マンションを所有している方の中には、それを売ることを考えている方もいるでしょう。
売るとなれば、できるだけ値段を高く、効率良く売りたいものですよね。
そこで、今回はマンションを効率良く売るためのポイントに焦点を当ててご説明していきます。
売る値段にも影響する?マンションは「売り急ぎ」に注意
不動産を売る際には大きな金額が手元に入るため、マンションを売るのであれば早めが良いと考える方も多いです。
しかし、都合良く買主が現れることもありますが、一概にそのようなケースばかりとは限りません。
マンションを早く売りたいという気持ちばかりが先行してしまうと、結果として「売り急ぎ」となってしまうことも考えられます。
もう少し売るタイミングを見極めれば、もっと高い値段でマンションを売ることができたかもしれないということを考えると、それはとても残念なことと言えます。
このような売り急ぎを避けるためにも、一般的にマンションなどの不動産を売ることを考えた場合、そこから数ヶ月の期間をかけて売るための行動を取ることが望ましいとされています。
その間に、マンションをできる限り高い値段で売ることを目標として行動を取ることが大切です。
マンションは買主の需要が増える時期を見計らって!
マンションを売る際には、マンションを求める買主が増える時期を見極めることも大切です。
一般的に、結婚や転勤など新しい生活をスタートさせる時期は4月が多いとされています。
その準備のため、前月の3月くらいにマンションに引っ越すことを考える方が多いです。
その需要を活かせれば、思った以上に高い値段でマンションを売ることも期待できます。
そのため、マンションの買主の需要に合わせて、3月の引っ越しに間に合うように売ることを考える必要があります。
つまり、これ以前に売主は行動を起こす必要があります。
理想としては、1月上旬からマンションを売るための行動を起こし、2月の下旬に買主に売る流れとなります。
マンションを売るための手段を多く持っている方などは、もう少し時間をかけて11月や12月頃から行動を起こすのも良い方法です。
マンションは瑕疵担保保険付加で値段以上の価値を!
マンションは、売るだけでなく売った後のことも考える必要があります。
売買契約後に何らかの瑕疵が見つかった場合、売買から数えて1年以内は、マンションの買主が契約解除などを売主に求めることができます。
このような事態における売主に対する責任を、瑕疵担保責任と呼びます。
しかし、この瑕疵担保責任を定める民法の規定はあくまでも任意のため、実際の瑕疵担保責任期間は1年ではなく売主が特約を定めることもできるのです。
それには買主の承諾がもちろん必要ですが、マンションの場合は、瑕疵担保責任の期間を「3か月」で定めることが一般的です。
このような特約は、瑕疵担保責任期間が短くなるため、売主にとっては都合の良いことと言えます。
一方、マンションの買主にとってはそれが難点となります。
何らかの瑕疵がマンションに見つかったとしても、3か月間の瑕疵担保責任期間を過ぎている場合、その責任を売主に問えなくってしまうのです。
そこで重要となるのが、瑕疵担保保険です。
この瑕疵担保保険は、マンションの買主はもちろん、売主が売買の前に事前に付加させておくこともできます。
瑕疵担保保険が付加されているマンションの場合、売主が定めた3か月間の瑕疵担保責任期間を過ぎた後に瑕疵が見つかったとしても、その修繕に関する費用を瑕疵担保保険でまかなうことができるのです。
それだけでなく、瑕疵担保保険の付加は、マンションの買主に対して住宅ローン控除などの様々な恩恵が受けられるという利点もあります。
それは、マンションの値段以上の付加価値と言っても過言ではないでしょう。
マンションを売るなら力量のあるパートナーを選ぶべし!
マンションを売ることを考えた場合、パートナーとなる不動産会社をどこにするかも大切です。
パートナーである不動産会社によっても、マンションを売る値段が左右されるでしょう。
しかし、実際には不動産業界に詳しいマンションの売主はそれほど多くはないと言えます。
そのため、マンションを売るセンスのある不動産会社を選びたいと思っても、その方法が思い付かないことも想定されます。
そこでおすすめなのが、不動産情報サイトを利用して不動産会社を選ぶ方法です。
マンションの所在地などから、マンションを売るのに適している不動産会社の候補を挙げてくれるサイトなどもあります。
また、マンションの査定を依頼する際には、直接売主がその不動産会社とコンタクトを取る必要があります。
そのため、電話で査定を依頼する場合などには、その不動産会社の対応の良さなどをチェックすることができる有意義な機会となるでしょう。
売ると思わぬ値段がつくことも?マンションの掃除は物の処分から
マンションの売主が売買に向けて行動を起こしてしばらくすると、それに興味を示した見学希望者が増えてきます。
実際に物件を見学することを内覧と呼びますが、マンションの買主にとっては特に重要となるものでしょう。
その際、マンションの売主が見学者に対して直接対応することが一般的です。
また、マンションの印象を見学者に良いものとしてもらうためには小まめな掃除も大切です。
しかし、このマンションの掃除が、売主にとって意外な懸念材料であるという声もあります。
マンションの内覧は、一般的に見学希望者の仕事の休みなどに合わせて土日に開催されることが多いです。
ほぼ毎週開催される土日の内覧会の場合、そのための掃除が長い期間続くと、それに必要な時間と労力も当然増えていきます。
そのため、内覧を数回開催してもマンションを買う希望者が現れない場合、売る気力さえ失ってしまうことも考えられます。
そこで大切なのが、マンションの掃除の前に不要な物をできるだけ処分しておくということです。
意外な掘り出し物が見つかった場合には、中古販売店などに売ることで思わぬ値段が付くこともあります。
処分できない思い出の品などが多くある方は、それを一時的に他の場所に預けるのも良いでしょう。
また、マンションに物が多いと、見学者に与える印象にも影響します。
労力を削減するためにも、見学者に思わぬ印象を抱かれないためにも、処分できる物は処分しておきましょう。
マンションの広告は質の良い写真掲載で信用を売る!
内覧をするきっかけにも様々なものがあるでしょう。
特に多いきっかけとして挙げられるのが広告で、中でもインターネットを通して知ったという買主は多いです。
インターネットに掲載される広告は、主に不動産ポータルサイトが管理しているものが挙げられます。
こういった不動産ポータルサイトに広告を掲載する際には、そのマンションの特色を伝える文章に添えて、写真を多く使用するのがポイントです。
例えばリビング一つであっても、様々な角度から取った写真を複数掲載することで、それを見た方はイメージしやすくなります。
質の良い写真を取る自信がない方は、マンションの売買を依頼した不動産会社の担当者に相談するのも良いでしょう。
不動産会社の人間なら、マンションの部屋を魅力的に見せる写真の取り方などを熟知しているかもしれません。
それだけでなく、広告に写真を多く掲載することは実物のマンションの姿と広告を見た方がイメージするマンションの姿の相違を少なくする効果も期待できます。
不動産ポータルサイトには、マンションを売る値段の記載などもあるものですよね。
その値段を踏まえて内覧に行ったら、イメージと合わない物件だったなどということのないようにするためにも大切なことです。
マンションを売るポイントは「高くても買いたい」と思わせること
マンションをできる限り売主が希望する値段で売るためには、様々な努力が必要であるということが分かりました。
マンションの売買は、売る側が真剣に取り組むのはもちろんですが、買う側にとっても大きな金額を払うことのため、簡単に判断できるものではありません。
そのため、理想としては値段の高い低いに限らず「買いたい」と思わせることが大切です。
今回ご紹介した、マンションを効率良く売る方法を参考に、有意義な売買を成立させましょう。