マンションで使用する家電製品の中に、エアコンがあります。
以前の日本では、暑い時期には扇風機などが主流でしたが、昨今ではそれに代わりエアコンが多くのマンションで普及しています。
エアコンは冷房だけでなく、暖房としても使用できるため、とても便利な家電製品と言えるでしょう。
このように、私たちにとって役立つエアコンですが、運転時にポコポコという音が聞こえるという症状が出ることがあるようです。
その音に対処するためには、原因を探ることも大切です。
今回は、マンションのエアコンからポコポコという音が聞こえる原因と対処法についてご説明していきます。
マンションのエアコンには「設備」と「残置物」がある
多くのマンションでは、入居前からエアコンがすでに備わっていることが多いです。
そのような場合には、それがどのような位置づけであるかも重要です。
多くの場合、マンションに備わっているエアコンは「設備」として位置づけられています。
設備として位置づけられているエアコンが故障などした際には、その修理費用の負担は管理者である貸主が負います。
一方、注意が必要なのが「残置物」として位置づけられているエアコンです。
残置物は、以前の入居者が引っ越しの際に置いていったままにしているものを指します。
残置物は、エアコンだけでなくコンロなどもあり、それらの購入費用を考えると後のマンション入居者にとっては役立つものと言えますよね。
しかし、残置物であるエアコンが故障などした場合には、その修理費用の負担は借主が負うことになるのです。
それだけでなく、エアコンは明確な故障まではいかなくとも何らかの症状が見られることもあります。
例えば、エアコンの効きが悪い、ポコポコと音がするなどの症状が挙げられるでしょう。
そのような不具合の場合、まずは自分で対策を施すことが重要となります。
エアコンのこれらの不具合に対する対処は、設備であっても残置物であっても行うことが大切です。
しかし、設備に位置づけられているエアコンの場合、そのエアコンの管理者は貸主であるため、自分で対処を行って良いかどうかを事前に確認するようにしてください。
マンションのエアコンからポコポコと音が!使用中止より対処を
前項でも触れた通り、マンションのエアコンには不具合が起こることがあります。
中でもポコポコという音がエアコンから聞こえるという話は意外にも多く、常にポコポコと音が聞こえる状態では、そこに住む方にとってストレスとなり得ます。
しかし、だからといってマンションでエアコンを使用しないという選択は考えものです。
特に、夏場の暑い時期にはエアコンを使用しないことで熱中症などのリスクが高まります。
夏場のニュースなどでは、毎年と言って良いほど熱中症に関する特集が組まれますよね。
熱中症にかかる原因には様々なものがありますが、そのうちの一つとしてエアコンを使用していなかったというものもあるのです。
これは、特に高齢者などが多いとされていますが、若い方であってもエアコンを効率良く使用して熱中症を防ぐことは大切と言えるでしょう。
このように、エアコンは私たちの生活はもちろん、健康にも大いに役立っていることがわかります。
エアコンからポコポコという音が聞こえて困っているという方は、何らかの対処を検討しましょう。
マンションのエアコンのポコポコという音の原因
マンションのエアコンからポコポコという音が聞こえる場合には、まずその原因を探ることから始めましょう。
よく聞く話として、エアコンからポコポコという音が聞こえるのは雨の日である、というものがあります。
また、大雨や小雨の日などがありますが、エアコンからのポコポコという音は雨量に関係なく聞こえるようです。
そして、この音の原因は室内外の圧力差とされています。
特に、昨今の高気密住宅をはじめ、高層マンションなどの気密性の高い住まいでは、室内外の圧力差が生じやすいと言われています。
このような気密性の高い住まいでは、エアコンのドレーンホースが室内外の空気を通す役割を持ちます。
エアコンの性質として、冷房を使用する際には内部で冷却をし、暖房として使用する際には内部で放熱をしますよね。
これらが繰り返されることにより、エアコン内部には結露が溜まります。
雨の日には、雨量に関係なく湿気が多いため、よりエアコン内部に結露が溜まりやすくなります。
その溜まった結露を、外へ排出する役目としてドレーンホースの存在がありますが、それには基本的にカバーなどがついていません。
