDKといっても、広さによって間取りの内容はかなり変わってきます。

ここでは、専有面積のパターンごとの3LDKの間取りの違いについて見ていきましょう。

まずは70平方メートルのモデルですが、こちらは3LDKとしてはギリギリの広さと言えます。

間取りの例としては、リビングを10帖にした場合、個室は6帖が1室、他は5帖程度が2室になります。

3人家族では十分な広さですが、4人家族なら多少手狭に感じるかもしれません。

続いて、専有面積が75平方メートルの間取りの例を見ていきましょう。

この場合は、リビング・ダイニングを横長にすると、13帖ほどの広さが確保できます。

すると、6帖以上の部屋が2室と5帖の部屋が1室確保できますから、70平方メートルより余裕が生まれます。

最後に、80平方メートルの間取りの例を1つ挙げてみましょう。

人気のある横長リビングでは16帖の広さが確保でき、さらに個室では6帖以上が1室と、5帖以上の2室が確保されます。

このように、かなり広めのリビングが実現できることが分かります。

以上のように、専有面積が5平方メートル違うだけで、間取りがり変わってくることが分かります。

1人暮らしのマンションの平均的な広さは?

3LDKマンションの平均的な広さは、先程お伝えしたとおりですが、1人暮らしの部屋の場合はどれくらいなのでしょうか。

1人暮らし向け賃貸物件の平均的な専有面積は、大体20~25平方メートルと言われています。

アパートの場合、ワンルームや1Kといった物件では、これくらいの広さが多くなっています。

ですから、30平方メートルほどあれば、1人暮らしとしては十分余裕のある広さと言えるでしょう。

ちなみに30平方メートルの部屋は、18.5帖ほどになります。

ただ、このうちキッチンやトイレ、バスなどの水回り部分が13平米ほどを占めるため、実際の居住空間は約17平米(10帖ほど)になります。

しかし、1人暮らしなら7帖ほどでも十分なスペースですから、やはりこれでも広いと言うことができます。

1人暮らしにちょうどいいマンションの間取りは?

前項では1人暮らしのマンションの平均的な広さについて見ましたが、1人暮らしにちょうどいい間取りについても見ておきたいところです。

1人暮らし向けの賃貸物件で多いのは、上記のようにワンルームや1K、1DKなどとなっています。

このうちワンルームは、文字通り1部屋のみの作りで、キッチンもそこに含まれます。

家賃は安く抑えられるものの、料理などの臭いがこもりやすいといったデメリットもあります。

1Kは、1つの個室とキッチンが分かれたタイプの部屋です。

ワンルームに比べ料理の臭いはつきにくいので、頻繁に料理をする人には向いていますが、部屋が分かれる分家賃はやや割高になります。

一方1DKは、1Kよりもキッチンのスペースが広くなったものを言います。

キッチンで食事を取ることができますから、やはり臭いが個室にこもるなどの心配はありません。

毎日料理をする人などにとっては便利でしょう。

こちらは1人暮らしはもちろん、カップルなどで住んでも良いでしょう。

マンションは家族やライフスタイルに合った広さを選ぼう

以上、マンションの平均的な広さや間取りの例などについてご紹介しました。

このように、2019年現在の分譲マンションの平均的な広さは、およそ60~70平方メートルほどとなっています。

3LDKでは、広さが5平方メートル違うだけで間取りはかなり変わってきますから、注意が必要です。

マンション選びでは、家族の人数やどういったライフスタイルを送りたいかを考え、広さや間取りを検討するようにしましょう。