マンションに住むにあたり、一度は最上階に住むことに憧れた方も多いのではないでしょうか。
マンションの最上階は日当たりが良好であったり、景色の眺めがよく、開放感を得ることができます。
しかし、最上階ならではのデメリットもあります。
マンション最上階は、ほかのお部屋に比べると暑くなるため、何かしらの対策も必要となります。
ここでは、最上階のメリット・デメリットを見ながら、暑いときの対策について考えてみましょう。
マンション最上階のメリット
まずは、マンションの最上階のメリットをお伝えしていきます。
●最上階のメリット
マンションの最上階に住むメリットとしては、冒頭でもお伝えしたように、眺めがよい、日当たりが良好であることに加え、以下のような点があります。
・上からの物音がしない
・風通しがよい
・資産価値が高い
・防犯性が高い
・プライバシーが確保されやすい
最上階に住むということで、やはり開放感や見晴らしのよさは大きなメリットとなります。
マンションによっては、広大な海を見渡すことができたり、四季によって変化する山々を楽しむことができたりと、自宅から美しい景色を毎日眺めることができるのは贅沢なものです。
上の階からの物音も気になりません。
小さい子供がぴょんぴょんと飛び跳ねる音や、椅子などの家具を引きずる音、何かを落としたときの衝撃音などは、場合によっては騒音となることもあります。
また、風通しがよいこともメリットの1つです。
下階に比べると、最上階はほかの建物等に風を遮られることがないため、風通しがよく洗濯物が乾きやすかったり、心地よい風が室内に入り込みやすいと言えます。
さらに、資産価値が高くなりやすいのも最上階のメリットです。
一般的に、高層階の物件のほうが高値がつきやすいと言われています。
これは、需要があることを意味しており、仮にマンションを売却するとなったときに早く高値で売れる可能性が高いということになります。
ほかにも、外から侵入することが難しいため防犯面でも優れている点や、周りに高層ビルや高層マンションなどがなければ外からの視線も気になりません。
ここまでご説明したとおり、最上階にはメリットがたくさんありますが、一方でデメリットもいくつかあります。
とくに、暑い季節に近づくにつれ問題となるのが、お部屋の温度です。
最上階の暑さ対策に関しては、後にご説明していきますが、まずはデメリットについて見ていきましょう。
最上階のデメリットはとにかく暑いこと!対策が必要な理由
続いて、マンション最上階のデメリットについて詳しく見ていきましょう。
●マンション最上階のデメリット
マンション最上階は先ほどお伝えしたように、とにかく夏場は暑いことがデメリットとなります。
最上階は日当たりのよさがメリットである一方、壁や天井を伝ってお部屋の温度が上昇してしまうため、夏場は特にお部屋が暑くなりやすいと言えます。
そのため、最上階に住む場合はエアコンは必ず必要となりますし、電気代が嵩むことも考えられます。
特に、西に面しているお部屋では、午後の強い日差しが降り注ぎ室内に熱をこもらせてしまうため、お部屋の温度が夜になっても下がらないという事態になることも多いです。
近年では、窓に遮熱効果が高いものを採用したり、屋根の部分に断熱処理を施している物件も増えてきています。
しかしそれでも、最上階はほかのお部屋に比べると暑くなりやすいので、対策は練っておいたほうがよいでしょう。
そして、マンション最上階のほかのデメリットとしては、下記のようなことがあります。
・エレベーターの待ち時間が長い
・地震や火災などの災害時に避難が遅れてしまう可能性がある
・値段が高いことが多い
・風が強すぎて洗濯物を干せないときがある
マンションを購入する際は、メリットだけでなくデメリットも理解しておくとよいですね。
マンション最上階は暑い!対策をしよう
マンションの最上階の大きなデメリットとしては、やはり「暑い」ことが挙げられます。
先ほどお伝えしたように、窓や天井などに断熱効果のあるものを採用している物件も増えてきていると言いますが、それでもご自身で対策を行うことをおすすめします。
ここでは、暑さ対策としてできることをいくつかまとめましたので、参考にしてみてください。
●窓
住宅の場合、熱の侵入場所の30%が窓から入ると言われています。
そのため、窓からの日射を防ぐことは暑さ対策として有効です。
方法としては、遮光カーテンや窓ガラスに貼り付ける斜熱フィルムなどがおすすめです。
ほかにも、すだれやハニカムブラインドの取り付けなどがあります。
ハニカムブラインドとは、蜂の巣のような構造をしたブラインドのことで、空気の層を作ることで断熱効果を発揮します。
実は空気は熱伝導が低いので、理想的な断熱材であるとも言えるでしょう。
●換気
また、エアコンをつける前に、熱がこもった空気を外に逃がしてあげることで、お部屋の温度を効率的に下げることができます。
そのためにはまず、お部屋の窓という窓を全て空け、換気を行いましょう。
換気することでエアコンの効率をアップさせ、電気代節約にもつながります。
マンションの構造上、風が抜けにくい造りの場合は、扇風機やサーキュレーターなどを活用すると効果的です。
暑い時期はベランダもしっかりと対策を!
