家を新築する際に、床をコーティングするべきか悩む方も多いです。
新築時に床をコーティングするメリットは何かあるのでしょうか。
この記事では、床をコーティングするメリットについてお話をします。
また、コーティングにはいくつか種類がありますので、その種類とおおよその金額についてもご紹介していきましょう。
新築の床に行うコーティングってどんなもの?
家を新築する際、そのオプションのひとつに床をコーティング、いわゆる「フロアコーティング」というものがあります。
これがどのようなものかというと、さまざまな液体を用いて床の表面を樹脂の皮膜で覆う施工作業のことをいいます。
分かりやすくいえば、フローリング材を保護するために行う作業のことです。
以前はワックスを塗ることが主流でしたが、近年はワックスよりもフロアコーティングのほうが人気となっているようです。
その理由としては、ワックスよりも床を保護する機能が高く、美しさや耐久性にも優れていることが挙げられます。
では新築するときにフロアコーティングを行うと、どのようなメリットがあるのでしょうか。
次の項でご説明します。
新築の床をコーティングするメリットとは?
では、家を新築するときにフロアコーティングをすると、どのようなメリットが得られるのでしょうか。
一番のメリットといえるのが、「フローリングのメンテナンスが楽になる」ということでしょう。
ワックスがけの場合は半年に1回など、定期的にメンテナンスを行わないと床の美しさが長持ちしないといわれています。
しかし、新築時にフロアコーティングを行っておけば、種類によっては耐用年数が20年以上というものもありますので、メンテナンスをこまめに行わなくても床の美しさを維持できます。
そのため、床のメンテナンスを楽にしたいという方でしたら、新築時にフロアコーティングをしておくことをおすすめします。
ほかにも、下記のようなメリットが挙げられます。
・家具が置かれていないので、スムーズに施工できる
・入居前に行っておくことで、生活に影響を与えずに済む
・ワックス剥離や傷のリペアといった、下処理が不要になる
・業者によっては入居前しか受け付けしていない(業者を選ぶ選択肢の幅が広がる)
・コーティング費用を住宅ローンに組むことができる
中には新築時ではなく、住んでから床のコーティングを行えば良いと考える方もいます。
ところが住んでからですと、フローリングに傷がついていることもありますし、配置している家具を移動させなければなりません。
また、新築時よりもコストが高くなる場合もあるため、フロアコーティングを行うことを考えているのであれば、新築時で且つ家具などが何もない状態の時期がおすすめといえます。
フロアコーティングにも種類がある!ひとつずつご紹介
新築の床をコーティングするメリットについてもお話をしたところで、ここからはフロアコーティングの種類についてお話をしていきましょう。
フロアコーティングは、
・ウレタンコーティング
・ガラスコーティング
・UVコーティング
・シリコンコーティング
以上のような種類があります。
ひとつずつ特徴と費用についてご紹介していきましょう。
【ウレタンコーティング】
・耐用年数:3~10年程度
・硬度:3H
20年以上前から使われている種類です。
摩擦にとても強く、椅子を引きずったときの傷の防止にも有効といわれているコーティングです。
やさしい雰囲気のツヤ感を出し、温もりを感じられるような印象に仕上がります。
費用は業者によっても異なりますが、だいたい1m²あたり1,100~3,600円とされています(参考価格)。
例えばもし70m²の床であれば、77,000~252,000円くらいかかることが考えられます。
【ガラスコーティング】
・耐用年数:15~20年程度
・硬度:9H
最も高度の高いフロアコーティングです。
耐水性や耐薬品性に優れ、UVカットの効果も期待できる種類ですので、どんな部屋の床にも適しているとされています。
床のツヤを選ぶことができるので、自分好みのツヤを出してくれるでしょう。
こちらも参考価格の費用ですが、1m²あたり約3,500~5,000円とウレタンよりも高価です。
70m²であれば、245,000~350,000円となるでしょう。
