キッチンが狭くて片付けきれずに、料理を作ってもSNS映えする写真が撮れなかった、という方は、マイホームで素敵なキッチンを手に入れることを夢見ていると思います。
中古マンションを購入してリノベーションするにしても、リノベーション済みのマンションを買うにしても、どんなキッチンが便利なのか、しっかりイメージしておくことは役立ちます。
そこで、収納スペースに注目しながら、さまざまなタイプのキッチンをご紹介します。
常識をくつがえす「動かせるキッチン」についてもご紹介します。
マンションのキッチンは「魅せる」がポイント
キッチンが、料理したり洗い物をしたりするだけのスペースではなく、撮影の舞台だという方も少なくないでしょう。
写真投稿型SNSや動画サイトで、料理することや食べることは人気のキーワードです。
おしゃれなキッチン収納画像にも注目が集まります。
たくさんの料理をダイニングテーブルにズラリと並べたいとき、背景となるキッチンに生活感があふれていたり、汚かったりすると台無しですね。
実際に料理している画像や動画を投稿する場合も、調理器具や水回り、コンロなどがピカピカな状態のほうが、完成した料理が魅力的に見えます。
光の角度や加工技術も取り入れて、より多くの人から「いいね」と思われる画像にするのは楽しいものです。
しかし、いくら掃除をしても、キッチンのデザインが古かったり、作業スペースが狭かったりすると、「マイホームを持つならキッチンにはこだわりたい」という思いが芽生えるのではないでしょうか。
マンションのキッチンを、「魅せる」ということを重視して選ぶ方が増えているのは、そうしたSNS文化が関係しているのでしょう。
マンションのキッチンの種類!アイランドキッチンとは
マンションのキッチンにはたくさんの種類があることを知っておきましょう。
まず、おおまかに対面式キッチン(リビングを見ながら料理できる)と、それ以外のキッチンとに分かれます。
そして、対面式キッチンならオープンキッチンとセミオープンキッチン、それ以外のキッチンなら独立型キッチンと壁付け型キッチンなどに分かれます。
オープンには、アイランドキッチンとペニンシュラキッチンがありますし、セミオープンにはI型とL型があります。
それぞれの種類を簡単にご説明しましょう。
●アイランドキッチン
大きなカウンターテーブルが壁と独立してあり、そこにコンロやシンク、料理スペースがあります。
学校の調理実習で使うようなものをイメージしてみるといいでしょう。
リビングダイニングスペースとキッチンが一つの空間にあり、開放感を感じさせるタイプです。
シンク前に広いカウンターがあり、その上で料理するだけでなく、食事をしたりバーのように使うことができるため、料理好きな方にとっては理想的なキッチンと言えます。
テーブルが収納を兼ねていて、その他に、天井や壁際にも収納場所を確保できるため、大きな調理器具をすべて片付けてスッキリと見せることができるでしょう。
マンション購入の予算が十分にあり、ホームパーティをすることが多い方におすすめです。
ペニンシュラキッチンとセミオープンキッチン!収納は便利?
引き続き、マンションのキッチンのタイプをご紹介します。
●ペニンシュラキッチン
アイランドキッチンと同じくカウンターテーブルで料理できるようになっているタイプです。
違うところは、カウンターテーブルの片側が壁とつながっているところです。
「アイランド」が「島」を意味し、「ペニンシュラ」が「半島」を意味することを知ればイメージしやすいでしょう。
収納面ではアイランドキッチンに軍配があがりますが、壁付けキッチンに比べると、カウンター下や壁際に収納スペースをとれますのでおすすめです。
リビングからは見せたくないものを、カウンターテーブルで隠すこともできます。
●セミオープンキッチンI型とL型
こちらもカウンターがあるキッチンの形状ですが、高さのある仕切りがあり、リビングから料理している手元が少し隠れるようになっています。
I型はシンクやコンロなどが一直線になっているキッチンで、L型はシンクとコンロが壁を利用してL字型になっています。
L型は、キッチンの下の収納スペースが折れ曲がっていてデッドスペースがある点がデメリットですが、2人で料理をすることが多い場合は便利です。
独立型キッチンと壁付けキッチン!収納を考えたときにメリットは?
