トラブルを防ぐために…木造家屋の防音性能を考える

木造の家は日本の風土によく合い、落ち着く空間での暮らしを実現することができます。

木造のニーズはいまだに根強く、新築物件の8割は木造建築です。

住み心地の良さでは抜群の木造の家ですが、遮音性が低いことがデメリットとして挙げられています。

今回は、生活音や家の周りの音が響いてしまう原因は何なのか、防音する方法はあるのか探っていきましょう。

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木造物件に住むメリット

木の家に住むメリットは冒頭でもお伝えしたような、過ごしやすい空間を得られることです。

その他にコスト面や間取りの取りやすさ、自由度もあります。

特にコスト面については、鉄骨系の構造との比較で明らかになります。

軽量鉄骨などの構造の家は断熱性が低く、木のような調質機能も持たない素材のため、夏暑く冬寒い湿気の多い家になってしまいます。

そのため壁に断熱材を入れる、空調機器を完備させるといった工夫をして居心地の良い家にする必要があります。

一方で木造の家は、木の持つ通気性や調質機能を利用することができますので、こうした断熱材や空調を極力使わずに建てることが可能なため、建築コストを抑えることができます。

また、万が一の時に家族を守ることができる建材でもあります。

例えば火事が起きると、木材は火に弱いのであっという間に燃え落ちてしまうと考えられがちですが、木は燃えると表面の炭化により、しばらくの間は燃え広がる範囲を抑えることができます。

このようなメリットの多い木造建築ですが、遮音性は他の構造の家よりも低いとされています。

その理由と対策をお伝えしていきますので、今後の家選びの参考にしてみて下さい。

木造家屋は音が伝わりやすい

木造の家はコンクリートや鉄骨造の建物より生活音や周りの音がよく響きます。

一軒家だと生活音よりも、道路を走る車などの周りの環境音が気になることが多いと聞きます。

また、二階建ての家だと階上の部屋での足音や階下のテレビ音や話し声が大きく響いてくることがあります。

アパートなどの集合住宅となると、音の響き方はさらに大きくなります。

隣の部屋との境の壁の作りが薄いと、隣人の生活音が直に聞こえるような物件もあります。

日中は気にならないテレビや音楽、水を使う音が、夜、横になると床や壁を伝って聞こえてきてしまうことも少なくありません。

特にトイレや風呂といった水を流す音は夜に響くものです。

集合住宅に住むのであれば、風呂やシャワーの時間帯はある程度の配慮をする必要があるでしょう。

部屋にいて、どのような音が気になるか、果ては騒音だと感じるかは人それぞれですが、時間帯や音の種類によってより伝わりやすいものもありますので、木造の家に住むのであれば注意して過ごさなければなりません。

生活するうえで木造家屋の遮音性の低さが及ぼす影響

木造の住宅は、前項で述べた通り音漏れのしやすい物件です。

木でつくられた家には多くのメリットがありますから、できるなら木造の住宅に住みたいという方もいるでしょう。

一軒家、アパートなどの集合住宅のどちらの場合でも、音が漏れたままの暮らし方を続けてしまうと、家族同士の仲が悪くなったり、近隣の住民とのトラブルに発展してしまう可能性があります。

できるなら、暮らしの中での音に関する配慮は忘れずにしておきたいものです。

集合住宅の場合は、度重なる音漏れは騒音トラブルとして大きな問題に発展していくことも考えられますので、対策を身に付けておくことが大切です。

夜中にシャワーや風呂などの使用が続くことや、友人を呼んでの家呑みやパーティが騒音とみなされて近隣住民から注意を受けたりトラブルになったりします。

生活音に関してはこれくらいのことで?と思ってしまうような場面があるかもしれません。

どれくらいの音が自分以外の人にとって騒音となるかは分からないものですし、受け取り方は人それぞれです。

最近では賃貸物件に入居するときのルールとして、騒音に関しての注意を受けることもあります。

その内容によって、どの程度のことに気を付ければいいかが掴めるはずです。

自分でもできる防音対策①室内環境を見直す

一軒家を建てるときには、壁に防音材などを入れてあらかじめ遮音性の高い家を建てることができます。

一方で、木造の賃貸住宅に住む場合には建物の遮音性には限りがあります。

そういった部屋に住むことになったらどのような防音対策ができるのでしょうか。

まずは家具の配置を考えます。

テレビや音響機器のスピーカーを壁から離すことで、壁面を伝って音が響くのを軽減することができます。

50㎝以上離すのが理想的です。

さらに、本棚やタンスなどの大きな家具を壁に沿って置くことで室内の音を遮断する役割をしてくれます。

床にもカーペットやラグなどの敷物をしきましょう。

全室フローリングという部屋も少なくありませんし、家具を直置きすることでおこる床面の傷や日焼けを予防できます。

防音用のカーペットも市販されていますが、そういった性能のない、普通のカーペットを敷くことでも、部屋を歩く足音などの音が階下に響きにくくなります。

窓周りにも、レースとドレープカーテンを二重掛けにする、窓にシートを張るといったことで防音の工夫ができます。

自分でもできる防音対策②家電の置き方を考える

引き続き木造の賃貸住宅の防音対策についてお伝えします。

音のでる家電というと、テレビやオーディオ機器が浮かびますが、洗濯機や冷蔵庫も、設置した床や壁を伝って稼働音が響くものです。

特に一人暮らし用の小さなものほど、振動が多かったりうるさかったりするものです。

こういった家電を置く場合には、防振ゴムを敷いた上に設置することで、稼働音が響くのを軽減できます。

その他気を付けることは、室内で過ごすときにはスリッパをはいたり、椅子の足にカバーをかけるなど、細かな工夫でも防音効果が得られます。

このような対策で防音できるのは主に高音や中音です。

家電の稼働音やスピーカーから出る低音域の音は壁や床を通して透過しやすく、伝わりやすいため、低音を完全に遮音することは困難です。

低音の音漏れは、電化製品の稼働音によるものが多いので、新しくそろえたり買い替えたりする時に製品選びの段階で静かに稼働するタイプを選ぶのも対策のひとつです。

物件を決める前にできる防音チェック

一人暮らしなどで家探しをするときは、内見をする人が多いです。

部屋の間取りや日当たり、収納などをチェックすることがほとんどですが、このときに防音や遮音の対策が施された物件かどうかも確かめておきましょう。

木造の賃貸住宅では防音性を事前に調べておくことで、入居後の対策も変わります。

不動産会社で渡される見取り図では、どれほど防音された部屋なのか判断することは難しいため、実際に部屋に入れる内見の機会に確認をします。

隣室との壁の防音性を調べるには、壁を軽く叩いてみる方法があります。

叩いた時の音の伝わり具合で遮音性があるかどうかを確かめることができます。

壁の薄い物件では叩いた音が軽かったり響いたりします。

音が小さい、低くこもるような音がするときは、壁が厚く防音性があることが期待できます。

叩いて調べる方法を試すときは、部屋の4面全ての壁で確かめるようにしましょう。

また、押し入れの奥の壁は薄い構造になっていることが多く、底から音が漏れていくこともあるので、収納スペースの遮音性の確認もしておきたいですね。

家づくりや部屋選びでは防音性のチェックも忘れずに

誰でも騒がしい場所で暮らしたくはないものです。

住まいは戸建て、賃貸に限らず、防音対策は必要なことです。

自分の暮らしやすさだけではなく、近隣とのトラブルを少なくするためにも、きちんと防音をすることが大切です。

音漏れが気になるときには、敷物を敷く、テレビなどを壁から離して置くといった、簡単にできることから始めてみましょう。