耐用年数が最も長い!UVコーティング
引き続き、新築時に行うことをおすすめするフロアコーティングの種類をご説明していきましょう。
【UVコーティング】
・耐用年数:15~30年程度
・硬度:7H
耐用年数がとても長いことが魅力のフロアコーティングです。
特殊な樹脂を焼きつけることにより、乾燥時間が短いことも特徴的です。
椅子などを引きずってできる傷に強く、耐水性も優れているので、特にキッチンやダイニングの床におすすめの種類といえます。
しかし、ガラスコーティングのように、ツヤ感の調整はできません。
UVコーティングの場合は強めのツヤが出やすいようですので、注意してください。
費用は1m²あたりおおよそ4,500~5,000円で、70m²の場合は315,000~350,000円程度かかるでしょう(参考価格)。
安全性で支持されているのはシリコンコーティング!その魅力と費用
最後にご紹介するフロアコーティングの種類はこちらです。
【シリコンコーティング】
・耐用年数:10~20年程度
・硬度:5H
このコーティングを施すことで床が滑りにくくなり、4種類の中でも安全性が高いといわれています。
そのため、特にお年寄りやペットと暮らしているご家庭に人気のある、フロアコーティングといえます。
表面に汚れ等が付着しても落としやすく、撥水効果も期待できるので、こちらも新築のキッチンの床におすすめですね。
さらに、ツヤの強さを選択できることも多いので、自分好みの床のツヤを選べるでしょう。
参考価格ではありますが、1m²あたりの費用は3,000円であることが多いようです。
中には1,000円以下の場合もあれば、4,000円以上の場合もあるので、施工を依頼する場合は必ず確認しておきましょう。
また、フロアコーティングの種類の中でも、特に人気が高いもののひとつがこの「シリコンコーティング」です。
その魅力として挙げられるのは、「コストパフォーマンスの高さ」です。
ほかのコーティングよりも比較的コストを抑えることができるのに、安全性や機能性が高いことで多くのご家庭に支持されています。
とはいえ、ご家庭によってどんな効果を得たいかなど違うかと思いますので、ご家庭に合った種類のコーティングを選ぶと良いでしょう。
新築の床にコーティングを行う前の注意点!
新築の床をコーティングすることを決めた場合、注意していただきたいことがあります。
ポイントごとにご説明しますので、参考にしてください。
●スケジュールの確認は必ずする
場合によっては、電気や水道を施工に使用することもあります。
施工日に水道等が通っているか、スケジュールのチェックをしておきましょう。
●施工期間、施工時間を確認しておく
多くは一日施工でありますが、念のため施工にかかる期間もしくは時間は確認しておくと良いでしょう。
●施工中は入室NG
当然ながら、施工している間は入室できません。
ほかの業者と重ならないように注意してください。
●完全に乾く日程を確認する
コーティングの種類によって、完全に乾く時間も異なります。
入居予定日に乾いていなかったら大変ですから、乾く日時を確認してから引っ越ししましょう。
●コーティングの種類はよく相談して決める
先ほどまでお話ししましたように、コーティングの種類によってツヤの出方や期待できる効果は異なります。
本当にそのコーティングで良いのか、サンプル等を見ながらよく相談して決めましょう。
●下処理のチェックをしておく
何もかかっていない状態で新築の床をコーティングしますので、新品のフローリングの素材と表面処理をチェックしておきましょう。
以上のポイントに注意し、十分に確認ができたら新築の床をコーティングしてもらいましょう。
よくチェックしたうえで新築の床をコーティングしよう!
新築の床をコーティングするべきか悩む方もいるかもしれませんが、住んでからの床のメンテナンスを楽したいという方であれば、フロアコーティングはおすすめです。
その際、フロアコーティングには大きく4つの種類がありますので、特徴と費用などからご家庭に合った種類を選んでみてください。
さらに、コーティングしてもらう前に注意していただきたいこともお話ししましたので、十分にチェックしたうえで、新築の床をコーティングしてもらうようにしましょう。