引っ越したばかりの賃貸住宅や長く住んでいる家で、ふとした時に「なんだか内装がベタベタする…」とベタベタ汚れ気づく事はありませんか?
長い時間を過ごす住宅や、車の中などは気がつけば様々な汚れがついています。
頑固なベタベタ汚れも、汚れの種類に合わせて適切な方法で掃除すれば簡単に除去出来ますよ。
今回は、そんなちょっとしたお掃除のコツをご紹介していきます。
内装のよくあるベタベタ汚れと効果的な洗剤
住宅や車の内装は長い時間を過ごすこともあり、様々な種類の汚れが付着します。
キッチンでは油汚れ、浴室では水アカ、玄関には土埃などです。
どんな汚れも軽度であれば水で絞った雑巾などで直ぐに綺麗になりますが、時間が経ってベタベタになった汚れは、種類に応じた適切な洗剤を使わないとなかなか除去できません。
まずは基本的な汚れの種類と、それに応じた洗剤をご紹介します。
・軽い汚れ
軽い汚れは水拭きや中性洗剤で十分に除去できます。
中性洗剤はよくある住居用洗剤の他、お風呂用洗剤も中性のものが多いです。
・油分による汚れ(酸性)
料理をするキッチンにありがちなベタベタの油汚れは「酸性」の汚れになります。
手アカや皮脂なども同じ「酸性」の汚れです。
「アルカリ性」の洗剤や、重曹などを使うと簡単に除去する事が出来ます。
・水アカなどの汚れ(アルカリ性)
水アカや石鹸カスは「アルカリ性」の汚れになります。
便器の尿石や電気ポッドなどに付着する白いカルシウムなども同じ「アルカリ性」の汚れです。
「酸性」の洗剤、「クエン酸(お酢)」などを使うと簡単に除去することが出来ます。
・色々なホコリによる汚れ
黒色、茶色、黄ばみなどの汚れは、ホコリの付着によって変色するものが多いです。
「ホコリ」には大きく分けて二種類あり、外から飛んでくる「土ホコリ」と住宅の布団、カーテン、衣類などの繊維から出る「綿ホコリ」があります。
水を含ませてよく絞った雑巾などでよく拭き取る必要があります。
内装のベタベタ汚れを除去する3つのポイント
住宅の内装クリーニングの専門家であるダスキンやハウスクリーニングの会社の講習会で、実際によく言われる汚れの洗浄力を高めるポイントが3つあります。
それは「温度」「時間」「摩擦」です。
・温度
汚れには様々な成分が含まれており、成分の中には油分や皮脂などが含まれます。
油分や皮脂は熱を加えることで浮き出やすくなるため、様々な汚れが除去し易くなります。
そのため洗剤に漬け置きする場合は50度前後のお湯を使って行うと効果的です。
・時間
汚れに対して「アルカリ性」あるいは「酸性」の洗剤を使う事で汚れを中和し浮き出す事が出来ますが、洗剤が汚れを分解し、浮き立たせるには時間が掛かります。
汚れの種類、程度、洗剤の種類によりますが30分程度漬け置きする事で効果が高まります。
・摩擦
「温度」と「時間」を使ってやわらかくした汚れは「摩擦」を用いてスポンジなどで除去します。
以上3つのポイントを意識する事で頑固なベタベタ汚れも簡単に除去することができます。
内装、壁紙のベタベタのり汚れの原因と除去方法
内装や壁紙の汚れで困っている人もいるのではないでしょうか。
こちらでは、その原因と除去方法をご紹介します。
◆原因
意外と手ごわいベタベタ汚れの一つに、「糊」の汚れ、それに付随した黄ばみ汚れというのがあります。
糊がつく原因としては、新築住宅や賃貸住宅で内装のクロス(壁紙)を貼った際に付着します。
クロスの施工業者が、クロスを貼る際現場に専用の糊付け機械を持ち込んでその場で糊付けをします。
その際下地の石膏ボードの上からクロスを貼るのですが、長さ2メートル以上のクロスの接着面をどこにも触れさせずに貼っていくというのはなかなか難しい作業で、あらゆるところにベタベタと糊が付着してしまいます。
もちろん施工完了後に、クロス業者がスポンジや雑巾などを使って糊のふき取りをしますが、クロス糊は水に溶けやすいこともあり、拭き残しが出来てしまいます。
そうして張替え終わったクロスや、扉の枠、窓、扉などに糊が付着し、拭き残しに汚れが集中した結果、茶色いような黄色いような汚れになってしまいます。
◆除去方法
