住宅を購入するという行為は、人生で何度も行うものではないでしょう。
大きな買い物ということもあって「人に聞くのもなんとなく気まずい」と思う人がほとんどではないでしょうか。
そのため、家を購入する際にどのような流れで何を行えばいいのか疑問に感じる人は少なくありません。
そこで今回は「住宅を買おう!」と決意してから入居が終わるまでの流れをご紹介します。
住宅の情報収集から購入までの流れ
住宅を購入する時、最初に行うのは情報収集と絞り込みです。
理想の物件を見つけるために、情報収集から絞り込みまでの大まかな流れを解説します。
購入する物件に関する情報は、その後の住宅購入の流れに大きな影響を与えます。
まずは自分が家を買いたい場所を検討し、その周辺地域に良い物件があるか情報を収集していきましょう。
この時、地域によって異なる価格の相場も一緒に確認してください。
情報収集は、不動産情報サイトなどで大まかに調べるくらいで問題ありません。
実際に不動産会社と話をした時に、相場金額など予め収集した情報とと照らし合わせたり、自分の希望を細かく伝えられるようにするためだと考えておきましょう。
もし情報収集中に「この家が気になる」と思った住宅があったら、すぐに問い合わせをしましょう。
中古物件や既存の一軒家ならすぐに見学できますが、新築マンションならモデルルームを見に行くという方法もあります。
物件を数多く見るほど、自分の希望が具体化していきます。
時間が許す限り、気になる物件を見に行きましょう。
購入申し込みと住宅ローンの事前審査は同時期に
「この住宅に住みたい!」と思える場所を見つけたら、次の流れは住宅購入の申し込みと住宅ローンの事前審査です。
住宅購入申し込みとは、扱っている不動産会社に対して「購入したい」という気持ちを伝え、交渉をスタートさせることです。
ちなみに、申込には「申込証拠金」というものが必要な場合もあり、相場は10万円前後となります。
「申込証拠金」はいわゆる「手付金」とは異なるもので、「物件を購入する意思」を示すものとされています。
「手付金」は、申込証拠金の有効期間内に売買契約が行われた際に支払うものです。
住宅ローンを利用する場合、住宅の購入申し込みを行ったら、同時期に住宅ローンの事前審査を申し込んでください。
事前審査とは、提出した情報を元に金融機関が「この人にならいくらまでお金が貸せる」という判断をしてくれる審査のことです。
住宅ローンに通らなければ物件を購入することが難しくなるので、非常に重要な審査となります。
住宅の売買契約時は契約書・重要書類をよく確認しよう
住宅の購入申し込みを行うと、不動産会社側から売買物件の契約内容や重要事項説明に関する書類を渡されます。
ここから、契約、住宅ローン申込に進むのですか、契約関連は非常に繊細な部分なので、しっかりと流れを把握しておきましょう。
契約前に渡される書類には、今後物件を扱う際に欠かせないさまざまな重要項目が記載されているので、正式契約日までにしっかりと読み込んでおきましょう。
もし契約書をしっかり読まないで契約を交わしてしまうと、後々自分が考えていたことと違う状況が発生しても対応してもらえない可能性があります。
もし書類の中で不明点や指摘事項が合った場合には、契約前に不動産会社に対して問い合わせてして解決していきましょう。
全ての書類に目を通し納得したら、いよいよ売買契約を正式に交わすことになります。
売買契約が正式に行われたら、キャンセルはできません。
もし、契約後に買主の都合で解約を申し出た場合には、支払った手付金が返ってこないだけではなく、期間によっては違約金が発生する可能性もあります。
物件購入の契約は人生を決める大きなターミナルポイントなので、慎重に取り組みましょう。
契約から入居説明会・内覧チェックまでの流れ
売買契約が成立した後の流れは、購入した物件がマンションか一軒家か、また新築か中古かによって異なります。
例えば、新築マンションの場合は「入居説明会」と呼ばれる会に参加しなければなりません。
入居説明会では、ローンの契約や登記に関すること、管理費、水道ガス光熱費などの手続き、火災保険・地震保険への加入など入居する時に必要な様々な項目をまとめて説明されます。
この時、入居する鍵を手渡されることもあるので、くれぐれも入居日までになくさないようにしましょう。
また、新築マンションの場合、一度に大勢の人々が引っ越しをします。
そのため、引っ越し日の調整を行わなければ当日混乱が生じてしまう場合があるので、場合によっては入居説明会で引っ越しの日のスケジューリングが行われる場合もあります。
ちなみに中古物件や一軒家の場合は、こういった会はほとんどありません。
入居説明会を終えた後に行われるのが「内覧チェック」です。
内覧チェックのための場は、一般的に「内覧会」と呼ばれます。
この内覧チェックはマンション、一軒家どちらでも必ず行われます。
また、中古物件だから内覧チェックはしないということもなく、住宅を購入する場合に必ず実施されます。
ここでは、自分の暮らす部屋や家に不具合がないかチェックするという重要なことを行うので、暮らす人全員が参加できるよう日程を調整しましょう。
融資実行から入居までの流れ
住宅ローンを申し込んだ場合、住宅ローンの審査に通り、融資が実行されると残っていた残金が決済されます。
そこで初めて、購入した住宅は自分のものとなり入居が可能になります。
融資実行から入居までの流れはさほど複雑ではありません。
融資実行が終了し引き渡し日が決まったら、あとは入居のスケジュールを建てて引っ越しの準備をしていくだけです。
新築物件の場合は、入居日より前に家電を運び込むなど、少しずつ引っ越し荷物を持ちこんだりできることもあるので、不動産会社に問い合わせてみてください。
また、引っ越しに合わせて不用品を処分したり、新しい家具・家電を購入することも考えて、この期間はなるべく計画的に動けるようにしましょう。
引っ越しが無事に終了して、各種手続きが滞りなく行われたら、いよいよ夢のマイホームでの生活がスタートします。
入居後にしなければならないことは?
ここまでは、住宅購入を検討するところから入居までの流れを解説しました。
しかし、住宅購入というのは入居したら全て終わりというわけではありません。
新たに住宅を購入した場合には、入居後にもいくつかやらなければならないことがあるのです
中には、やらないことで自分が損することもあるので、よく確認し忘れずに行いましょう。
まず、家を購入した場合、その家の持ち主を決める「不動産登記」を忘れずに行います。
これは義務ではありませんが、登記を行わなければその家が自分のものだと証明できません。
正式に自身の資産とする為にも、なるべく早めに不動産登記申請をしてください。
また、住宅ローンを組んだ場合には、組んだ年の翌年に確定申告を行いましょう。
住宅ローンを組んで家を購入した場合は住宅ローン控除を受けられるので、ローンの年末残高に対する一定の割合の金額が所得税から控除されることになります。
尚、サラリーマンの場合、初年度に確定申告と申請を行えば、翌年からは年末調整の対象となります。
住宅購入の流れをつかんでスムーズに家を手に入れよう
住宅購入は大きな買い物で、入居が終わるまでやならければならないことが多いです。
しかし、それらを確実に終わらせていけば、ゆっくりとくつろげる理想の生活が待っています。
住宅購入を進めている間は、「今どの段階にいて、何をすればいいのか」を定期的に振り返り、ミスや漏れがないよう確認しながら進めましょう。