マンションの管理人は意外と大変!仕事内容等を詳しく知ろう

マンションの中には、管理人が常駐しているところもあるでしょう。

「管理人が常駐している」ことを、マンションを選ぶ際のポイントにしている方もいるくらい、マンションで安心に暮らすうえで大切な存在ともいえます。

そのため、管理人がいると何かと安心するかと思いますが、具体的にどんな仕事をしているかご存知でしょうか。

この記事では、マンションの管理人の仕事内容などについてお話ししていきましょう。

マンションの管理人ってどんな仕事をしているの?

お住まいのマンションに管理人がいる場合はイメージがつきやすいかもしれませんが、多くの方はマンションの管理人が毎日何をしているのかはあまり知らないかと思います。

マンションの管理人の仕事を大まかにご説明すると、マンションの住民が安心かつ快適に生活を送るための環境づくりです。

多くの管理人は、管理会社のいち従業員として、各マンションに派遣されていることが多いです。

そして派遣されたマンションで、清掃業務や受付業務、ほかにも設備の点検や立会業務までさまざまな業務を行っているのです。

具体的な仕事内容については、次の項でご説明していきましょう。

より具体的に知ろう!マンションの管理人の仕事

先程、マンションの住民が安心かつ快適に生活を送るための環境をつくることが、マンションの管理人の仕事だとお伝えしました。

では、その仕事内容をもう少し具体的にみていきましょう。

●清掃業務

おそらく管理人の仕事の中でもメインともいえる業務でしょう。

エントランスや廊下、ゴミ置き場などの共用部分の清掃を行います。

ゴミの分別がきちんと行われていない場合、ゴミの再分別を管理人が行うこともあります。

定期的に高圧洗浄機などで床面を清掃したり、排水管や外壁などの清掃をしたりもしています。

●受付業務

清掃業務の次にメインとなる業務です。

駐車場などの使用申込みの受付のほか、マンションの住人の要望の問い合わせを受ければ、その対応もしています。

加えて、マンションに来訪した方の窓口対応も行います。

電話対応をしたり、留守宅の荷物を預かったりもしています。

ほかにも管理人はこんな仕事を行っている!

引き続き、マンションの管理人の仕事についてご説明をしていきます。

●点検業務

1日1回以上マンションの敷地内を巡回し、不審物がないか、設備に異常がないかをチェックします。

例えば、エントランスや廊下などの照明が切れていないかなどです。

このほかに、エレベーターがきちんと稼働しているか、消防設備に不備はないかなども確認し、不備があれば修理の発注をします。

●立会業務

マンションへ入居する際、もしくは住人が退去する際の立ち会いも管理人が行うことがほとんどでしょう。

ほかには、ごみ収集時や修繕工事の立ち会いも、管理人が行うことが多いです。

●事務処理

毎日の記録や日報の作成も、管理人は行っています。

点検結果や立会結果などを管理会社へ報告することも必須です。

居住者から要望や苦情がきた場合も、管理会社へ報告します。

未収金などがあれば、その督促業務も管理人が行います。

多くの人は、「マンションの管理人は管理人室で座っているだけ」といったイメージをお持ちかもしれません。

しかし、特にオートロックのついていないマンションでは、ビラ配りやセールスマンなどが比較的頻繁に訪れます。

それらの対応も管理人がしていますので、住人が見てないところで多くの業務を管理人はこなしているのです。

大規模なマンションでは分業制の場合も…

マンションの管理人の仕事内容についてお話をしてきましたが、実に多くの業務があります。

「これらを毎日1人でこなすなんて、管理人って大変」と思った方もいるのではないでしょうか。

ところが、マンションによっては分業されていることもあるのです。

大規模なマンションに限られるかもしれませんが、受付専任の管理人、清掃専任の管理人といったような、業務ごとに専任のスタッフが常駐しているのです。

「コンシェルジュ」と聞いたことがあるかと思いますが、受付を専任するスタッフがこう呼ばれています。

このように、管理人の仕事が分業制になっているマンションもありますので、必ずしも1人で行うというわけではありません。

中規模以下のマンションの場合でも、全て行わない場合もあります。

これに関しては「マンション管理委託契約」でどこまで定められているかによって違います。

もし契約内容に「清掃業務」がなければ、管理人は清掃業務をしなくても良いというわけです。

とはいえ、1つの業務でも行う仕事はたくさんありますから、マンションの管理人は決して楽な仕事ではないのです。

管理人がいない場合は管理方式が違う

マンションの管理人の仕事についてお話をしてきましたが、中には管理人がいないマンションもありますよね。

管理人がいるかいないかは、管理方式に違いがあるからといえるでしょう。

管理会社に管理業務を委託している場合は、2通りの管理方式があります。

・一部委託方式
・全部委託方式

名前のとおり、「一部委託方式」であれば一部の管理業務を委託し、「全部委託方式」であればすべての管理業務を管理会社に委託しています。

先ほどのお話を例にとれば、マンション管理委託契約の仕事内容に「清掃業務」がない場合は、管理人は清掃をしなくてもいいので、一部委託方式となるわけです。

管理会社に委託している場合は、当然管理人は常駐しています。

しかしこの2つ以外の管理方式で、「自主管理方式」を採用しているマンションもあります。

これは、管理会社に管理業務を委託しないで、マンションの住人たち自らが管理を行うことをいいます。

この方式を採用しているマンションであれば、マンションに管理人はいません。

管理費用が抑えられたり、居住者間のコミュニティが形成されやすかったりするメリットが自主管理方式にはあるので、コストを抑えたいという方には自主管理方式のマンションはおすすめです。

ただし、居住者が管理運営をしなければなりません。

「管理人がいるマンションがいい!」という方は、管理人が常駐するマンションを選ぶようにしましょう。

マンションの管理人を誤解している人も多い…

ここまでマンションの管理人の仕事内容などについてお伝えしてきましたが、中には管理人のとらえ方を誤解している方もいます。

「管理人」という言葉だけ聞くと、「マンションで起きたこと全てに対しての責任を取る人」というように考えている方も多いでしょう。

現にマンションの住人間でトラブルが起きた場合、「このマンションの管理人なんだから注意してください」と要請する住人の方もいるようです。

しかし、マンションの管理人にはそのような権限はありません。

あくまでも「環境づくり」が仕事ですので、住人間でのトラブルの仲介をすることは基本的にはできないのです。

もし住人間でトラブルが起こり、管理人にクレームが届いても、管理人が動くことはなく、そのクレームを管理会社に報告するだけということがほとんどです。

そのため、「管理人が動いてくれない」と嘆く方もいるかもしれませんが、これが一般的な管理人の対応だということを頭に入れておくと良いでしょう。

管理方式の種類を知りマンション選びに活かそう!

この記事では、マンションの管理人の仕事内容について詳しくお話をしてきました。

実に多くの業務があることがおわかりいただけたかと思いますが、マンションによってどこまでの業務が委託されているかはまちまちです。

管理方式によっては管理人がいない場合もありますので、マンションを探す際の参考になれば幸いです。