新築現場の差し入れはどのくらいの頻度?喜ばれる物は?

新築の作業が始まったら、大工さんへの差し入れも同時に始まります。

施主側としては、自分が現場で作業する立場ではないため、伺う頻度や渡す物についてどのように考えればよいか分からないということもあるでしょう。

それに加え、新築現場作業の邪魔にならず、なおかつスムーズに渡すためのポイントとは、どのようものなのでしょうか。

新築地鎮祭は1度きり!費用準備などの徹底を

日本人はしばしば、宗教観が独特、宗教に頓着しない、信仰心が低いなどと言われますが、さまざまなところで宗教的な行事が登場する頻度が実は高いです。

そういったものの一つとして、新築する土地では地鎮祭を行うことが一般的です。

どのような土地であっても、土地は神様の所有物であるという考えが根付いているのが主な理由でしょう。

そのため、新築する際には、その神様に許可を得ることが大切とされています。

地鎮祭を行うことで、その土地がまとう邪気などの汚れを取り除き、清らかにするという意味合いがあるのです。

地鎮祭の参列者は、一般的に施主やその家族、新築を依頼した建設業者の担当者などです。

特に差し入れなどは必要ありませんが、ペットボトルのお茶などを人数分持参するとより丁寧な対応と言えるでしょう。

地鎮祭に関する費用は、地鎮祭を依頼した神主に向けて支払います。

初穂料と呼ばれるこの費用は、相場として2、3万円ほどです。

それに加え、地鎮祭で奉るお供え物の費用に、2万円ほどかかることも覚えておくと良いでしょう。

また、地鎮祭の際にはほとんどの神主が車で来るものです。

その際は、お車代として別途1万円ほど用意しておくことが望ましいです。

地鎮祭は1度きりのため、不備がないようしっかりと費用の準備などをしておくことが大切です。

新築上棟式のご祝儀には差し入れ程度の物を添えても良し

上棟式は、屋根の一番高い位置に棟木を取り付けた後に行われる儀式です。

その新築の安全性はもちろん、大工さんなど新築の建設に関わる方々の安全を願うという意味合いも込められています。

また、この上棟式で現場の大工さんと初めて顔を合わせるという場合がほとんどです。

そのため、これからお世話になるという挨拶の場としての意味合いもあるでしょう。

その後顔を合わせる頻度も低くはないと言えるので、しっかり信頼関係を築いておきたいところです。

また、費用に関しては、上棟式は神主を必要としないため、地鎮祭の初穂料などは必要ありません。

しかし、儀式で使用する神饌物や、大工さんなどに渡すご祝儀などもあり、地鎮祭よりも費用がかかるのが一般的です。

相場として、神饌物に2万円、ご祝儀は棟梁のみ2、3万円で、その他の大工さんに1万円ずつ渡します。

大工さんにはご祝儀のみでも良いですが、差し入れ程度の気持ちで受け取ってほしいと、お弁当やお酒などを併せて手渡す施主もいます。

新築現場で人気!おすすめの差し入れ

上棟式が終わると、いよいよ本格的な新築の工事が始まります。

それと同時に始まるのが、新築現場の大工さんに渡す差し入れではないでしょうか。

しかし施主側としては、どのようなものを渡せばよいのか、また渡すタイミングなど悩むこともあるでしょう。

そこで、まずは新築現場の大工さんに渡すおすすめの差し入れをご紹介していきます。

差し入れは、基本的に大工さんが気を使わない程度の金額のものを用意するのが望ましいです。

物としては、ペットボトルのお茶などが良いでしょう。

缶コーヒーも良いですが、甘さなど個人により好みが分かれるのも予想されます。

缶コーヒーを渡す場合は、無糖や微糖など、大工さんの好みを前もって確認しておくのがベストです。

また、現場での作業は体力も消耗するため、糖分や塩分をお菓子で補給してもらうのも良いでしょう。

チョコレートなど溶けてしまうものは夏場の新築現場には向きませんが、それ以外の季節であれば、チョコレートやせんべいなどのお菓子も喜ばれます。