●独立型キッチン
マンションだけでなく賃貸でも見かける、リビングとはきっちりと分かれたスペースにある独立型キッチン。
リビングにいる人と話しながら料理をすることはできませんが、片付けが少し苦手だったり、たくさんの食材を一度にもらうことが多い場合は便利です。
一時的に出しっぱなしでも、リビングからは見えません。
また、料理中のにおいや煙がリビングにダイレクトに伝わらないというメリットもあります。
冷暖房がないことで、夏場は暑く冬は寒くなり、長時間の料理が大変だというデメリットも挙げられるため、お住まいの地域の気温を考えて選ぶことをおすすめします。
●壁付けキッチン
リビングダイニングの壁際にキッチンがあり、こちらも賃貸でよく見かけるタイプです。
リビングには背を向けて料理することになります。
独立型キッチンよりもリビングまでの動線がよく、おしゃべりしながら料理をすることもできますし、冷暖房のことで悩む必要もありません。
ただし、収納面では困ることがあるかもしれません。
カウンターがなく、独立型でもないので、収納は壁際のキッチンスペースだけになり、大きな食器棚を買ったり「見せる収納術」を活用しないとキレイに片付けるのは難しくなります。
簡単に収納上手になれる!パントリーがあるマンション
壁付けキッチンなら、DIYでカウンターテーブルをつくったり、キッチンとリビングの間に低めの棚を置いて間仕切りする方法があります。
しかし、マイホームにかける予算があるのでしたら、オープンキッチンやセミオープンキッチンを選ばれるケースが多いでしょう。
それでも収納スペースに不足を感じ、パントリーに注目する方もいらっしゃいます。
パントリーは、キッチンと同じスペース、あるいは独立して設けられている収納スペースです。
食品や飲み物、洗剤などのストックを入れておけますし、その他のものを収納することもできるので、中古マンションを購入してリノベーションでつくるケースも多いです。
こうしたスペースがあれば、安いときに一度に買い出しをして、買い物の手間を減らすことができます。
いざというときの備えもできますので、防災意識が高い方にとっても魅力的です。
キッチンレイアウトを変更できる!?少し変わったマンション
「自由に場所を変更できるキッチン」があるマンションもあります。
シンクとコンロ、料理スペースのある「キッチンユニット」がキャスターで動かせるようになっているのです。
I型、L型どちらの形状にすることもでき、耐震性にも優れたキッチンなら、ライフスタイルによってキッチンを大変身させることもできるでしょう。
これまでは、配管やレンジフードの位置が固定されているため、キッチンは移動できないと考えられてきました。
しかし、屋外へ排気しなくても、本体内部だけで空気を処理できる循環式レンジフードの開発により、キッチンの自由度が上がりました。
「収納スペースが少ないから大きな棚を置きたい」、または「複数人で料理をすることが増えた」などの理由でキッチンのレイアウトを変えられるので大変便利です。
キッチンという場所にこだわりを持つ方がいる限り、こうした新しいアイディアは生まれ、常識をくつがえすようなキッチンができていくのでしょう。
マンションのキッチンを見るときは収納スペースを見落とさないで
マンションのキッチンには、いろいろな種類があります。
アイランドキッチンにペニンシュラキッチン、セミオープンI型とL型、独立型、壁付け型など、さまざまなキッチンの特徴を把握しておきましょう。
収納場所は多くても、こまめに調理スペースの掃除ができない方にはオープンキッチンはおすすめできません。
また、楽にスッキリと片付けたいならパントリーをおすすめします。
実際に料理したり、生活することをイメージして選んでくださいね。