クロス糊の除去方法は至って簡単で、水を含ませて良く絞った雑巾で拭くだけです。
注意点としては、雑巾の同じ面を使っていると拭いた糊が残って汚れを広げてしまうので、少し拭いたらすぐに面を変えること、そしてよく洗って常に綺麗な雑巾で拭きましょう。
時間が経って、なかなか落ちない汚れには中性洗剤なども使うとより効果的です。
また、クロスの種類によっては耐水性がないものもあるので、よく確認してから行うようにしましょう。
水周り、水アカ汚れの原因と除去方法
次に、水周りと水アカ汚れの原因と除去方法をご紹介します。
◆原因
キッチンの流し台周りや、トイレの便器、お風呂の内装など毎日利用する水周りも汚れが溜まりやすい場所です。
水アカは、水道水に含まれるカルシウムなどのミネラル分で出来ています。
水を使用した後に水自体は蒸発してなくなりますが、含まれているミネラル分が残って蓄積されていくことで白い跡になって残ります。
◆除去方法
水アカは他の汚れに比べればベタベタしておらず少し硬い汚れの為、やわらかいスポンジや雑巾で擦るだけではなかなか除去できません。
そのため「研磨面のあるスポンジ」や「顆粒洗剤」などを用いて、硬い汚れには硬い掃除道具を使う事で削り落とす事が有効です。
また、水アカや石鹸カスなどは「アルカリ性」の汚れなので「酸性の洗剤」や「クエン酸」を使うのが効果的です。
内装のベタベタ油汚れの原因と除去方法
続いて、内装のベタベタ油汚れの原因と除去方法をご紹介します。
◆原因
みなさんが一番苦労される汚れが油のベタベタ汚れではないでしょうか。
キッチンで料理をすると油がはねて、コンロや換気扇、その周辺の内装がどうしても汚れてしまいますよね。
時間が経ってベタベタにこびりついた油汚れは、水拭きくらいではなかなか綺麗に除去できません。
特にコンロ上の換気扇汚れは奥の方まで汚れてしまうので、酷い汚れは分解清掃が必要な事もあります。
素人が手を加えると危ない箇所もあるので、ダスキンなどのハウスクリーニングを利用したほうがいい場合もあります。
◆除去方法
洗剤を使うなら、「酸性の油汚れ」に効果的な「アルカリ性」の洗剤がおすすめです。
油汚れの特徴として時間が経つと固まる性質があり、時間が経てば経つほど頑固なベタベタ汚れになってしまいます。
そのため、簡単に掃除するには油の熱を加えると溶ける性質を利用して、コンロ調理後に拭き掃除をすることが一番適したタイミングと言えるでしょう。
熱が加わった状態なら、軽度の油汚れは洗剤を使わなくてもサッと拭くだけで落ちるので一度試してみて下さい。
けれども日頃の清掃は調理後でサッと済ましても、コンロの五徳や換気扇のフィルターなど普段の清掃では手が回らない箇所も多くあります。
次の項目では、そうした頑固な油汚れの落とし方について説明していきます。
内装の頑固なベタベタ油汚れを除去する方法
こちらでは、コンロの五徳や換気扇のフィルターなど、ベタベタにこびりついた頑固な油汚れの除去方法をご紹介します。
時間が経った油汚れは固まる性質があり、固まる際に内装などから出たホコリを吸着します。
そうした汚れのさらにその上から油とホコリが重なります。
これを繰り返すことで、頑固なベタベタ汚れになり最終的にはゴムのように固い汚れになることもあります。
そうした酷い油汚れを除去するには先に説明した「温度」「時間」「摩擦」をうまく使う事が肝要になります。
具体的な手順としては下記のような流れで清掃すると良いでしょう。
・汚れを除去したい対象を適した「温度」の「アルカリ性洗剤」に浸す。
・汚れが充分に分解されるよう「時間」が経つのを待つ。
・充分に汚れが分解されたら固いスポンジ、たわしなどで「摩擦」して汚れを除去する。
汚れを除去するのに欠かせない「摩擦」へのプロセスを工夫し、どれだけ楽に汚れを落とせるかがポイントになります。
正しい手順で内装のベタベタを簡単除去!
内装の頑固なベタベタ汚れは掃除に時間が掛かってしまうので、掃除は億劫ですよね。
ただ擦るだけでは時間の掛かってしまう汚れも、汚れの種類に適した方法と、洗剤を使用することで簡単に除去することが出来るのでお試しいただければと思います。