マンションを売却する際は、「より高く」「より早く」と好条件で売却したいと考えるものです。
買主は、1円でも安く購入したいと考えていますので、なにも考えずに売却すると損をしてしまうかもしれません。
実際に好条件で売却するコツには、「販売価格の設定」「売却のタイミング」「販売を依頼する不動産会社の選定」「販売担当者の選定」「販売活動」「内見時の対応」などがあります。
ここでは売却後に後悔しないためのコツを解説しますので、マンションの売却に向けてぜひ参考にしてくださいね。
マンション売却!販売価格の設定のコツ
マンションの売却を検討した際、まずはいくらで売却できるのか気になるでしょう。
販売価格を設定する時は、不動産会社に査定を依頼するのが一般的です。
不動産会社に査定を依頼する時のコツとしては、複数社に査定を依頼することです。
複数社に査定を依頼するメリットは、数社の話を聞くことで近隣の相場が把握でき、「高すぎる販売価格」「安すぎる販売価格」を回避できます。
不動産会社の査定の多くは、取引事例比較法という方法で査定価格を算出します。
取引事例比較法とは、近隣の取引事例のなかから類似物件を抽出し、査定対象不動産の面積にかけ合わせて価格を算出する方法です。
取引事例比較法は、抽出する類似物件によって査定価格に差異が生じるので複数社の査定書を確認するといいでしょう。
マンションの売却しやすいタイミングっていつ?
マンションの成約価格は需要と供給のバランスで決まりますので、需要が多い時期に売却すれば、好条件で売却できる確率が上がることになります。
しかし、不動産の需要が高くなる時には、供給も高くなるという注意点があります。
3月・9月は入学や転勤のタイミングなので、需要も供給も高くなります。
マンション売却のタイミングを検討する上でのコツは、販売予定の物件の近隣地域で競合物件がどのくらい販売されているかを把握することです。
競合物件が多い場合は、販売時期を変更するのも一つのコツになります。
競合物件を調べる際には、新築マンション・新築戸建て・中古戸建ての販売状況も確認するといいでしょう。
ただし、近隣の販売状況を確認した際に、同じマンション内で複数件の販売がある場合は、そのほかの部屋と比較される可能性があります。
また、「このマンションは何か欠陥があるのでは?」と買主が不安を抱く原因になり、売却が長期化したり、価格交渉が入ったりする可能性も考えておいた方がいいかもしれません。
マンション売却を依頼する不動産会社の選び方のコツ
マンションを売却する際には、売却を依頼する不動産会社選びも重要です。
マンションは個人にとって高額な買い物になりますので、買主はしっかりと対応してくれる不動産会社から購入したいと考えています。
しっかりと対応してくれる不動産会社に、買主が集まるということになります。
単純に「査定額が高い」という理由だけで選ぶのは、避けた方が良いでしょう。
売却を依頼する不動産会社選びのコツが二つあります。
一つ目は、売却を予定している地域での販売実績の件数です。
販売実績が多いということは、多くの買主が選んだ会社だということです。
それと同時に、購入ができていない購入検討者の情報も集まっている可能性があります。
二つ目は、買主向けサービスの充実です。
買主向けサービスとは、一定期間の設備の補修を不動産会社が負担したり、急な水回り・電気などの故障を24時間対応してくれるサービスなどです。
買主の選ぶ対象は物件そのものですが、購入後のサービスもその判断の要因の一つとなります。
マンションを売却するためには、査定額だけで判断せずに、信頼のできる不動産会社を選択しましょう。
マンション売却を依頼する不動産会社の担当営業選びのコツ
マンションを好条件で売却するためには、担当する営業選びも重要です。
担当営業は、売主に代わって物件をアピールする重要な役割を担っています。
マンションが売却しやすい状況でも、担当営業の対応次第では、売却できる物件も売却できない可能性があります。
ここで、できる担当営業の選びのコツを二つご紹介します。
一つ目のポイントは、迅速な対応です。
迅速な対応は、売主・買主とって重要なポイントです。
担当営業は、マンションを査定して引き渡すまでに多くの作業を行います。
査定依頼から引き渡すまでの担当営業の作業を一部挙げます。
・査定
・査定書作成
・媒介契約の締結
・販売資料作成
・インターネットへの公開
・チラシの作成
・オープンハウスの開催計画
・管理組合へオープンハウス開催の申請
・オープンハウス開催のチラシ作成
・オープンハウス開催のインターネットへの告知
・内見者の段取り
・重要事項説明書の作成
・契約書の作成
・物件状況報告書の作成
・引き渡し日程の確認
・管理組合への所有者変更の手続きの段取りなど
このように、担当営業には多くの作業があります。
1つ1つの作業に時間をかける担当営業だと、少しずつの遅れが最終的に大きな遅れになりますし、機会損失を招く可能性もあります。
二つ目のポイントは、説明や提案のスキルです。
販売を開始した際、担当営業の説明力や提案力は、売却条件に影響します。
担当営業が売主に代わって、買主に物件の説明や提案をするわけですから、分かりやすさは大切です。
説明力や提案力を判断する場面は、問い合わせ時の電話やメールのやり取りや、販売価格の提案に納得できたかなどで判断するといいでしょう。
不動産会社によって販売活動が違う?
