注文住宅で家を新築するとなれば、キッチンも間取りを含め、一から決めていくことになります。
近年では対面式キッチンを選ぶ方も多く、対面式キッチンにおすすめの収納が「背面収納」といわれています。
この記事では、対面式キッチンについて、そして対面式キッチンにおすすめといわれる、背面収納の魅力と選び方についてお話をしていきます。
新築で選ばれることの多い対面式キッチンとは?
近年、注文住宅で家を新築した多くの方が、対面式キッチンを採用しています。
ではこの対面式キッチンとは、どのようなキッチンをいうのでしょうか。
これは、キッチンで作業をしているときでも、ダイニングやリビングを見渡すことができるつくりのキッチンをいいます。
開放感を感じやすく、家族とコミュニケーションを取りやすいことが特徴的なキッチンです。
壁付きキッチンの場合、リビングと背中合わせになってしまうため、子どもが危ないことをしていないかと不安を感じながら作業をすることもあるでしょう。
しかし、対面式であれば、子どもの様子もうかがいながら作業ができるため、近年では多くのご家庭で選ばれているようです。
そんな対面式キッチンを家の新築時に採用する場合、キッチンの収納をどのようにするかも考えなくてはなりません。
対面式キッチンの場合は背面収納がおすすめといわれていますので、これについては後ほどくわしくお話ししていきます。
対面式キッチンにはさまざまな種類がある!
対面式キッチンにおすすめの背面収納についてお話をする前に、もう少し対面式キッチンについてお話をしていきます。
対面式キッチンは、「オープンキッチン」と「セミオープンキッチン」の2つにまず分けられます。
キッチンからリビングを見て、壁などの遮るものが何もないキッチンを「オープンキッチン」、下がり壁やカウンター(腰壁)が付いているキッチンを「セミオープンキッチン」と呼ばれています。
それぞれにどのようなキッチンがあるかをご紹介していきましょう。
【オープンキッチン】
●アイランドキッチン
キッチンと壁が接していない、島のようになっているキッチンのことです。
開放感がありおしゃれな雰囲気のあるキッチンとなりますが、間取りの決め方が難しいといわれており、ある程度のインテリア性を求められることも多いキッチンです。
また、仕切られているものが何もないため、リビングからもキッチンが丸見えになることもあるようです。
●ペニンシュラキッチン
キッチンが左右どちらかの壁に接しているキッチンをいいます。
アイランドキッチンほど間取りに制約がないため、これから家を新築する方にも取り入れやすいオープンキッチンといえるでしょう。
しかしアイランドキッチン同様、こちらもリビングからキッチンの様子が丸見えになることが多いようです。
【セミオープンキッチン】
●I型キッチン
I型キッチンとは、シンク、調理台、コンロまでが一直線につながっているキッチンのことです。
キッチンの前にカウンター(腰壁)があるので、リビングからはキッチンの手元が見えないようなつくりになっています。
しかしその分開放感はなくなり、オープンキッチンよりも作業スペースは少なくなります。
●セパレートキッチン
シンクとコンロが分かれているキッチンをいい、シンクとコンロの横にはそれぞれ作業できるスペースが設けられています。
しかし、2つに分けられていることで、食材や鍋などの移動に手間がかかりますので、作業効率が少し劣ることが考えられます。
●L型キッチン
名前のとおり、「L」の字のような形のキッチンです。
I型キッチンよりも作業スペースがとれて、効率よく調理ができることが魅力です。
しかし、コーナー部分がデッドスペースになることも多く、収納には不便ともいわれています。
対面式キッチンを採用する場合、自分たちにはどのキッチンが合っているかを、よく選んでみてくださいね。
キッチンは収納したいものがたくさん!
