札幌市の人口は約200万人と、東京や横浜、大阪や名古屋に次ぐ順位で、大都市の一つです。
そのような札幌市で、終の住まいとしてあるいは投資目的としてマンションの購入を考える場合、新築物件と中古物件、どちらがいいのでしょうか?
新築物件と中古物件のメリットとデメリットを絡めつつ考えていきます。
マンションを札幌で購入するなら新築?中古?
北海道内で終の住まいを購入するとしたら、多くの方が一戸建てをと考えるかと思います。
しかし、札幌に関してはそうでもなく、マンションの需要が一定数あるのは確かです。
札幌は大都市ですから、中心部の土地の相場はかなり高いです。
また、そのような場所はすでに商業施設やマンションなどが立ち並んでいるため、新しく一戸建てを購入するのは難しくもあるのです。
それでは、札幌でマンションを購入するとしたら新築と中古、どちらの物件がいいのでしょうか。
昨今では、札幌の人口増加に伴って新築マンションの建設が多くなってきたと言われています。
そのため、誰も入居したことのない、すべてがまっさらな状態の住戸に暮らしたいという願望のある方は新築がおすすめかと思います。
また、駅から10分以内の新築物件は投資目的として購入する方も多いと耳にします。
立地条件のいい物件は資産価値が目減りしにくいということは知られた話ですが、建物自体に関しては購入直後から資産価値は減少していきます。
投資目的で新築マンションの購入をされる方は、物件を賃貸した場合の利回りなどを事前にしっかりと計算する必要があります。
新築マンションを購入するメリット
新築マンションを購入するには、まっさらな状態で入居できるということの他にもメリットがあります。
例えば、マンションの住民がほぼ同時に入居することです。
ほぼ同時に入居するということは、マンションの住民間のコミュニティがこれから出来上がる、つまり、もともとあるコミュニティよりはるかになじみやすいということです。
また、昨今では地震等の災害が気になる点の一つですが、新築マンションの場合は最新の構造体や設備が取り入れられる傾向にあります。
中古マンションは築年数やその物件がどのような構造体かによって耐震性等異なりますから、最新技術が用いられている新築マンションは魅力があると言えます。
さらに、管理面から考えると、新築マンションは24時間ゴミ捨てができたり、コンシェルジュサービスを取り入れている物件も多いようです。
また、札幌では降雪による雪かきの心配がありますが、ロードヒーティング設備があったり、除雪業者と契約しているマンションも多いです。
これは新築・中古に関わらず、一戸建てにはないマンションのメリットと言えるかもしれません。
新築マンションのデメリット
マンションを購入するなら新築がいいのか中古がいいのか検討する場合、メリットだけではなくデメリットも参考にしましょう。
新築マンションのデメリットの一つは、価格です。
中古物件と比較すると、価格はどうしても高くなってしまいます。
管理面に関しては、先ほど申し上げましたメリットだけではなく、デメリットもあります。
それは、暮らし始めてみてからでなければ、マンションの管理状態がわからないということです。
札幌は何と言っても降雪により雪かきの心配がつきものですが、管理状態がしっかりとされていないと出かけるときにエントランスが雪に埋もれて出られないということも考えられます。
他には、新築であると購入する前に希望住戸の内見ができないため、日当たり等を確認することができないこともデメリットの一つです。
このように、新築マンションに関してメリットもデメリットもあります。
札幌に限らず中古マンション購入は流行の兆し
昨今のマンション購入事情では、新築に負けず劣らず中古物件も人気の兆しがあります。
これは、札幌に限らずどの地域にも言えることです。
欧米諸国とは異なり日本では新築住宅が好まれる傾向がありますが、なぜ近年では中古マンションが人気を集めているのでしょうか。
まず、先ほども少し触れましたが、駅近の土地にはすでに商業施設やマンションが建設されていることが多いです。
そのため、希望の立地でマンションを購入したいとなると中古物件が該当するケースというのがとても多いのです。
中古マンションには、新築マンションにはないメリットが他にもあります。
それは、新築マンションのデメリットにも挙げた「価格」です。
中古マンションは価格がお手頃なことが多いです。
そのため、新築マンションのような最新の設備がなくとも、価格差分でリフォームやリノベーションをすることが可能です。
新築マンションでは自分たちの好きなように設備や内装を変えることは難しいですから、これは中古マンションの大きなメリットと言えるのではないでしょうか。
中古マンションのデメリット
立地や価格面で魅力的な中古マンションですが、やはり新築マンションと同様にデメリットがあることも確かです。
まず、マンションの築年数に関してです。
築年数がかなり古い物件の場合は老朽化の程度が深刻な場合があります。
特に、建築基準法の新耐震基準が制定された1981年以前に建設されたマンションに関しては、震度6以上の地震では心配です。
そのため、築年数の古いマンションについては「耐震基準適合証明」を受けている物件を選ぶことをおすすめします。
耐震基準適合証明を受けているマンションは新耐震基準での耐震性が認められるということですので、より安心できます。
また、中古マンションの中には修繕積立金が計画的に積み立てられておらず、費用が足らずに修繕するべきところが修繕できないといったことになるケースも考えられます。
どのような建物も定期的なメンテナンスや修繕は必要ですから、中古マンション購入を検討される際は修繕積立金が計画的に積み立てられているかも確認した方がよさそうです。
札幌では特に築年数が古い物件が人気の傾向にあります。
希望条件通りの物件が出たとしてもすぐに購入者が決まってしまうことも多々あり焦る気持ちも分かりますが、大きな買い物ですから慎重に調査して購入を決めたいものです。
札幌で人気のエリアは?
ここまで、マンションを購入するのであれば新築物件がいいのか中古物件がいいのかメリットデメリットを踏まえて考えてきましたが、最後に札幌で人気のエリアをご紹介いたします。
●札幌駅周辺
札幌最大のターミナル駅と言えば札幌駅です。
JR、地下鉄、バス、タクシーなど、交通機関が充実していて便利です。
また、2011年には札幌駅から地下鉄大通駅までが地下空間で結ばれたことでより便利になりました。
タワーマンションも数多くあり、高層階のマンションの購入を希望している方にはおすすめのエリアです。
ただし、価格が高くなってしまうのが難点でもありますので、新築にこだわりがなければ中古物件を視野に入れるといいかもしれません。
●円山公園周辺
札幌中心街にもほど近く、自然溢れる場所でもある円山公園周辺も人気のエリアです。
通勤にも便利、休日には身近に自然を感じられる場所なので、オンオフをしっかりと分けたい方にはおすすめです。
高級住宅街のイメージもありますが、昔ながらの風情溢れる場所もあります。
新築物件の場合は場所によってはマンションの価格は高くなるかと思います。
しかし、中古物件の場合は築年数などによってお手頃な価格で購入できるかもしれません。
自分にとっての優先順位を考えてマンション購入を検討しよう
人によって立地や価格、築年数など、マンション購入に対して何を重視したいのかは異なります。
そのため、まずは自分が何を一番に優先したいのかを整理し、新築物件がいいのか中古物件がいいのか考えていきましょう。
特に、札幌では降雪の心配がありますので、除雪がしっかりと行われるか否かもマンションを選ぶ基準にしていいかもしれません。
ここでは札幌駅や円山公園周辺エリアをご紹介しましたが、札幌でマンション購入を検討されるのであれば、他にも住みやすいいい街はたくさんありますので、視野を広げていろいろなエリアを検討することをおすすめします。