自分の資産を手堅く増やしていく手法のひとつに、マンション投資があります。
マンション投資は株式やFXなどと違い、資産価値が安定しているため継続的な収入が期待できるのです。
しかし、マンション投資にあたって必要な知識を自分で持っていないと、思わぬ理由で失敗してしまうこともあるかもしれません。
そこで、マンション投資を失敗する6つの理由について学んでいきましょう。
マンション投資で失敗しないために!試算シュミレーションをしよう
マンション投資において、自分の資金とマンション経営に必要な費用を試算シュミレーションしておくことは重要です。
これがおろそかになっていると、どこかで資金計画に破綻が出ることでしょう。
たとえば、表面利回り10%でローンの返済を試算したとすれば、それは実際の運営では失敗することが多いのです。
表面利回りは、部屋が埋まって家賃が滞りなく回収でき、なおかつ経費を除いた利率になります。
つまり、マンション経営にかかる経費を考えていない計算になるのです。
利回りを10%で計算して投資計画を立てるのではなく、諸費用を考慮した実質利回りで計算することが望ましいでしょう。
また、利回りだけをみて試算するのも懸命ではありません。
空室などが発生した場合などは、そのリスクはオーナがすべて背負う必要があります。
家賃なども、自分で建て替えることになるのです。
このような費用がかかることも考慮して、余裕を持った資金計画を立てておくべきでしょう。
マンション投資をする前に!マンションの特性を知って失敗を防ごう
不動産投資といっても、一戸建から一棟マンション、区分マンションなどその種類はさまざまです。
さらに、それを売るのか貸すのかでも状況が変わります。
それぞれ異なる性質がある不動産投資ですが、それらを見極めて投資の方向性を決めることが重要です。
マンションの性質としては、まず修繕積立金などが定期的に必要になります。
一戸建住宅などであれば、修繕費はある程度自分で調整することができるでしょう。
しかし、マンション、とりわけ区分マンションなどであれば自分の都合に関わらず定期的に必要になります。
そして、この修繕積立金は築年数が古くなるごとに高くなる傾向もあるのです。
築年数の古いマンションは価値が落ち着いており、購入しやすいためサラリーマンなどでも手が届きそうに見えるでしょう。
その目先の資産性にとらわれてしまうと、じわじわ出費が上がって投資が失敗に終わるかもしれません。
自分の現在から将来にかけての収益と、マンションにかかる出費を長いスパンで考慮することが肝要です。
土地選びはマンション投資の生命線
マンション投資で失敗する原因として、土地選びを誤るということが挙げられます。
マンション投資において、土地選びは生命線といっても過言ではないでしょう。
土地の需要が高ければ、資産としてのマンションの価値は下がりにくいのです。
物件の価値は、減価償却という原則にのっとり年々下がります。
これは、マンションの質うんぬんではなく、あらゆる建物で共通していることでしょう。
新築マンションであれば、1度でも人が住めばその時点で物件価格が落ちます。
物件価格は落ちる前提でマンションを購入しておかないと、いざ売却するとなった時に失敗してしまう可能性があるのです。
そのため、価格の下がりにくい需要の高い土地を選んでおく必要があります。
また、需要の高い土地というのは人の流れも活発というケースが少なくありません。
マンション投資において、活発な人の流れがあることは欠かせない要素でしょう。
ここで、人の流れが少ない過疎地などを選んでしまうと、マンション投資の失敗は目に見えています。
マンション投資で失敗しないためにも、まずは土地選びから学んでおく必要があります。
マンション投資は不動産業者任せにしない
マンション投資で失敗する理由のひとつに、物件・土地選びなどのもろもろの作業や判断を、不動産業者任せにしてしまうということが挙げられます。
利益優先の不動産業者であれば、とにかく高く売れる物件を勧めがちです。
それこそ、土地の需要の高さや表面利回りの良さだけを強調して勧められることもあるかもしれません。
しかし、そのような業者が強く勧めてくる物件というのは、基本的に消費者目線ではなく、業者目線でのチョイスだということは忘れてはいけないのです。
本当に安く買えて高い利回りが見込めるような掘り出し物件などは、業者自身が確保しておくか早々と売れてしまうかのいずれかでしょう。
投資の原則はローリスク・ローリターン、ハイリスク・ハイリターンであり、もちろん高い物件にはそれなりの価値はあります。
しかし、値段だけ高くてもそれに本質的なマンションとしての価値があるかというのは、購入する人自身が慎重に吟味するべきポイントでしょう。
また、多くの不動産業者は、あくまで物件を売ることが仕事です。
売ってしまえば、アフターフォローまでは考えられていないというケースも少なくありません。
不動産業者によっては、土地・物件の売買に加えて、購入以降の管理などの雑務も代行してくれることもあります。
このようなサービスがないと、いざ物件にトラブルがあった際などにはオーナーが直接解決しなければならないのです。
特に、サラリーマン大家などにとっては、物件の管理代行サービスは必須といえるでしょう。
マンション投資に失敗しないためには土地の周辺環境も重要
マンション投資で失敗しないためには、土地の周辺環境が重要です。
たとえば、駅や高速道路などから車で2時間などというアクセス不良な環境であれば、おそらく人の流入は見込めないでしょう。
逆に、駅から徒歩3分圏内にマンションがあったり、マンション付近に学校や病院などもろもろの施設が建っていたりするのであれば、高い需要が見込めます。
特に、高校や大学などの施設があれば、定期的に学生が利用することが想定できるでしょう。
しかし、万が一これらの施設が移転ないしは撤去されることになれば、その土地の需要は一気に下がります。
環境に依存しているマンション経営では、このような環境の変化により経営状況が悪化することが少なくありません。
学校などであれば、少子高齢化の流れから数が減少してくるともいわれています。
ひとつの変化によって失敗しないためにも、リスクは手堅く分散しておくべきでしょう。
市場の流れを把握してマンション投資をしよう
マンション投資で失敗しないためには、市場の流れを把握する必要があります。
土地やマンションの価格は、その市場における需要と供給のバランスによって決まるのです。
需要が高ければ価格が高騰し、需要が低ければ下落します。
考え方はシンプルですが、その流れを実際に読むとなれば決して簡単ではありません。
この流れを読めないと、貴重な投資用のマンションを高値掴みして損をしてしまうこともあるでしょう。
不動産投資においては、マンション・土地価格の上昇局面か、下落相場か、どのタイミングが損益の分岐点になりえるかといったさまざまな要因があります。
これらのサインを見逃さず、適切なタイミングでマンションを売買する必要があるのです。
不動産投資をする前に不動産売買の知識を身につけよう
マンション投資で失敗するのは、不動産の売買に対する知識が不足しているということが大きな要因といえます。
マンションの特性や土地の需要の見方、市場の読み方などを、自ら学んでいく必要があるのです。
偏ったひとつだけの情報に振り回されるのではなく、広い視点でメリット・デメリット含めてバランスのよい投資を心がけましょう。