暑い夏には必須アイテムになる冷房ですが、一般的によく使われている壁掛けのエアコンが使えない場合もあるでしょう。
「室外機が外に置けない」、「部屋の関係で取り付けができない」など、その理由には様々なものがあります。
このような時におすすめしたいのが窓用エアコンです。
窓用エアコンの使い心地や取り付け方についてご紹介していきます。
冷房を取り付けたい!窓用エアコンは壁掛けのものと何が違うの?
夏には猛烈な暑さとなり、部屋には冷房が必要不可欠となってきています。
一般的に「冷房」と聞くと、壁にかけて使うエアコンを思い浮かべるのではないでしょうか。
しかし、この壁掛けエアコンを設置するには3つの条件に当てはまっていなければなりません。
・屋外に、室外機が取り付けられるスペースがある
・室内の壁にエアコンを取り付けられるスペースがある
・室内にエアコン、室外機をつなぐためのダクト穴がある
ダクト穴がない場合には、穴を空けることとなります。
自分の持ち家であれば、壁に穴を空けてしまっても問題はないことが多いですが、アパートなどの賃貸住宅ではそうもいきません。
つまり、賃貸住宅でダクト穴がない場合には、壁掛けエアコンは取り付けられないのです。
しかし、窓用エアコンは、これら3つの条件は必要としません。
壁掛けエアコンでなくても冷房が使える!窓用エアコンとは?
一般的には壁掛けエアコンが主流であるため、なかなか窓用エアコンを見ることも、聞くこともないのではないでしょうか。
窓用エアコンは、冷房だけでなく、暖房も使えるものも販売されています。
購入を検討されている方は、冷房だけで使える物・冷暖房が使える物のどちらがよいか、よく検討をしてみてください。
この窓用エアコンですが、大きな特徴が3つあります。
・窓枠に取り付けを行う
・室外機が必要ない
・窓用エアコンを使わないときには、窓を閉めることができる
ここから分かるように、窓用エアコンは壁掛けエアコンのような、壁に穴を空けるなどといった工事が不要です。
また、エアコンと室外機が一体になっているため、室外機を取り付けスペースがない場合でも、取り付けが可能です。
少々重さがあるため、女性には難しいかもしれませんが、一人で取り付けを行うことが可能というメリットもあります。
加えて、価格が約3万円と安価なこともメリットとしてあげられます。
壁掛けエアコンの場合ですと、業者に取り付けてもらうことになりますので、窓用エアコンであれば、頻繁に引っ越しを行う方にはとても便利かもしれません。
窓用エアコンの取り付け方
それでは、窓用エアコンを取り付けると手順をご説明していきます。
①枠を取り付ける
窓用エアコンの取り付けで最も大切な工程です。
窓枠の縦の長さが770~1400mm以上の場合には別売りの金具が必要になりますので、購入前に窓のサイズを測っておきましょう。
また、窓の立ち上がりが10mm以下の場合には付属の金具が必要となります。
窓の立ち上がりに枠を差し込むようにして、枠の下部をネジで止めます。
上枠を持ち上げるようにして、窓上部の立ち上がりに差し込み、ネジで止めます。
②エアコンを取り付ける
エアコンを枠の下側に当たるまで入れ、エアコンの上部がはまるまで押し込んで取りつけ完了です。
ものにもよりますが、窓用エアコンは20kgほどの重さがあるものが多いです。
そのため、もし女性が取り付けるという場合には、二人以上で行うと作業がスムーズでしょう。
寝室に窓用エアコンを取り付ける際には、冷房が当たりすぎないように、ベッドや布団から離れた位置がおすすめです。
取り付け簡単!窓用エアコンの冷房の効きはどう?
ご説明したように、窓用エアコンの取り付けは決して難しいものではないので、一人で行うことも可能です。
では、肝心の冷房の効きはどうなのでしょうか。
効き目は部屋の広さによって異なりますが、決して悪いものではありません。
4~6畳ほどの部屋であれば、十分に部屋を冷やすことができます。
しかし広い部屋の場合では、その効き目は実感しにくいでしょう。
また、窓用エアコンのデメリットとして多く取り上げられるのは「音」についてです。
騒音に感じてしまうのは、窓用エアコンのコンプレッサーが停止する音やモーターが動く音が原因とされています。
とはいえ、この音の違いは、メーカーや製品によって異なります。
また、新しいものではこの音も改善されつつあり、製品によっては扇風機と同じくらいの動作音のものもあります。
購入の際は、音についても確認しながら選んでみるといいでしょう。
夏の冷房で気になる電気代は?
夏にエアコンを取り付けて冷房を使っていると、気になるのは「電気代」ではないでしょうか。
気になる窓用エアコンの電気代ですが、残念なことに壁掛けエアコンと比較すると高くなってしまうでしょう。
具体的にどのくらい高くなってしまうのか、例を挙げてみます。
窓用エアコンは1日当たり約107円の電気代がかかってきます。
毎日使ったと仮定すると1か月約3194円になります。
対して壁掛けエアコンは、1日当たり約77円の電気代です。
1か月当たりでは、約2323円となります。
このように、パッと見ても電気代は窓用エアコンの方が高くなってしまっていることが分かりますね。
しかし、壁掛けエアコンで必要となるスペースや、ダクト穴を空ける工事などは必要でないことを考えると、悪いことばかりとも言えません。
また、電気代は製品や使い方によって違ってくることには留意してください。
ともあれ、「電気代が窓用エアコンだと倍の値段になってしまう」などということではないので、必要以上に気にすることはないでしょう。
窓用エアコンを取り付けたけど冷房の効きが悪い…どうして?
ここまで、窓用エアコンの取り付け方や使い心地などについてご紹介してきましたが、「窓用エアコンを使っているけど、効きが悪い」という方がいらっしゃるかもしれません。
そのような方のために、窓用エアコンの効きが悪くなっている原因についてご紹介していきます。
・ルーバー
窓用エアコンについているルーバーが閉じてはいないでしょうか。
ルーバーが閉じたままでは、冷たい風は出てきません。
ちなみに、購入時にはルーバーは閉じています。
・窓
窓用エアコンは窓枠に取り付けるということは先ほどもお伝えしましたね。
窓用エアコンを取り付けても、窓を閉めることは可能です。
しかし、窓を閉めたままの状態で窓用エアコンを稼働しても、外気を取り込めないため、室内を冷やすことができません。
窓を開け忘れていないか、確認をしてみましょう。
・運転モード
窓用エアコンは、暖房もついているものも販売されていますが、冷房のみのものが多いです。
そのため、「電源を入れるだけで冷房になっている」と勘違いをしている方も中にはいらっしゃるかもしれません。
しかし、冷房だけではなく「ドライ」「送風」の機能もありますので、冷房以外の設定になっていることもあります。
効きが悪いときには、設定が「冷房」になっているか、確認をしてください。
壁掛けエアコンを使えないときには窓用エアコン
窓用エアコンは壁掛けエアコンと比較してしまうと、その使い心地などは劣ってしまうところもありますが、壁掛けエアコンが使えないときには役立ちます。
また、取り付けが簡単なのも大きな利点です。
壁掛けエアコンが使えない場合も諦めず、窓用エアコンを検討してみましょう。