新築一戸建てを建築する際には、「どのような間取りにしようか」「外観のデザインはどうしようか」など、いろいろ考えることと思います。
しかし、一番気になるのは「費用」のことではないでしょうか。
注文住宅の場合、建物本体の建築費だけではなく、他にもさまざまな費用がかかります。
意外に見落としがちなものもありますので、今一度確認していきましょう。
新築一戸建ての総費用の内訳で大部分を占めるのが建物本体工事費!
新築一戸建てを建てる際にかかる費用で大部分の割合を占めるのが、「建物本体工事費」です。
建物本体工事費は言わずもがな、建物本体を工事するためにかかる費用のことです。
具体的には、以下のような工事が本体工事費に含まれます。
・基礎工事
・屋根工事
・窓サッシ工事
・木工事
・外壁工事
・左官工事
・断熱工事
・建具工事
・電気工事
・水道工事
・防腐工事
・設備工事
・内装工事
・空調工事 など
建物本体工事費は、新築一戸建てを建てる際にかかる総費用のうちの約8割が相場と言われています。
「〇〇万円で家が建てられる!」という広告を目にすることもありますが、この金額は建物本体工事費のみの場合があります。
つまり、新築一戸建て建築にかかる総費用のうちの約8割の金額しか表示していないこともありうるので、その金額にどのようなものが含まれているのか、よく確認が必要でしょう。
見落としがち!新築一戸建て建築の際にかかる附帯工事費
新築一戸建てを建てる際には、「附帯工事費」という費用が建物本体工事費とは別途でかかります。
ただし、附帯工事費の内訳に関しては、それぞれの土地などの状況によって異なりますのでご注意ください。
附帯工事に当てはまるものは以下の通りです。
・地盤改良工事
土地の地盤が軟弱であると判断された場合には、地盤改良工事が必要になります。
・造成工事
土地に道路との高低差がある場合に、擁壁をつくったり盛土をします。
・電気、水道引き込み工事
電気や水道を敷地内に引き込む工事です。
敷地が道路から遠い場合、水道引き込み工事では数十万円の費用がかかる場合もあります。
・建物解体工事
もともと建物がある場合に必要となる工事です。
・外構工事
駐車場や門扉、フェンスや植栽などの工事です。
これらの他にも、工事を行う際に必要になる足場代、水道や電気の仮設費用などがかかってきます。
住宅ローンを借りる際の費用は?
新築一戸建てを建築する際には、諸費用がかかります。
この諸費用というのが、いまいちどのような内訳かわからないという方も多いのではないでしょうか。
マイホーム購入の際は多くの方が住宅ローンを借りることと思いますので、まずは「住宅ローン」に関してご説明いたします。
・住宅ローン保証料
住宅ローンを借り入れする際には、保証料というものがかかります。
ローン返済が不可能になった場合に、保証会社にローン返済を保証してもらうためのものです。
・団体信用生命保険料
ローン契約者が高度障害状態または死亡した場合、ローン残額が保険金で返済されます。
・事務取り扱い手数料
住宅ローンを借りる金融機関に支払う手数料です。
・つなぎ融資費用
住宅ローンは建物が完成後に実行されるので、それまでに支払いが必要になるものは別途ローンを組む必要があります。
このことをつなぎ融資と言い、つなぎ融資には手数料や利息などの費用がかかります。
住宅ローンを借り入れるだけで、これだけの費用が別途かかります。
次の項では、登記・税金関連の費用についてご説明していきます。
新築一戸建て建築の際にかかる登記・税金関連費用
新築一戸建てを建築する場合、登記を行う際にかかる費用や、その他税金の支払いが必要になります。
・登録免許税
土地や建物を所有した事実を登記するためにかかる費用です。
土地や建物を取得した一年以内に登記をしなくてはならないという決まりがあります。
登録免許税額は、建物が長期優良住宅なのかどうか等でそれぞれ異なります。
・印紙税
住宅の建築を依頼したハウスメーカーとは、「建築工事請負契約書」の取り交わしがあります。
さらには、住宅ローン関連とはなりますが、ローンを借り入れる場合には「金銭消費賃借契約書」の取り交わしもあります。
これらの書類作成時には、印紙税が必要となります。
印紙税額も、建築工事や住宅ローンの契約金額で異なります。
・不動産取得税
土地を取得したり家を建てたりなど、不動産を取得した際に納税が必要になるものです。
税額は、固定資産税評価額に一定の税率を乗じて計算されます。
こちらも、長期優良住宅かどうかなどで計算式が異なります。
新築一戸建てには必須!火災保険と地震保険
火災が原因で、家を失ってしまう人がいます。
また、地震などの自然災害で、家を失ってしまう人も少なからず存在します。
住宅ローンが完済していないうちに建物がなくなってしまう可能性は否定できませんので、新築一戸建てを購入する際には火災保険と地震保険に入ります。
火災保険の加入を義務付けている金融機関は多いです。
しかし、地震保険に関しては任意のことが多いようです。
火災保険料や地震保険料は、建物本体の構造や面積などによって異なります。
また、火災保険料は各保険会社で保険料率が異なります。
火災保険は、補償範囲を自分で好きなように設定することも可能です。
例えば、土地周辺で洪水被害などがここ10年では発生してなく、川や海などの近くでなければ「水災」部分についての補償は外すなどです。
地震保険料は政府と保険会社の共同運営となるため、条件が同一であれば保険料は同じになります。
ただし、場所によって地震発生の確率が異なることから、都道府県ごとで料率は変わります。
火災保険料・地震保険料ともに「諸費用」に当てはまるものですが、住宅ローン関連や税金関連以外にもまだかかる費用があります。
次の項でご紹介していきます。
その他諸費用の内訳
新築一戸建てを購入したら必要になるのが、カーテンや家電、家具などです。
もちろん、これまで使用していたものをそのまま使う場合にはこれらを購入する費用はかかりません。
ただし、カーテンは前に使用していたものとサイズが合わなかったら、新しく購入する必要があります。
カーテンは窓のサイズや数、グレードによって費用に大きな差が出るので注意が必要です。
また、家具・家電についても、「新築だから新しいものを」と考えるのであればその費用を計算に入れておかねばなりませんね。
さらに、引っ越し費用のことも考える必要があります。
引っ越し料金に関しては、引っ越し先までの距離や荷物の量、時期などによって大きく異なります。
また、家の建て替えの場合は、仮住まいへの引っ越し費用と仮住まいの住居費がかかることを忘れないようにしましょう。
さらに、家を建築する際には地鎮祭や上棟式、竣工式などの式典があります。
一般的には、地鎮祭や上棟式を行うことが多いです。
式典を執り行う場合はそれらの費用もかかりますので、念頭に置いておきましょう。
新築一戸建てにかかる費用を把握しておこう
新築一戸建ての建築には、建物本体工事費の他にいろいろと諸経費がかかります。
総経費の約8割が建物本体工事費となりますので、残りの2割が諸経費となり、数百万円の費用がかかります。
ケースバイケースでかかる費用も異なりますが、新築一戸建て建築の際にはここでご紹介したような費用がかかることを覚えておきましょう。