新築する家に採用する対面式キッチンを選んだら、キッチンの収納についても考えなくてはなりません。
キッチンは意外とものがたくさんあるため、収納のしやすさももちろんですが、しまいたいものが全て収納できるかも重要なポイントといえます。
どのようなものを収納するかというと、まずは食品が挙げられますね。
だいたいは冷蔵庫に入れると思いますが、冷蔵庫に入れないお米や乾物類、調味料などの収納場所を決めなくてはなりません。
また、調理をするための包丁や鍋などのキッチンツールや、お箸やお皿といった食器類もキッチンに収納しますよね。
ほかにも、電子レンジをはじめとする調理用の家電も配置しなければなりませんから、キッチンに置きたいものはたくさんあるのです。
そのため、注文住宅でキッチンの間取りを決めるときには、収納についても考えることが重要といえます。
もし対面式キッチンを採用する場合、最大限に収納スペースとして活かせる空間が、キッチンの「背面」なのです。
そこで背面収納が登場するわけですが、これについては次の項でお話ししていきます。
対面式キッチンにおすすめ!背面収納の魅力とは
新築住宅に対面式キッチンを採用するとなったとき、次に決めたいのが収納スペースです。
先ほども触れたように、対面式キッチンで最大限に収納に活かせるスペースは背面です。
そのため、対面式キッチンでは背面収納がおすすめといわれています。
背面収納の魅力としては、とにかく利便性が高いということです。
キッチン周辺にごちゃごちゃしたものをすっきり収納できますし、キッチンの後ろ側なので取り出し入れもしやすくなります。
取り出し入れがしやすければ、調理中の作業効率もアップすることでしょう。
しかし、何の考えもなしに背面収納を取り入れてしまうと、収納しにくいものになってしまうことも否定できません。
背面収納を取り入れる場合は、次の項からご紹介するポイントを意識して選ぶようにしましょう。
新築時のキッチンに取り入れたい!背面収納の選び方
新築住宅のキッチンに背面収納を取り入れる場合、どのようにして選んだら良いのでしょうか。
ここで、背面収納の選び方のポイントをお伝えしていきます。
まず1つめは、「通行の妨げにならないものを選ぶこと」です。
背面収納としてキャビネットなどを配置するかと思いますが、このキャビネットの扉の開閉方法がポイントとなります。
扉の開閉方法は大きく、
・右開き
・左開き
・観音開き
・引き戸
の4つが挙げられます。
この中で、背面収納におすすめなのは「引き戸」で、ほかの3つと違い、開けっ放しの状態でも通行の邪魔になることはありませんよね。
実際に、家を新築した方の背面収納のキャビネットでは、引き戸タイプが多く採用されているようです。
2つめは、「毎日の動作を意識して決めること」です。
収納がしずらかったり、出し入れにくかったりすると、その使い勝手の悪さから次第に嫌な気分になってしまうこともあるでしょう。
そのため、キッチンで毎日どんな動作をするか、また背面収納にどんなものをどこに収納するか、といったことをイメージして決めることも重要です。
新築の背面収納は自分たちに合ったものを選ぼう!
引き続き、新築住宅のキッチンに取り入れる、背面収納の選び方についてお伝えしていきます。
3つめのポイントは、「自分たちに合ったものを選ぶこと」です。
背面収納で失敗した例の中には、「床から天井までの背面収納をつくる」というものがありました。
キッチンの背面を収納に最大限活かすと、身長によっては天井付近のものは椅子などを使用しないと届かないかもしれません。
その結果、届く範囲のところまでしか収納しなくなり、天井まで収納スペースをつくったのが無駄になったというケースもありました。
ですから、収納力ももちろん重要ですが、手が届く範囲のところでないと結局は収納しなくなってしまうこともあり得ます。
反対に低すぎても使いにくさは変わりませんから、なるべく自分たちの背丈に合ったものを選ぶようにしましょう。
以上の点を意識して、新築のお家のキッチンに、背面収納を取り入れてみてはいかがでしょうか。
選び方に注意して背面収納を取り入れよう!
近年では、新築住宅のキッチンに、対面式キッチンを採用することが増えています。
その際、キッチンの収納におすすめなのは背面収納で、高い利便性が魅力といわれています。
しかし、選び方に注意しないと利便性が低くなることもあり得ますので、ここでご紹介した選び方のポイントを参考に、自分たちに合った背面収納を選んでみてください。