親が高齢になってくると健康面で心配になってきますよね。
そんなとき、親のそばで生活する二世帯住宅は魅力的です。
しかし、同居ほどではないものの、一つ屋根の下で共同生活をするというのは容易ではありません。
暮らし始めてトラブルになっては後悔します。
二世帯住宅にはどんなトラブルが考えられるのか、事前に分かれば対策が取れますよね。
情報を得る手段としてはブログが挙げられます。
今回はブログからの情報を参考に、二世帯住宅で後悔しないための対策などをお話ししていきます。
後悔しないために!二世帯住宅を建てた人のブログを見て情報収集
二世帯住宅を実際に建てている人が周りにいれば直接色々聞くことができますね。
しかし、同居している世帯もあまり多くない近年、二世帯住宅で共同生活をしている人はそれほどいません。
そんなときに多くの情報を得ることが可能なのが、二世帯住宅経験者のブログです。
ブログは匿名でも書くことができるため、二世帯住宅に対する感想等が赤裸々に書かれているものもあります。
また、ネットで検索するだけなので簡単に閲覧が可能です。
個人の意見なので片寄りはあるかもしれませんが、二世帯住宅での生活を経験している方の意見は貴重で勉強になり、得るものは多いでしょう。
経験者の感想を知ることができれば、今後二世帯住宅を建てる時や共同生活していく時に気を付けるべき点も知ることができます。
事前に分かれば、後々後悔しないための対策も可能ですよね。
二世帯住宅にはどんなタイプがある?それぞれのメリットデメリットは
二世帯住宅は三つのタイプに分類されます。
後悔しないためにはこのタイプ選びも重要です。
【完全同居型】
一つの一戸建て住宅に二世帯が共同生活をする形です。
メリット
・建築費用が安くすむ
・お互いの生活を把握しやすい
・将来一世帯になっても問題なく住むことができる
デメリット
・プライバシーが確保しにくいためストレスになりやすい
・光熱費など、費用の負担割合が把握できない
【部分共有型】
玄関、風呂、キッチンなど一部の設備を二世帯で共有し、生活スペースは各世帯で分ける形です。
例えば二階建てならば一階に親世帯、二階に子世帯の生活スペースを設け、風呂、キッチンなどは一階に設置し共有します。
メリット
・ある程度のプライバシーが確保できる
デメリット
・共有する設備によってそれぞれの不満になりやすい
【完全分離型】
玄関、キッチン、風呂、トイレなどの設備も全て世帯ごとに分けて設置する形です。
親世帯、子世帯を1階と2階に分ける「上下型」と左右に分ける「連棟型」があります。
多くのブログではこちらをおすすめしています。
メリット
・プライバシーが確保できる
・光熱費など、費用の負担割合が把握しやすい
・将来一世帯になったときに賃貸にしやすい
デメリット
・設備が二世帯分必要なため、建築費用が高くなる
・設備分、広い土地が必要になる
ブログで最もおすすめされているのは完全分離型
やはりブログで人気なのは、お互いの干渉が少なくてすむ完全分離型ですね。
特に横で分割する「連棟型」ならば生活空間が全く別々です。
土地と費用の問題はありますが、アパートなどと似たような感覚で暮らすことができるので、プライバシーを確保しやすくなります。
玄関は別であるものの住宅自体は同じなので、何かあればすぐに対応が可能なので、二世帯住宅としてのメリットもあるでしょう。
どうしても他人に気を遣ってしまう方や、家事へのこだわりが強い方にとって二世帯住宅はストレスが溜まりやすくなります。
ストレスや不満が溜まり切って日々後悔してしまったり、いつかそれが爆発してしまっては大変です。
そういった方はストレスを軽減させるためにも完全分離型の検討が良いのではないでしょうか。
二世帯住宅経験者のブログに多い!生活して後悔すること
住宅というのは実際に住んでみるのが一番分かりやすいですよね。
では、皆さんどんなことに後悔しているのでしょうか。
・建築費用の負担割合に差があった
二世帯住宅を建てる際に、実家の土地を使用したり、実家を改築される方は多いです。
その際、費用の多くを親世帯が負担することも少なくありません。
これによって、子世帯に遠慮がうまれ、間取りや内装に意見しにくくなることがあります。
