自宅の駐車場は、コンクリート舗装にすることが多いですよね。
コンクリート舗装では、ひび割れ防止などの理由から「目地」を入れて打設するのが一般的です。
目地の隙間に、「芝生」を利用しようと考えている人も多いでしょう。
それでは、芝生は目地に使う素材として相性のよいものなのでしょうか。
こちらでは、目地に芝生を植えた場合のメリットやデメリット、また、芝以外の目地におすすめの材料についてご紹介していきます。
駐車場のコンクリート舗装にはなぜ目地が必要?
自宅に駐車場をつくる時、砂利で舗装する方法もありますが、見た目のよいコンクリート舗装を選択する人も多いでしょう。
コンクリートの駐車場には、「目地」を入れるのが一般的です。
目地はなぜ入れるのか、その理由をご存知ですか。
デザインとしておしゃれな仕上がりにするのも理由の一つですが、大きな理由には「コンクリートの性質」があります。
コンクリートは、乾燥や温度変化によって伸縮する性質があり、大きい面積で舗装してしまうとひび割れを起きてしまうことがあるのです。
このひび割れの予防として、大抵の場合、コンクリート舗装の駐車場では「目地」を入れます。
コンクリートは小さな面積で仕切ることで、ひび割れを防ぐことができるのです。
また、駐車場は住宅に隣接するもなので、庭と同じようにおしゃれに仕上げたいものですよね。
その点、コンクリート舗装では、目地に芝生や化粧砂利、レンガなどを敷くことで、シンプルな土間コンクリートにデザイン性をもたせることができます。
駐車場の目地では、芝生のような植物を使うことがあります。
目地に芝生を利用した場合、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
実際、目地に芝生を利用したことがある方々の体験談を元にご紹介していきます。
駐車場の目地に芝生を利用するメリットとデメリット
コンクリート敷き駐車場の目地に「芝生」を利用した場合、どのようなメリットとデメリットが見られるのでしょうか。
まずメリットには、
・見た目の美しさ
・緑化によるヒートアイランド現象の緩和
・芝生の庭との統一性
などが挙げられます。
目地に芝生のような植物を植えると、白灰色の無機質なコンクリートに温かみをもたせることができます。
また、小規模ではありますが緑化効果が期待でき、ヒートアイランド現象の緩和にも結びつくといえます。
さらに、芝生で仕上げた庭と揃えて統一感を出すため、芝生を利用する方もいらっしゃいます。
一方、デメリットでは、次のような体験談がよく挙げられます。
・雑草の処理が大変
・手入れをしないとすぐ長く伸びてしまう
・寒くなると茶色く変色したり、枯れてしまったりすることもあり、見た目が悪くなる
・芝生の育ちが悪いとみすぼらしい見た目になってしまう
このようにデメリットでは、手入れの大変さや育て方の難しさなど、植物ならではの難点が多くあるようです。
芝生は生き物なので、小まめな手入れができる人にはおすすめですが、メンテナンスフリーを望む場合には、他のものを利用する方がよいでしょう。
駐車場のコンクリート目地には芝生以外にどんなものがある?
