水は私たちの生活にとって欠かせないものと言えますが、時折水道から出ないという場合があります。
それには何らかの原因が関係しているため、まずは原因を特定し、対処することが望まれます。
今回は、賃貸マンションで水道から水が出ないという場合に考えられる原因とともに、それに対する対処法をご説明していきます。
マンションの水道から水が出ない!まずは周辺の水道工事有無を確認
マンションに限らず、現代の生活には水道水が使われるのが一般的です。
また、水は生活のあらゆる場面で使用します。
そのため、水道から水が出ないという状況は、非常に困ると言えます。
このようにマンションの水道から水が出ないという場合、まず考えられるのが、付近の水道工事による断水です。
まずはここから確認しましょう。
水道工事による断水は、事前に業者などからマンション住民に連絡が来ることが多く、ほとんどの場合には把握しているでしょう。
しかし、そのことをつい忘れて焦ってしまうこともあります。
水道工事による断水の連絡は、書面で来た場合には目に付くところに貼り付けておくと良いでしょう。
口頭などの場合、カレンダーや日記などにメモしておくのも良いですね。
こういった場合は問題ありませんが、水道工事による断水だけが原因とは言い切れません。
そのマンションの排水管の劣化によって起こることもあります。
水が出ない原因は種類で違う!マンションの排水管は取り扱い注意
排水管の劣化によって水道から水が出ないという場合には、そのマンションの築年数も大きく関わってきます。
築年数が古いマンションの場合、排水管に用いられているのが鋼管であることがあります。
鋼管は鉄を素材としているため、設置当初には見られないサビなどが年月の経過とともに発生することがあります。
サビの発生は年月が経てば経つほど多くなり、その蓄積されたものが排水管内部に詰まることで、水がせき止められてしまうこともあります。
また、マンションの中にはまだ築年数が浅いものもあります。
そのようなマンションには、築年数が古いマンションとは違い、排水管に樹脂管を用いていることが多いです。
樹脂管の特徴はサビに強いという点があり、それを考えると築年数の古いマンションで見られるような不具合は起きにくいように思います。
しかし、この樹脂管は水によるサビには強い一方、熱に対する耐久性は低いという特徴があります。
そのため、樹脂管を用いているマンションでは樹脂管が高熱に触れるような行動を避けなければなりません。
高熱に触れることで、樹脂管が変形したりなどして、水の通りを阻害してしまう恐れがあります。
例えば、キッチンで麺などを茹でた後の熱い残り湯をすぐに排水管へ流したり、揚げ物をして残った油を処理せずに排水管に流すといった行為は望ましくありません。
これらの行為は、樹脂管のつなぎ目を著しく劣化させる原因となりかねないため、注意してください。
マンションの水道から水が出ないのは料金滞納によることも
マンションの水道をひねっても水が出ない原因としては、水の給水停止によるものもあります。
水は、各地域の水道局が管理しており、そこで給水するか否かが決められます。
もし、水道の契約をしているのにも関わらず水が出ない場合には、水道料金を滞納していないか確認しましょう。
また、給水停止が決行されるにはいくつかの段階が踏まれます。
マンションのある地域にもよりますが、流れとしてはまず水道局から水道料金滞納による催促が行われます。
催促が行われるのは、およそ本来支払うべき期日から数えて1ヵ月が過ぎた頃が目安です。
催促方法には、催促状の送付はもちろん電話などによるものもありますが、この点も地域により様々でしょう。
それでも水道料金の滞納が見られる場合には、催促を受けてから約2週間後に勧告を受けます。
この勧告には、勧告状の送付が一般的です。
そして、その勧告を受けてもなお水道料金の滞納が解消されない場合には、最終手段として該当するマンションの部屋の水道への給水を停止する処置が施されるのです。
また、マンションの水道への給水停止には、事前に給水停止予告書が送付される場合と、そうでない場合がありますので注意が必要です。
マンションによる水道料金の滞納は、貸主からの信頼の消失にも繋がりかねないため、日ごろから注意することを心掛けてください。
マンションの水道から水が出ないのは給水管が原因?責任は誰に?
