登記の事前通知書の返送期限!資格者代理人の制度も紹介

不動産の登記識別情報を忘れた場合に利用できる制度として、事前通知制度と資格者代理人による本人確認情報提供の制度があります。

事前通知制度は、本人の意志を確認するための事前通知書を後で郵送しなければならず、またそれには期限があるので注意が必要です。

それぞれの制度の詳細と注意点をお伝えします。

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登記申請の事前通知制度の流れ!事前通知書を返送する期限とは

登記を申請するにあたり、登記済証(権利証)を紛失していることに気が付いたら、再発行はできませんので、事前通知制度を利用して手続きを行いましょう。

また、冒頭で述べた通り、「登記識別情報を忘れてしまった」という場合も事前通知制度を利用できます。

手続きに事前通知制度を選ぶと、登記申請を行ったのが本人であるという事実・意志を確認するために、法務局から本人確認の書類(事前通知書)が郵送されてきます。

その書類を仕上げて、期限内に送り返すことによって、登記が正式に行われることになります。

登記申請は法務局で提出しても、電子申請を行ったとしても、事前通知制度を利用するなら本人確認が必要になるのです。

返送して「確かに登記を申請した」という申し出を行う期限は、通知発送から2週間以内(不動産登記規則70条8項)と定められています。

もし登記義務者が外国に住んでいる場合は4週間以内です。

期限は2週間以内(国内)!事前通知制度はリスクが高い

事前通知制度を利用して法務局から書面が送られてきたら、国内に住んでいれば2週間以内、海外に住んでいれば4週間以内に送り返し、申し出を完了させなければいけません。

これにより、第三者が登記名義人になりすまして申請することを防ぐことができます。

もし、法務局からの書面が本人に届かなかったという場合は、申し出期限が過ぎていなければ、再発送をお願いすることができます。

しかし、期限は再発送された日から設定されるわけではなく、あくまでも最初に発送された日から起算されるということなので注意が必要です。

事前通知書で期限内に申し出が行われなかった場合、登記申請が却下、もしくは申請した人が取り下げることになってしまいます。

事前通知制度が不動産の売買契約においてほとんど利用されていないのは、こうしたリスクがあるからです。

売主が事前通知書の返送に失敗すると、お金が動いているのに登記が移転できないという事態になります。

また、登記済証(権利証)の紛失、登記識別番号の失念という問題が発生して登記を行うケースで多いのは、抵当権抹消での担保抹消手続きでしょう。

これは住宅ローンの完済後、登記済証を元債務者が失くしてしまい、金融機関(抵当権者)が抵当権を抹消するために利用することの多い制度です。

金融機関や大きな法人であれば、通常業務として手続きが滞りなく行われると考えられますのでリスクは低くなります。

前住所通知とは?返送期限はあるの?

前住所通知は、所有権に関係する登記申請で、登記記録にある「前住所」に本人確認の書面(前住所通知書)が送られる制度です。

登記名義人の住所が変更されたり、更正された場合に通知されますので、事前通知とともに行われることもあります。

この通知の場合は事前通知書とは違い、返送期限などはなく、返送しなくても登記は実行されます。

ただし、前住所通知が適用にならないケースについても不動産登記規則で定められていますので確認してみましょう。

●行政区画や名称の変更などで、登記名義人の住所が変更・更正された登記、または錯誤・遺漏(落ち度があったこと)