コンクリート舗装の駐車場の目地には、芝生以外にはどのような素材が利用されているのでしょうか。
目地によく利用する素材として、
・タマリュウ
・砂利
・エキスパンタイ
・レンガ
・人工芝
などがあります。
どの素材にもそれぞれ良さがあり、またデメリットもあります。
それでは、それぞれのメリットやデメリットを順に詳しく見ていきましょう。
●タマリュウ
タマリュウは芝生と同じ植物ですが、常緑の植物のため一年中緑を保つことができます。
また、日陰や乾燥、踏みしめなどにも強く、芝生に続き好まれる傾向にあります。
ただし、タマリュウも植物なので手入れは必要不可欠です。
隙間から生える雑草を放置してしまうと、雑草の生長に負けてしまい、せっかくのタマリュウが隠れてしまうこともあります。
手入れの心配がある場合には、やはり植物以外の素材を使う方が良いでしょう。
次項では、手入れなどの手間が少ない、目地におすすめの素材についてご紹介していきます。
手間をかけたくない人におすすめ!エキスパンタイ・砂利・レンガの目地
ここでは、芝生の目地と違い、手入れなどの手間が省けるおすすめの素材についてご紹介します。
●砂利
機能的でコストパフォーマンスもよいのが砂利の目地です。
砂利は、雨の日などには雨水の水はけがよく、しっかりと砂利を敷き詰めれば雑草が生えることもありません。
材料費も比較的安く、化粧砂利を使えばデザイン性も上がります。
デメリットとしては、ヒールのような靴の場合歩きにくいこと、ベビーカーなどの車輪が引っかかりやすいこと、溜まった落ち葉の掃除がしにくいことなどが挙げられます。
●エキスパンタイ
エキスパンタイとは、土間コンクリートの目地用に作られた商品で、伸縮性のあるゴムとスポンジの構成素材です。
耐久性に優れているため、コンクリート施工時に目地に利用しておけば、メンテナンスの必要がありません。
細い直線の目地となるので、スタイリッシュなデザインとしておすすめです。
デメリットとしては、雨や雪で滑りやすいことが挙げられます。
●レンガ
レンガやピンコロ石など加工された石材を目地にはめ込むことで、コンクリート舗装の面積を小さく仕切ります。
デザイン性が高く、駐車場に併設した花壇などと合わせると統一感も生まれるため、おしゃれなコーディネートが楽しめます。
デメリットとしては、選ぶ石材によって費用が高くつく場合があることが挙げられます。
芝生の目地を諦めないで!手入れが苦手な人におすすめの「人工芝」
芝生の目地は、雑草の処理や定期的な刈り込みなど手入れに手間がかかり大変です。
しかし、見た目の美しさから「できれば芝生にしたい!」と思う方もいるでしょう。
そんな方におすすめなのが、「人工芝」の目地です。
人工芝は、テニス場やゴルフ場、フットサル場などで利用されていることからも分かるように、非常に丈夫です。
一度施工すれば、手入れの必要もなく、一年中緑を保つことができます。
人工芝は施工する際、山砂や防草シートを敷きつめた上に敷くので、水はけや雑草が生えるの心配もありません。
ただし、人工芝にもいくつかデメリットがあります。
1つは施工費用が高めなことです。
天然の芝生に比べて、やはり費用はかかってしまいます。
2つ目に挙げられるのは、経年により色あせてくることです。
キレイな色味が保てる期間は10年が限度です。
3つ目は、火に弱いことです。
駐車場を使ってバーベキューを行う場合などには注意が必要です。
目地に芝生を使いたい場合には、人工芝を利用するもの一つの方法なので、天然の芝生との違いを比べて自分に合う方を選ぶとよいでしょう。
駐車場をもっとおしゃれに!目地の入れ方や素材の工夫をご紹介
これまで、芝生を中心に目地の素材としてさまざまな種類のものをご紹介してきましたが、最後に、目地にこだわったおしゃれな駐車場のデザインをご紹介しましょう。
土間コンクリートの駐車場は単調になりがちなので、目地に入れ方や目地素材を工夫することによって、デザイン性を出します。
●アーチラインの目地
目地というと直線を思い浮かることが多いと思いますが、曲線にすることで印象を変えることができます。
曲線は優しい印象を与えるため、エレガントな仕上がりになります。
目地に敷き詰める素材をコンクリートと同系色の砂利にすれば、落ち着いた雰囲気でありながら目地の曲線のデザインが引き立ちおしゃれな駐車場になります。
また、カラー砂利やレンガのような暖色系の素材を使えば、ナチュラルで可愛らしいデザインに仕上がります。
●インターロッキングを利用した目地
インターロッキングとは、レンガ調のブロックのことで、カラーバリエーションの豊富さが魅力です。
暖色系からモノトーン系まで、色の濃淡も細かく取り揃えられているので、モザイク調するなどデザインに細やかな変化をつけることができます。
このように、目地の入れ方や目地に利用する素材を選ぶことで、駐車場もデザイン性の高いさまざまな仕上がりにすることができるのです。
コンクリート舗装の駐車場では目地にこだわってみよう!
自宅の駐車場をコンクリート舗装しようと考えている場合は、「目地」にこだわってみてはいかがでしょうか。
目地は、コンクリートのひび割れ防止の目的だけでなくデザイン性にも重視して施工するとおしゃれな駐車場をつくることができます。
芝生の目地は、見た目が美しくデザインとして人気ですが、お手入れの面で手間がかかるため注意が必要です。
芝生以外にも目地素材はいろいろあるので、どのような仕上がりになるか外構業者にイメージ案を出してもらい決めるとよいでしょう。