マンションの水道から水が出ない原因としては給水管の凍結も考えられます。
一般的に、給水管はマイナス4度を下回ると凍結する可能性が高くなると言われており、冬場の深夜から早朝にかけて起こることが多いです。
給水管の凍結は、単に水道から水が出ないだけでなく、場合によっては管が破損する恐れもあるため注意が必要です。
もし給水管の凍結によって破損が見られる場合には、それに対する責任も発生します。
マンションの中でも賃貸の場合、そのような場合の責任義務は一般的に借主にあるとされています。
特に、賃貸マンションにおける給水管の凍結に関しては、寒冷地などでは責任義務が借主にあることは広く知られているでしょう。
しかし、それ以外の地域ではその認識は薄く、給水管の凍結防止策を施していない借主も多いと言えます。
また、給水管の凍結により破損が見られる場合には、それに対する修理も必要となります。
破損の状態によっても修理金額は左右されるため、場合によっては高額になることも予想されます。
そのような不測の事態を避けるためにも、賃貸マンションに入居したら給水管の凍結に対する防止策を事前に施しておくことが大切です。
賃貸マンションにおける給水管凍結防止におすすめの方法
賃貸マンションにおいて、「凍結によって水道から水が出ない」という場合の責任は借り主にあるため、その防止策を知っておく必要があります。
ここでは、その策をご説明していきましょう。
まず挙げられるのが、給水管の中にある水を抜いておく方法です。
これを水抜きと言いますが、方法としては開いている給水の元栓を閉めることから始めます。
給水の元栓の場所は、場合により見つけづらいこともあるため、事前に貸主に確認しておくようにしてください。
その後、キッチンなどの室内にある水道を開き、管内に残った水を排出します。
トイレは少し勝手が違い、給水の元栓を閉めた後、一度水を流してから行ってください。
あるいは、水道の蛇口を開けたままにしておくという方法もあります。
これは、冬場などに夜中から早朝にかけて水を常時流し続けることで凍結を防ぐ方法ですが、水道から出す水の目安としては1、2mm幅を基準としてください。
あまり勢いよく出し続けると、水道料金に響く可能性がありますので注意しましょう。
また、水道から水が出にくくなっている場合には、その水量だと途中で水が止まってしまうことも考えられます。
そのため、水道から水を出し始めてから数分はきちんと水が出続けるか様子を見るようにしてください。
タオルでも代用可!マンションの給水管を保温して凍結を防ごう
賃貸マンションにおける給水管凍結防止策は、給水管自体を保温するという方法もあります。
ただし、それには使うアイテムも重要となります。
たとえば、著しく高温になるようなアイテムを使うことはおすすめできません。
インターネットなどで、給水管凍結防止のための専用アイテムも販売されていますので確認してみるのも良いでしょう。
ホームセンターなどで直接購入する場合には、水道管関連のアイテムが置いてあるコーナーを確認してください。
もっと身近なもので対策したいという方には、給水管にタオルを巻き付けておくのもおすすめです。
タオルから熱は出ないので、給水管を温めはしませんが、外気から給水管を守って温度の低下を防いでくれます。
粗品としてもらったタオルや、使い古しのものがあれば活用してみましょう。
水道から水が出ないマンションでは生活も不便!早めの対処を
マンションの水道から水が出ない原因は様々です。
それぞれの原因ごとに対処が異なるため、早めに取りかかることをおすすめします。
また、賃貸マンションの給水管に凍結が見られる場合、トラブルが起こった際にはその責任を借主が負うのが一般的です。
給水菅が破損するなどの事態が起こると、その修理に費用がかかるうえ、水が出ない状態が長く続く可能性があります。
そのため、事前に対策を講じて不測の事態を防ぐようにしましょう。