●登記申請を行った日が、登記名義人の住所についての最後の変更(更正)登記の受付日から3ヶ月以上過ぎている場合

●法人が登記義務者

●資格者代理人によって本人確認情報が提供された場合で、その情報を確認し、確実に申請人が登記義務者本人だと認められた場合

資格者代理人による本人確認情報提供の制度で登記するメリット

先述した通り、事前通知制度には実務上のリスクがあります。

そのため、不動産売買契約などの場合には他の方法で本人確認を行い、登記するために必要な情報の不備を補うことになります。

その方法というのは、資格者代理人による本人確認情報提供の制度です。

資格者代理人である司法書士や土地家屋調査士などが、不動産所有者本人だということを証明することができる制度です。

事前通知制度とは違い期限を気にする必要はなく、確実に登記申請が行われるというメリットがあります。

本人確認情報の作成は短時間でできますので、事前通知よりも時間を短縮できるという利点もあります。

これにより、登記済証(権利証)がなくても売却できることになりますが、資格者代理人へ高額な手数料を支払う必要があります。

また、売却時の登記申請を司法書士に委託していたようなケースで、本人確認情報の提供も併せて依頼することがあるでしょう。

本人確認情報提供の制度で登記する方法

前項でご紹介した、事前通知制度とは別の登記申請方法である、資格者代理人による本人確認情報提供の制度について、もう少し掘り下げてお話ししていきます。

資格者代理人(司法書士・弁護士・土地家屋調査士・海事代理士)が申請し、登記官によって認められれば登記申請が無事行われることになります。

本人確認情報提供の制度は、基本的に資格者代理人と申請人の面談日、時間、場所、状況などを明確にした情報が必要になります。

法人が申請人であれば、代表者かその代理人と面談を行います。

そして、申請人が資格者代理人と「面識がある場合」、「面識がない場合」によって手続きに必要な情報が異なります。

まず、「面識がある場合」は、面識が生じた経緯を本人確認情報として記す必要があります。

たとえば、申請人と資格者代理人が親族関係であったり、1年以上の取引がある場合です。

また、登記申請の3ヶ月以上前、申請人の本人確認情報を提供した場合も、面識があるということで申請を進めることができます。

一方、「面識がない場合」ですが、申請人の本人確認情報を証明するものが必要になります。

運転免許証、運転経歴証明書、外国人登録証明書、住民基本台帳カードなど証明力が高いものなら1つ提出すれば問題ありません。

国民健康保険被保険者証、共済の組合員証、母子健康手帳、身体障害者手帳などは2つ以上の提出が求められます。

また、資格者代理人自身の証明も必要です。

証明できる書類としては、日本司法書士会連合などが発行した電子証明書が挙げられますが、印鑑証明書や弁護士会が発行した職印証明書など、発行後有効期限がある書類もありますので注意してください。

登記のプロ!司法書士事務所を選ぶポイント

ここまでは、事前通知制度で気を付けなければいけない返送の期限や、本人確認情報提供の制度についてお伝えしてきました。

こうした登記申請を円滑に進めるためには、信頼できる司法書士や土地家屋調査士を選ぶことが重要です。

もし事前通知制度を利用するとしても、その流れや書面の書き方など相談することができます。

また、本人確認情報提供の制度で資格者代理人として申請を行ってもらう場合には、10万円前後の依頼料がかかることもあるため、慎重に選ぶべきでしょう。

安心して相談・依頼できる司法書士事務所の特徴をご紹介します。

●料金が分かりやすい

細かい部分まで、分かりやすく料金の説明をしてくれる司法書士事務所がおすすめです。

基本料金しか伝えない事務所の場合、追加費用がかかって最終的には予想外の料金になることもあるため、「他の事務所にすればよかった」と落胆することがないようにしましょう。

●コミュニケーションがとりやすい

話しやすい司法書士のほうが分からないことを積極的に相談することができますし、不安を感じることなくお任せすることができますよね。

進捗状況の連絡をすぐにしてくれて、担当者と気軽に話せる事務所のほうがストレスを感じにくいでしょう。

事前通知制度は返送期限を守ることが重要

事前通知制度は、後で送られてくる本人確認の書類(事前通知書)で、2週間(国外なら4週間)の返送期限を守って申し出る必要があります。

それを過ぎると登記が却下されることになるので注意しましょう。

事前通知制度を利用したのに、事前通知書が郵送されない場合は、早めに法務局に確認することが必要です。

また、資格者代理人による本人確認情報提供の制度を利用することもありますが、手数料は決して安くないので、信頼できる事務所を選ぶことが大切です。