この場合、暮らし始めてから不満が出ることが多いです。
・お互いの生活音が気になる
親世帯と子世帯では年代も違うため、生活リズムも異なります。
朝早くから洗濯機や掃除機の起動音がすることや、親世帯が寝静まったあとに子世帯が仕事から帰宅することもあるでしょう。
孫がまだ幼い場合はその生活音がお互いのストレスになることもあります。
一戸建ては集合住宅ほど防音を重視してないため、音に対しては注意が必要です。
・光熱費などの負担割合が把握しにくい
二世帯住宅の方の多くは光熱費も食費も一緒ですので、一般的には節約につながります。
しかし、日中は親世帯のみが生活している場合など、光熱費の使用度に対する負担割合を不満に思う方も少なくありません。
身内であるからこそ指摘しにくく、そのままストレスになることも多いのです。
・生活への関与が多い、生活スタイルの違い
主に子世帯の妻(夫)が抱える最も大きな不満です。
ブログでもまず悩みとしてあがっています。
二世帯住宅で同じ空間にいるということは、プライバシーが限られます。
すぐそばで目につきやすいため、悪気はなくても家事の仕方が違ったりすると、親世帯から口出しされてしまうこともあるでしょう。
反対に子世帯は、親世帯の生活スタイルが気になってしまっても指摘できないことが多く、この場合もストレスにつながってしまうようです。
後悔しないための対策とは
先述したブログに多い二世帯住宅で後悔した事例ですが、事前に分かれば建てる前に対策をすることができます。
・建築費用の負担割合に差があった
負担割合が自分の方が少なくても、遠慮しない方がお互いのためです。
暮らし始めて後悔しないためにも、より良い二世帯住宅を建てるための意見だと思って自分の意見はしっかり伝えて話し合いましょう。
・お互いの生活音が気になる
二世帯住宅のタイプにもよりますが、事前にお互いがどのくらい音に対して敏感なのか話し合っておきましょう。
その上でルールを決め、間取りを決めると後々のストレスを軽減することができます。
費用があれば、施工会社に防音対策を相談するのも良いですね。
・光熱費などの負担割合が把握しにくい
どうしても負担割合に不満が出そうな場合、完全分離型の二世帯住宅ならばメーターを二つ設置して、世帯ごとに光熱費を支払うことが可能です。
この場合、将来一世帯になって賃貸に出すときにも便利です。
・生活への関与が多い、生活スタイルの違い
まず、二世帯住宅ならばある程度の関与は目をつぶる必要もあります。
生活スタイルの違いはルールを設けることで対応しましょう。
また、プライバシーが確保できる空間は大切です。
家族だからと各部屋に鍵を付けない家庭もありますが、二世帯住宅の場合、そこはよく検討した方が良いでしょう。
後悔だけじゃない!二世帯住宅で実際に生活して良かったこと
どちらかというと後悔しているブログが多いですが、二世帯住宅にして良かったことを記載しているブログもあります。
・生活費が節約できる
食費、光熱費などの折半が可能なので基本的には生活費は節約しやすくなります。
・お互いがそばにいる安心感
親世帯が年配でしたら健康面が心配になりますよね。
二世帯住宅ならば毎日顔を合わせることができるので安心です。
また、夫の帰りが遅くても親世帯がいるので防犯面でも安心です。
・子育ての手が多い
子育て世帯の場合、子供の相手が多いほど助かります。
家事や風呂の合間も子供をみてもらうことができれば安心ですよね。
親世帯からしても、孫の成長をそばで感じられるのは嬉しいことです。
・介護しやすい
親が介護の対象となった時にわざわざ家まで行く必要がありません。
さらに、二世帯住宅ならば同居よりもプライベートな時間は確保できます。
二世帯住宅に大事なのは事前の話し合いと対策
身内とはいえ、妻(夫)にとっては他人と暮らす二世帯住宅です。
遠慮や気遣いは少なからず出るでしょうし、それによってストレスや不満も溜まりやすくなります。
これをどれだけ軽減できるかが大事です。
そのために事前によく話し合い、生活ルールを決めたり、住宅のタイプや間取りを考えたりすることで、住んでから後悔することは少なくなることでしょう。
メリットも沢山ある二世帯住宅、お互いの良い距離感を見つけて無理のない生活をしていきましょう。