マンションの売却を依頼する際、不動産会社によってその販売活動は異なります。
査定中は、査定価格が気になってしまいますが、販売活動の内容にも注意しましょう。
売却依頼前に確認したい販売活動の例は以下の通りです。
・どのインターネットサイトに公開してくれるのか?
・オープンハウスは開催してくれるのか?頻度は?
・チラシ配布エリア・配布枚数
・購入希望を登録しているお客様数
・新聞・雑誌掲載の有無
販売活動を確認するコツは、現在販売中の物件のインターネットの公開状況をみて、外観写真や内覧写真の見栄えや枚数、オススメコメントの内容を買主の気持ちになって確認することです。
もう一点、売却を検討されてから、自宅に投函されるチラシや新聞広告をチェックすると、積極的に販売活動をしている不動産会社が分かると思います。
いざ売却を依頼したら「オープンハウスを実施してくれない」「全然チラシを投函してくれない」「内覧のお客様をつれてきてくれない」とならないためにも販売活動の内容も確認しましょう。
好条件でマンションを売却するための内見時のコツ!
マンションの売却を依頼してからしばらくすると、内見の申し込みが入ります。
内見を希望する方は、価格・立地・返済金額・広さ・間取りなどを物件資料で確認しているため、日当りや室内の状況が条件に合えば、購入してくれる可能性が高いお客様といえます。
そんな購入の可能性が高い内見を成功させるコツは、事前の準備です。
居住中物件の内見までに実施しておきたい準備
・室内の掃除、特に水廻りは重点的に
・15分前から空気の入れ替え
・スリッパの用意
・押入れ・クローゼットなどの整理
・室内の照明の点灯
・光熱費の請求書の用意
空室物件の内覧までに実施しておきたい準備
・ハウスクリーニング
・スリッパの用意
・ホームステイジング
ホームステイジングとは、家具や小物を設置して物件を魅力的に見せるテクニックです。
入居中販売のそのほかの準備として、上下左右の居住者の情報を直接聞かれる可能性がありますので、返答を準備しておくといいでしょう。
空室販売のそのほかの準備として、内覧にきてくれた方へのお礼の手紙を設置すると、「丁寧な対応をしてくれる売主だ」とイメージをもってくれるかもしれません。
内見は、買主が物件資料でみたイメージと実際のイメージが一致するかの確認にきます。
居住中・空室時どちらでも、物件の印象をよくすることや、買主の不安要素や不明点を解消してあげるための準備が必要です。
内見で印象を向上させるためにも、買主の立場になって準備を進めるようにしましょう。
コツをおさえてしっかり準備!好条件でマンションを売却しよう!
マンションは、個人にとって大切な財産です。
売却する際は、査定額の高さだけで判断するのではなく、信頼できる不動産会社を選びましょう。
コツをおさえることで、大切な財産をより高く・より早く売却できる可能性が高まります。
売却の際には、買主の立場に立ってしっかりと準備を行い、後悔のないよう進めていくようにしましょう。