マンションの専用庭とは、1階の住居のみに付いている庭のことです。
1階でもバルコニーになっている物件もありますが、この専用庭が付いているマンションが増えてきています。
バルコニーと専用庭では、使い方が大きく異なります。
ここでは、専用庭があることのメリットとデメリット、更におすすめの専用庭の使い方もご紹介します。
専用庭付きマンションのメリット
専用庭付きマンションのメリットは、マンションでありながら、戸建て感覚を楽しめることがまず挙げられます。
庭は一戸建てよりも狭いことの方が多いのですが、一戸建てよりも価格が安いのと、管理費を払っている分、管理が楽な点も大きな魅力です。
また、防犯フェンスが付いていることが多いものの、一般のバルコニーに比べると、広く見えて開放感があります。
専用庭は1階に付いているので、子どもが庭を走ったりしても音を気にせずに済みます。
専用庭付きマンションの中には優先駐車場が付いている物件もあり、住居の近くに駐車できるため、車を持っている方には非常に便利です。
使い方によっては、四季を楽しめる庭になったり、盆栽などの趣味の庭にすることもできます。
バルコニーに比べ、比較的自由度が高いのが専用庭のメリットと言えます。
マンションの専用庭にありがちなデメリット
専用庭付きマンションはメリットがたくさんありますが、その反面デメリットもあります。
専用庭が天然芝や土である場合、雑草をこまめに取らなければ、時期によっては雑草だらけになってしまい、せっかくの庭の見栄えが悪くなってしまいます。
そして専用庭によくある悩み事のひとつが、野良猫問題です。
どんなに対策をしても猫は入ってくるので、完全にシャットアウトするのは不可能です。
ただ寝転がっているだけなら癒されることもありますが、庭をトイレにしていったり、ゴミをあさったりするトラブルがよくあります。
また、上階から物が落ちてくる可能性があるというのもデメリットの1つです。
子供のおもちゃや洗濯ばさみなどの小物、時には布団まで落ちてくることもあるようです。
比較的自由度の高い専用庭ですが、使い方に制限があることが多いため、やりたいことが全てできるわけではないというのも知っておきたいデメリットです。
マンション専用庭の使い方の注意点
マンションの専用庭は、そこの住居に住んでいる人に専用使用権があるものの、あくまでも共有部分です。
そのため最初から植えてある木を勝手に抜いたり、大きな木を植えたりすることはできないので、ガーデニングをしたい方は注意が必要です。
また、共有部分のためリフォームを勝手にはできないことはもちろん、ウッドデッキを設置したいときも制限がある場合があるので、管理組合などに相談することが大切です。
専用庭があるなら、バーベキューなどアウトドアを楽しめる使い方をしたい方も多くいらっしゃることでしょう。
ただほとんどのマンションでは火気使用禁止にしていたり、上階への煙の問題もあり、専用庭でバーベキューをすることは難しい場合が多くあります。
きれいな芝生があると、ペットを自由に走り回らせたくなりますが、ペットは室内のみで飼育可になっているマンションがほとんどなので、この点も注意が必要です。
さらに、分譲マンションなどでは特に、専用庭は別途使用料がかかる場合が多くあります。
入居前に、料金のことや管理規約をよく確認することが、後でトラブルにならないための重要ポイントです。
マンションの専用庭を緑豊かにする使い方
せっかく専用庭のあるマンションに住んだのならば、庭がカラフルな花でいっぱいになったら素敵ですね。
マンションの専用庭でガーデニングをしたり、家庭菜園としてのおすすめの使い方をご紹介します。
マンションの専用庭は1階なので、重い陶器の鉢を使用することが可能です。
重量感と高級感のある鉢にバラを植えたり、木を育てることができるのも1階にある専用庭の魅力です。
また、フェンスが設置してある場合が多いので、そこにハンギングで季節の花を飾るのもおすすめです。
もし土の専用庭であれば、家庭菜園もできます。
プランターで作るよりも土で作った方が大きく育つので、これも専用庭のメリットです。
片隅に家庭菜園、目の前のフェンスには季節の花、庭の端には鉢植えのバラや低木植栽など夢が広がります。
そんな庭の真ん中にテーブルと椅子を置き、ティータイムを楽しむという使い方はいかがでしょうか。
優雅な時間が過ごせそうですね。
マンションの専用庭におすすめの目隠しの使い方
マンションの専用庭は、隣の専用庭と距離が近かったり、1階のため外の通りから見えてしまうという問題があります。
そこで、プライバシーを確保する専用庭の目隠しの使い方をご紹介します。
まず通りとの境には、フェンスがあると安心です。
ただ共有部分であるため、専用庭にある壁やフェンスにビスを打ったり、原状回復できない状態にすることはできません。
フェンスを取り付けたい場合は、針金でフェンスをおさえたり、取り外せるゴムマットを下に敷いて高さを出したりする方法もあります。
取り外せるフェンスであっても、規約を確認したり管理組合に相談したりすることを忘れずに行ってください。
また、フェンスを取り付ける手間や料金を省きたい方や、圧迫感を感じてしまうという方には、鉢にコニファーやシマトネリコを植えて並べる方法もおすすめです。
圧迫感を感じず、葉も落ちないので近所迷惑にもならず、部屋から爽やかな緑が楽しめます。
下にライトをあて、ライトアップすると夜もおしゃれな雰囲気にできます。
隣の専用庭との距離が近く、目隠しを設置したい場合も植栽は便利です。
ラティスを目隠しとして設置する方法もありますが、ラティスは禁止になっている物件や、設置できるできないのトラブルも多いので、設置する際には管理組合に相談することをお勧めします。
ラティスが設置可能であれば、ラティスに植物をハンギングで飾ったり、雑貨をぶらさげたりすることもでき、おしゃれな目隠しとして使用できます。
専用庭を子供が遊べるスペースに!
お子さんがいるご家庭にとって、マンションの専用庭は大きなメリットのひとつであると言えます。
夏はビニールプールを出したり、簡単に動かせる程度の小さな遊具を置いたり、蓋ができる簡易的な砂場を置けば、安心な遊び場としての使い方ができます。
小さいお子さんを公園に連れていきたくても出かけられない、という日もあります。
そのような時にこうした専用庭があると、自宅にいながら外遊びができるというのは大きな魅力です。
また家庭菜園で野菜を育て、自分で収穫したものを食べるという体験ができたり、木花に水をやって育てる経験もできます。
冬に雪が積もれば、庭で雪だるまを作るなど、雪遊びができることもあります。
専用庭に大きな物置を設置することはできませんが、お子さんのおもちゃをしまっておくケースを庭に置いておくと、乱雑にならずに済むのでおすすめです。
小さな公園としての使い方ができるのが専用庭の魅力ですが、子供の声による騒音トラブルが多いのも現状です。
遊べるスペースとして使用する一方、騒ぎすぎない、遊ぶ時間を考えるなど近所に配慮しつつ専用庭を活用したいですね。
マンション専用庭はメリットがいっぱい!
マンションの専用庭は、バルコニーでは得られないメリットが多くあります。
バルコニーよりも手入れに手間がかかりますが、自分の好きなように使えるのが魅力です。
好きな花を育ててガーデニングを楽しんだり、憩いの場にしたり、小さな公園にしたり、夢が広がります。
これから部屋を探す方は、専用庭付マンションも候補に入れてみてはいかがでしょうか。