1LDKの賃貸物件に住む時に、気になるのはエアコンの位置とその間取りでしょう。
1LDKは居室が一つしかないため、だいたいは生活の中心となるリビングにエアコンが備え付けられていることが多いです。
そうなると、夏の暑い時期の寝室の暑さが不安だという方もいるでしょう。
もちろん、後から付けることはできますが、その場合は自己負担となってしまうので、なるべく工夫して1台のエアコンで快適な生活を送りたいものです。
そのためにはどうしたらいいのか、当記事にてお伝えしていきます。
1LDKの間取りとは?寝室の位置が肝心
1LDKというと、1つの居室(ここでは寝室とします)とリビングダイニングキッチンという間取りです。
LDKの定義は、広さが8畳以上とされているため、広いタイプでは12畳以上ある場合もあります。
そのLDKでエアコンを稼働させた場合に、隣接する寝室にエアコンの風を送るには、寝室の間取りも肝心になります。
エアコンの風というのは、基本的には本体の真横には流れていきません。
そのため、エアコンの延長線上に寝室がある1LDKの間取りが理想的です。
また、1LDKを1つのエアコンで対応するとなると、エアコンの大きさにも注意しなければなりません。
部屋の大きさに合わないエアコンで2部屋をまかなおうとすると、常にフル稼働状態になって電気代が高くなってしまうでしょう。
1LDKの寝室まで冷やすにはエアコンの種類も肝心
それなりのパワーのあるエアコンを使用すると、エアコン自体に負担をかけることなく部屋を冷やすことができるため節電にもなります。
エアコンには、〇畳~〇畳用のようなサイズの表示がありますよね。
もしも8畳の1LDKにお住まいであれば、6~8畳用サイズのエアコンを選ぶのが通常でしょう。
エアコンのサイズ表示に幅が設けられているのは、部屋の特徴によっては効き具合が変わってくるからです。
それは、木造住宅と鉄筋住宅では、エアコンの効き方が変わってくることが考慮されています。
そのため、木造住宅ならば先頭の数字で、鉄筋住宅の場合は末尾の数字という風に覚えておくといいでしょう。
さらに、隣の寝室まで冷やすとなると、少し大きめのエアコンを選ぶことがおすすめです。
1LDKを1台のエアコンでまかなうのは可能なのか
1LDKをエアコン1台でまかなうのは、結果から言うと可能ですが、電気代が高くなるというのは覚悟しておきましょう。
しかし、「自己負担でもう1台寝室にエアコンを取り付けるよりはましである」という考え方もあります。
とはいえ、工夫して過ごすことが賢明です。
それには、室外機をなるべく日陰に置くことがポイントです。
室外機の温度が上がると、消費電力が増えるおそれがあります。
かといって、アパートやマンションなどでは、置き場所が決まっているため直射日光が避けられない場合もあります。
そのような場合は、室外機カバーをかけるといいでしょう。
また、すだれを置くなどして日陰を作ることもポイントです。
一例ですが、1LDKにエアコン1台を設置した時の電気代をざっとみていきましょう。
1kWh単価27円として、平均消費電力が400Wのエアコンと800Wのエアコンの場合、次のようになります。
①400Wのエアコン
1時間エアコンが稼働した場合、約10円かかります。
24時間つけっぱなしであれば、1日240円になるので、1か月で7200円の電気代がかかる計算です。
②800Wのエアコン
①と同じように計算すると、1時間あたり約20円かかります。
同じように24時間つけっぱなしであれば、1日480円、1か月あたり14400円の電気代がかかります。
このように、出力が倍になれば、単純に電気代も倍になります。
そのため、ワット数に着目して検討する必要があります。
ただし、2部屋を1台のエアコンでまかなおうとすると、実際の消費電力はカタログなどに表示されている消費電力(平均消費電力)を上回る可能性が高いので留意しておきましょう。
賃貸物件のエアコンが壊れた時はどうする?
万が一、賃貸物件のエアコンが壊れた場合はどうしたらいいのでしょうか。
賃貸物件で、もともと備え付けられていたエアコンは、大家さんの持ち物となります。
そのため、万が一壊れてしまった時に、自身で修理や手配をしてはいけません。
設備機器の故障の保険に入っていたり、リースのエアコンである可能性があります。
自身で勝手に修理をして、修理代を請求しても精算できない可能性がありますのでご注意ください。
また、管理会社や大家さんを通して、修理業者が来る際には、入居者の立ち合いが必要となります。
そして、気になる費用ですが、経年劣化などによる故障は管理会社や大家さんの負担となりますが、故意に壊した場合や、リモコンの電池交換、フィルターの清掃は入居者の負担となります。
参考までに、特例としてお住まいの1LDKの寝室にもエアコンがついていたとします。
しかしながら、このエアコンは前の入居者が置いていったもので、大家や管理会社の所有ではないといった場合はどうでしょう。
そのエアコンが故障した際の責任は誰がもつのか、ということでもめてしまうケースがあります。
そのようなことにならないためにも、入居の際には備え付けられている備品や設備に関しては責任の所在をしっかりと確認しておくことが大切です。
寝室にエアコンをつけるにはどのような手順を踏むのか
いろいろと工夫をしてみても、「1LDKに1台のエアコンで、寝室までをまかなうには限界を感じる」という方は、寝室にエアコンを設置することを考えるでしょう。
その際に、寝室にエアコンの配管用の穴がない場合、工事をして壁に穴を開ける必要があります。
他には、室外機が置ける場所を確保できるかということもポイントです。
そのためには、管理会社や大家さんにきちんと確認してから話をすすめていきましょう。
また、もしもその物件を退去する時には、基本的にはエアコンも撤去することになります。
これは、「現状回復義務」といって、賃借人の費用負担で元に戻すという義務があるからです。
しかし、新しい引っ越し先にエアコンが完備されており、必要ないといった場合は、管理会社や大家さんに「このまま置いていってもいいか」など、一言声をかけて確認しましょう。
なかには、次の入居者に部屋を貸す際に喜ばれるサービスとなり、快く引き受けてくれる場合があります。
逆のケースでは、残留物とみなされ、撤去する日まで日割りで家賃を請求されるといったケースもあるため、最初に確認しておくことをおすすめします。
壁に穴を開けたくない!そのような方におすすめ窓用エアコン
1LDKに1台のエアコンで、寝室まで温度環境を快適にすることに限界を感じている方におすすめしたいのが窓用エアコンです。
窓用エアコンは、室外機も配管も不要なので、工事をすることなく自分で取り付けることができます。
そのため、賃貸物件に住んでいる方にはとても扱いやすいエアコンです。
簡単に取り外しもできるので、引っ越しの多い方などには特におすすめです。
設置方法は、窓枠に固定するだけです。
片側の窓しか使わないので、もう片方は窓を開閉することができます。
しかし、音がうるさい、パワーが小さいといった難点があります。
また、壁掛けエアコンに比べて、窓用エアコンは電気代が高くなるといわれます。
とはいえ、寝室の壁に配管の穴を開ける必要がないため、窓用エアコンを取り入れるのは手頃な方法といえます。
エアコン1台でも不可能ではない!どうしてもダメなら窓用エアコンを
1LDKをエアコン1台でまかなうことは、エアコンの大きさやエアコンが設置された位置によって可能です。
エアコンの風がでる延長線上に寝室がある間取りであれば、特に問題はないといえます。
しかし、どうしても難しいようであれば、壁に穴を開ける必要がない窓用エアコンを取り入れることも検討するといいでしょう。