住宅の多くは、日当たりのよい南側にベランダが設置されていますが、日中の照り返しにより、室内が暑くなってしまうことが考えられます。
もし、マンション最上階のベランダの床がコンクリートでしたら、すのこやウッドデッキなどを敷くことでも暑さ対策となります。
木材は、コンクリートに比べると熱伝導率が低いため、断熱にも効果的です。
ほかにも、「オーニング」と呼ばれるキャンバス地でできた日よけなどを取り付けてもよいでしょう。
ただし、製品によっては下地の補強が必要なケースもあります。
また、マンションの場合はベランダは共有スペースとなることもありますので、管理組合などの承認が必要となることもあります。
取り付ける前に管理規約などを確認したり、管理人に一度相談しておくことが大切です。
また、ベランダに打ち水をすることも温度を下げる効果があります。
お風呂の残り湯などを取っておき、朝や夕方の時間帯に打ち水を行ってみましょう。
打ち水は日中の暑い時間帯よりも、涼しい時間に行ったほうが効果が高いと言われています。
毎日行うとなると手間は掛かりますが、少しでも涼しく過ごす工夫の1つとして覚えておいても損はありません。
ただし、階下の住人に迷惑がかからないかということには注意してください。
最上階でもお部屋の位置によって温度が異なる!?
今回取り上げるマンション最上階に関しては、ほかのお部屋に比べると日差しの影響を受けやすく、お部屋の温度が暑い傾向にあります。
そして、マンション最上階の中でも、そのお部屋の位置によって温度に変化があるのをご存知でしょうか。
基本的に、最も外気の影響を受けやすいと言われているのが、最上階の角部屋です。
最上階の角部屋は、開放的であることから人気の高い位置です。
しかし、なにも遮るものがないということは外気の影響を受けやすいため、室温が上昇しやすく暑くなりやすいと考えられます。
一方で、最上階の中でも中部屋のお部屋は、両隣が部屋になっているため外気と接触する面積が少なくて済みます。
そのため、気温の影響を受けにくく、角部屋に比べると暑くなりにくいとも言われています。
暑さに関しては角部屋よりも勝っている中部屋ですが、生活音などの騒音に加え、窓の数の少なさから、採光性と通気性面では角部屋に劣るといったデメリットがあります。
このように最上階といっても、お部屋によって住み心地は異なりますし、行うべき対策も変わってくるでしょう。
どちらにも利点や欠点はありますので、購入の際はこういった点もよく考えておくとよいでしょう。
マンション最上階を選ぶ前に!注意しておきたいこと
ここまでお伝えしたように、マンション最上階は多くのメリットがありますが、デメリットもあります。
特に暑いことに関しては、なにかしらの対策は必要であるということを覚えておきましょう。
最後になりますが、マンションを購入する際に注意しておくべき点をお伝えしていきます。
前述したとおり、マンションの最上階はほかの階と比べると高額であるケースが多いです。
それに伴い、管理費や修繕費などの維持費用も高くなっている傾向にあります。
これらの費用は毎月のローンに加え、必ず支払うべき費用となります。
そのため、将来的に見てどれほどの金額がかかるのか、しっかりと確認しておくことをおすすめします。
最上階という言葉は響きがよいものですが、それだけを重視してしまうと失敗してしまう可能性もあります。
マンション購入にあたり、必要となる費用や最上階から見える景色や日当たり、方角などの要素も含めながら細かく確認をすることが大切です。
マンションの最上階を選ぶポイント
今回は、マンションの最上階に注目してお伝えしてきました。
マンションの最上階は、開放感のある景色を眺めることができたり、日当たりのよさが魅力的です。
しかし、室内が暑くなりやすいなどのデメリットもあります。
また、最上階といっても立地環境によっては希望の条件が揃わないことも考えられますので、周辺の景色や日当たり、方角などもよく確認しておくことをおすすめします。
条件にピッタリ合った物件を見つけてくださいね!