つまり、ドレーンホースは外気に直接触れているため、それによる影響をダイレクトに受けやすいと言えます。
そのため、雨や風がドレーンホース内部に侵入することで、エアコン内部の結露や空気が押されて逆流してしまうということがあります。
それにより、エアコンからポコポコという音が聞こえるという症状が見られるのです。
マンションのエアコンからのポコポコという音の対処法
前項でご説明した、マンションのエアコンからのポコポコという音が聞こえる症状は、故障ではなく自然によるものという見方ができます。
そのため、専門業者に修理を依頼せず、まずは自分で対処することをおすすめします。
その対処法としては、まず窓を大きく開けて外の空気を取り込みましょう。
引き違い窓など両側が開くタイプの窓の場合には、片側だけではなく両側の窓を開けると換気がよりしやすくなるためおすすめです。
これにより、室内外の圧力差が解消されます。
また、一度窓を開けても閉めるとまた部屋の気密性が高くなり、室内外の圧力差が生まれることがあります。
そのため、窓は一日のうちに何度か開け閉めを繰り返すようにしてください。
窓だけでなく、換気口を開けておくことでも室内外の圧力差の解消に役立ちますのでおすすめです。
マンションでも使える!エアコンのポコポコという音には逆止弁を
窓などの開け閉めにより、エアコンからのポコポコとした音の解消になりますが、その際の天気が大雨であったり、強風などの場合には窓などの開け閉めは困難になるでしょう。
特に高層マンションなどでは風の影響を受けやすく、窓を長時間開けておくことが現実的でないこともあります。
そこでおすすめなのが、以下のような便利なアイテムを使用した対処法です。
【因幡電工:エアコン用消音防虫弁 おとめちゃん DHB-1416】
販売店などによっても価格の違いはありますが、インターネットなどでは500円ほどで売られています。
これは逆止弁と呼ばれるアイテムで、ドレーンホースから結露や空気などが内部に侵入するのを防ぐ役目があります。
それだけでなく、外にいる蚊やハエなどの虫の侵入を防ぐこともでき、衛生面でもおすすめです。
また注意点として、人気商品のため場合によっては在庫切れのこともあるようです。
その場合には、インターネットで「逆止弁」と検索し同等のアイテムを選びましょう。
どのメーカーの逆止弁であっても、ほぼ1000円以内で買えるため、あまりコストはかかりません。
エアコン用逆止弁を取り付け!ポコポコという音は解消される?
前項でご紹介したエアコン用逆止弁を手に入れたら、さっそく取り付けてみましょう。
述べた通り、エアコン用逆止弁には他にも種類がありますが、取り付けはどれも簡単であることが多いです。
しかし、マンションではエアコンが多く設置されているため、自分のエアコンのドレーンホースがどこにあるかがわからない場合もあります。
そのため、賃貸マンションの場合には貸主に確認するなどしてくだださい。
手順としては、まずドレーンホースにエアコン用逆止弁を差し込みます。
途中で外れてしまわないように、しっかりと取り付けてください。
また、外れてしまう場合を想定して、ビニールテープをドレーンホースとエアコン用逆止弁の取り付け部分に巻き付けておくと良いでしょう。
少なくとも2、3周は巻き付けるとよりしっかり固定されますのでおすすめです。
取り付けたら、エアコンの運転を開始し、水が排出されているかを確認してください。
この際、うまく水が排出されない場合には一度取り外し、手順に沿ってまた一から取り付けを行ってみましょう。
このような手順を参考にエアコンの逆止弁を取り付けることができれば、エアコンのポコポコという音は解消されるでしょう。
マンションのエアコンからポコポコという音は解消できる
マンションのエアコンからポコポコという音が聞こえるという症状は、意外にも多く聞かれます。
その原因として、室内外の気圧差が関わっているということには驚きですね。
それには、ご説明した窓などの開け閉めで解消されることがあります。
しかし、何度も窓の開け閉めをすることが困難な方や、継続的な効果を期待する方にはエアコン用逆止弁の使用がおすすめです。
また、これらの対処を施しても症状が改善されない場合には、一度専門業者に点検を依頼することをおすすめします。
その際、賃貸マンションの場合には、エアコンの位置づけが設備なのか残置物なのかを確認するようにしてください。
それによって、点検費用などの負担が貸主なのか、借主なのかに違いがありますので注意しましょう。