家を新築することは、人生の大きなイベントの一つですね。
安い買い物ではありませんから、後悔のないように設計していきたいものです。
ここでは、新築の失敗で多い「収納」について見ていきます。
どんな点に気を付ければ、失敗の少ない収納になるのでしょうか。
新築で失敗しやすいポイントとは
家を新築することは安い買い物ではありませんから、どのような家にするかについてはとても真剣に考えることでしょう。
しかし、どんなに考えてみても、いざ住み始めると「失敗したな」と気になってしまうことも多いようです。
新築する際に失敗したことして多いのは以下の部分です。
◯配線
◯広さ
◯収納
◯明るさ・温度
◯窓・ドアの位置
◯ゾーニング(空間を用途や目的ごとに分けること)
◯音・臭い
このような部分は、住み始めてから後悔する方が多いようです。
この中でも特に「配線」「広さ」「収納」は、後悔したこととしてよく挙げられる項目です。
これらの項目は、実際の生活をかなり具体的に想像しなければならない部分なのです。
「配線」の失敗で多く挙げられる「コンセント」ですが、配置する個数に加えて家具を置く場所も想定しなければなりません。
また、「広さ」に関しては、ライフスタイルの変化や新しい家具の大きさによっても後悔が生まれてしまうようです。
そして今回フォーカスする「収納」ですが、こちらはしっかりとした事前の計算が大切になります。
家族構成や生活スタイルを考慮し、何をどのくらい収納する必要があるのかなど、その人それぞれに合った収納を設計していきましょう。
では、ここからは収納の失敗の具体例を見ていきましょう。
新築における収納の失敗例①荷物が入りきらない
具体的な収納の失敗で挙げられるのが、想定していた荷物が収納に入りきらないという問題です。
自分では十分なスペースを確保して収納を作ったつもりでも、容量が足りないということもあります。
また、単に容量の問題だけでなく、収納の奥行や幅によって予定していたものが予定していた場所に入らないという事態も起こります。
一般的に、新築の収納スペースの割合は10~15パーセント程度確保するのが良いとされています。
しかし、単に15パーセント程度の収納を確保したからといって安心できるものでもありません。
ライフスタイルや家族構成によっては、収納の容量を増やさなければならない場合もあります。
例えば、お子さんが多い家庭では収納のスペースを多く確保しなければなりません。
場合によっては、一般的な収納容量の倍近くにあたる30パーセント程度の収納を必要とするご家庭もあります。
ただし、建てる家の広さによっても収納の容量は変わってきますので、きちんと必要な収納を計算しましょう。
新築における収納の失敗例②収納スペースが暗い
次に、新築の収納の失敗として挙げられるのが、収納スペースが暗くて不便だということです。
広い収納スペースを作っても、暗くて奥のものが取り出せず不便な仕様になってしまうことがあります。
特に広いスペースの収納には、大きな物を入れるでしょうから、余計に足元や手元が暗くなってしまいます。
また、明るさがないと何をどこにしまったかが分からず、使う頻度の少ないものを取り出す際、探すのに時間がかかってしまうということも考えられます。
そうならないようにするためにも、広さのある収納には、照明を付けたりコンセントを設置したりしましょう。
収納スペースに照明を付ける場合には、そのスイッチの位置に注意しましょう。
荷物やドアで隠れてしまうような場所に照明のスイッチが配置されないようにするのがポイントです。
また、コンセントの場合も同様で、荷物に隠れない場所に配置します。
通常コンセントは、床から25センチほどの高さに取り付けられることが多いです。
新築における収納の失敗例③収納のレイアウトが使いづらい
続いては、使いづらい収納のレイアウトになってしまったという失敗です。
例えば、ウォークインクローゼットの奥に部屋がある場合、その部屋に行くためには必ずウォークインクローゼットを通ることとなります。
その場合、ウォークインクローゼットの一部が通路となりますので、通路部分のスペースを空けておかなければなりません。
クローゼットが使いづらいだけでなく、本来であれば荷物を置けるスペースを空けておかなければならないのでもったいないレイアウトとなってしまいます。
また、ロフトを収納として使用する場合も使いづらいことがあります。
ロフトは、収納として広いスペースを確保することができますが、荷物の取り出しにくさについても考えなければなりません。
いくらスペースがあるからといって大きな荷物を収納してしまうと、はしごや階段を使って荷物の出し入れをするのが大変になってしまいます。
収納のレイアウトを工夫することで、新築の限られたスペースをより有効活用することができます。
新築における収納の失敗例④小さな収納が使いづらい
ここまで見てきた新築の収納の失敗例は、クローゼットのような大きなタイプの収納でしたが、小さな収納に関してもきちんと考えないと使いづらいものとなってしまいます。
小さな収納が使いづらい場合としては、以下のようなことが挙げられます。
◯キッチン周りの棚が奥行の深いものばかりになってしまっていた
◯奥行がありすぎてデッドスペースがある
◯玄関に収納スペースを作らなかった
◯小さな収納が分散してしまった
◯トイレの収納がない
小さい収納は、その使い勝手が悪い場合と、そもそも小さい収納を作らなかったことを後悔する2パターンが挙げられるようです。
意外と見落としがちなのが、玄関やトイレなどにちょっとした収納があると便利だということです。
また、小さな収納は奥行がありすぎても使いづらい収納になってしまいますので注意しましょう。
収納スペースに物が収まりきらない場合は処分も検討しよう
新築の収納で失敗しやすい項目を見てきました。
これらの失敗例を参考にして、後悔のない収納のある家にできたら良いですね。
しかし、収納の造りがうまくいったからといって、なんでもかんでも収納してしまえばいいというものではありません。
片づけを工夫することで、より効果的に収納スペースを使いこなすことができます。
多くの人間の心理として、空いているスペースは埋めたくなるという性質があると言われています。
どんなに広い収納を備えていたとしても、何も考えずに物を増やしていけば、その収納スペースもいつかはなくなってしまいますよね。
収納スペースに物が収まりきらないという場合は、収納スペースの大きさの問題だけでなく、単に荷物が多すぎるということも考えられます。
また、使わないものは、少々もったいないと思っても処分することも大切です。
日ごろから片づけの意識を持って、限りあるスペースを最大限に活用していきましょう。
失敗例から学んで、使いやすい収納に!
新築時の失敗として多い「収納」について見てきました。
その家族ごとに必要な収納の容量や場所などは変わってきますので、その家での生活をしっかりとシミュレーションしてみることも大切ですね。
今回ご紹介したような収納の失敗例を参考にして、納得のいく家を手に入れましょう。