意外な盲点!地目が「山林」の土地を売買する際の注意点!

土地にはそれぞれ地目がありますが、その中でも地目が「山林」となっている土地を売買する際には注意しなくてはならないことがあります。

意外な盲点ですので、土地の売買を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

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地目が山林の土地を売買する際の注意点

土地は、23種類ある地目いずれかに必ず該当します。

その中でも、地目が山林の土地を売買する際には気をつけるべき点があります。

まず、法律の規制に関してです。

該当する法律を下記に列挙いたします。

・農地法
・都市計画法
・建築基準法
・森林法

地目が山林の土地を購入して建物などを建築したい場合には、これらの法律の条件をクリアしなくてはなりません。

条件を満たさない限り、建物の建築はできません。

例えば、地目が山林でも土地の現況が「田」や「畑」などの農地に当てはまるのであれば、農地転用が必要になります。

これは農地法に該当します。

また、その場合、その土地は「市街化調整区域」であるケースが多いです。

つまり、都市計画法の条件をクリアしなくてはならないということになります。

地目が山林の土地にかかる法律の制限とは

さらに、地目が山林の土地を購入して建物を建てたい場合は、建築基準法の条件をクリアする必要もあります。

例えば、建築基準法では、建物の敷地は道路に2m以上接していなくてはならないと定められています。

そのため、道路をつくるなどの対策が必要になるのです。

山林に道路をつくるということは、木を伐採する必要が出てきます。

そうすると、森林法の規制も受けます。

つまり、森林法の林地開発許可を受けなくてはならないということになるのです。

このように、地目が山林の土地を売買して開発するには、いろいろな法律の規制をクリアしなくてはなりません。

また、地目が山林の土地を売買する際には、他にも気をつけるべき点があります。

次項でご説明いたします。

危険区域になっている土地を売買するにはさらに注意が必要

地目が山林の土地を売買する際、その土地が「急傾斜地崩壊危険区域」や「土砂災害警戒区域」の指定を受けているのであればさらに注意が必要です。

急傾斜地崩壊危険区域も土砂災害警戒区域も、国土交通省によって指定されています。

急傾斜地崩壊危険区域は、

●斜面の高さが5m以上

●斜面の勾配が30度以上

●原則、被害想定区域内に5戸以上あること

が指定基準とされています。

簡単にご説明しますと、土砂災害を引き起こす要因となる区域のことを指します。

土砂災害警戒区域は、土砂災害が起きたときに災害に巻き込まれやすい区域を指します。

つまり、土砂災害が起きる危険性の高い崖の下部分の区域のことです。

土砂災害警戒区域はイエローゾーンとよばれ、それよりも危険性が高い区域が土砂災害特別警戒区域・レッドゾーンとよばれます。

このような急傾斜地崩壊危険区域や土砂災害警戒区域に指定されている土地の場合、言わずもがな、建物を建築するのはおすすめできません。

そのため、購入者が現れにくく売却がしづらいといえます。

反対に、その土地が安く購入できるとしても、購入者は上記のようなリスクをを理解しなくてはなりません。

危険区域になっている土地を購入し建築する場合は各所からの許可が必要

前項でご説明した、急傾斜地崩壊危険区域や土砂災害警戒区域に指定されている地目が山林の土地を購入し建物を建築する場合、多くの制約を受けることになります。

危険区域に指定されている土地は安く購入できるという側面がありますが、土地開発に想定以上の費用がかかってしまう可能性があります。

また、危険区域での建物の建築は、関係各所からその内容を精査され、許可が必要になります。

行政の許可を得る際には建築計画書などの提出が必要になりますが、万が一許可が下りなかった場合は計画自体が中止となることもあります。

そして、許可を得られたとしても、擁壁(ようへき)をつくることが条件とされる場合もあります。

擁壁の設置には莫大なコストがかかることもありますから、土地を安く購入できたとしても結局最終的には予算以上の費用がかかってしまうという可能性もあるのです。

また、山林を売買する際には、土地面積や売買市場などに関する問題点があります。

次項でご説明いたします。

山林を売買する際の問題点

地目が山林の土地を売買する際、登記簿上の面積と現況の面積が異なる場合があります。

そもそも山林は面積が広大であることがほとんどですから、登記簿上の面積と現況の面積に違いがある場合、往々にしてその誤差が大きくなってしまうことが多いです。

しかし、現況の面積を測量するにしても山林の面積は広大ですから、測量費用がかなりかかってしまいます。

このことから、山林は登記簿上の面積で売買されることが一般的とされているのです。

つまり、登記簿上の面積が現況より小さければ購入者が得をし、売却者が損をするという構図になってしまうのです。

反対も然りです。

また、宅地などの平地の土地より、山林は売買市場の規模が小さくもあります。

売買市場が少ない、つまり、取引が少ないということなので、なかなか売買が成立しないという問題点もあるのです。

このことから、相場の変動が大きく、売買価格については買主・売主双方の交渉次第となります。

山林の土地はそもそも買い手が少ないことから、売主は希望通りの価格で売却できないことも多いようです。

ただし、その土地が林道に接している場合はその限りではありません。

さらに、山林に生育している樹木の種類によっても売買価格は変動します。

地目が山林の土地の売却時には税金面にも注意が必要!購入時には届出を忘れずに

売買市場が少ない中でも、地目が山林の土地の売買が成立することもあります。

まずは、山林の土地を売却したことで得る譲渡益にかかる税金についてご説明いたします。

山林の土地を売却し譲渡益が出た場合には、

●所得税

●復興特別所得税

●住民税

が課せられます。

ただし、

●「樹木」を売却して得た譲渡益

●「樹木以外の土地」を売却して得た譲渡益

は、税法上分けて考えられます。

税法上では、

●「樹木」を売却して得た譲渡益=山林所得

●「樹木以外の土地」を売却して得た譲渡益=不動産譲渡所得

と分けられるのです。

山林を売却して譲渡益が発生した場合には、確定申告が必要になりますのでご注意ください。

なお、山林所得のうち費用として計算されるのは、苗木の購入費や肥料代、雑草除去費用などです。

不動産譲渡所得のうち費用として計算されるのは、土地購入代や登記にかかった費用、売却時の手数料等です。

売却時の手数料とは、不動産会社を通した場合は仲介手数料、売買契約書に貼る収入印紙代、所有権移転登記を行う際に納税する登録免許税などです。

また、山林を購入する際には、各市町村長へ「所有者届出」を行う必要があります。

土地の所有者になってから90日以内に届け出が必要となりますので、注意するようにしましょう。

山林の土地を売買する際には注意が必要

ご説明してきましたように、山林の土地を売買する際には注意すべきことがいくつかあります。

意外な盲点が案外あることもお分かりいただけたのではないでしょうか。

地目が山林の土地は売買市場が小さく、なかなか売買成立しない現状もありますが、売却時も購入時もそれぞれここでお話ししてきた内容に注意して対応するようにしましょう。