生物などはすぐに食べなければならず、大工さんの作業を止めてしまう可能性もありますので注意してください。

また、できればサイズの大きなお菓子は避けたほうが無難です。

休憩時間などがあっても、基本的に大工さんの1日は忙しいものです。

1口ですぐ食べられるような小さなサイズのお菓子だと、咀嚼の回数も少なく、スムーズに休憩を取ることができるでしょう。

次項では、差し入れに適した時間帯や頻度についてご説明していきます。

新築現場の差し入れに適した時間帯とは?頻度が高すぎるのもよくない?

大工さん達への差し入れが決まったら、それを渡しに新築現場へ向かいましょう。

その際のおすすめの時間帯は、以下の通りです。

・10時前

新築の現場は、早朝から作業が行われていることが多いため、10時の休憩に合わせてその数分前に伺うのが良いでしょう。

昼食に響かないよう、食べ応えのあるものは避けてください。

・昼食時

誰かを訪ねる際など、本来昼食時は避けたい時間帯のように思いますよね。

しかし、昼食の際に飲んでもらうようにお茶などを差し入れると喜ばれるということがあります。

昼食中に抵抗がある方は、12時より数分前に伺うのも良いでしょう。

・15時前

3時のおやつという言葉があるように、15時は休憩に適した時間帯です。

作業の疲れが出てくる時間帯でもありますので、この時間帯の差し入れは喜ばれるでしょう。

1日のうちに、これらの時間帯全てに差し入れをする必要はありません。

あまり差し入れの頻度が高いと、大工さん達に気を使わせてしまうこともあるため、節度を持って伺いましょう。

日にちで考えると、3日に1度、もしくは1週間に1度くらいで十分と言えます。

新築現場への差し入れは受け取る頻度が高い現場監督に渡そう

新築現場に差し入れをする場合には、誰に渡せば良いのかも気がかりですよね。

基本的に、差し入れを誰に渡すかなどに決まりはありませんが、できればその新築現場の指揮官である現場監督に渡すのが望ましいです。

現場監督は、各現場で差し入れを受け取る頻度が最も高い方と言えます。

そのため、差し入れの受け取りに慣れている方が多く、スムーズに渡すことができるでしょう。

また、新築の現場監督がどなたか分かるよう、上棟式などの際にしっかりと顔を認識しておくことが大切です。

上棟式の際は、挨拶をしたり、ご祝儀を渡すなど忙しくなることも予想されますが、その新築の現場監督の顔を認識しておくことも忘れてはなりません。

また、他の大工さんの顔もその際に認識しておくことが良いですが、難しい場合は差し入れの際に1人ずつ認識していくようにするのも良いでしょう。

適当な頻度で差し入れついでに現場確認

新築現場への差し入れは、お世話になる大工さんに対する気持ちを表すものです。

また、差し入れの際には新築現場の作業工程などを目で見て確認するチャンスでもあります。

疑問点など直接確認する機会でもあるため、差し入れの時間を有効に使いましょう。

どのような材料が新築に使われているかなどを、写真に収めておくことも記念になり良いですね。

一方で、細かく現場を確認するような行為は、大工さんに対して失礼にあたるのではないかと躊躇してしまう方もいるようです。

しかし、施主側は多額の費用をかけて新築建設を依頼しています。

新築現場へ伺う頻度など、節度を持った現場確認を心掛けることは大切ですが、あまり遠慮しすぎて確認できないのはもったいないとも言えます。

むしろ、優良な大工さんは現場を施主側がしっかりと確認することを望んでいる場合もあるのです。

それは、自分達の仕事に対する自信の表れでもあります。

疑問点なども気さくに答えくれる大工さんであれば、新築への期待もより高まるでしょう。

新築現場への差し入れは頻度などに配慮を!

新築現場への差し入れは、初めてという方が多いものです。

大工さんに対して迷惑にならないよう、どのような物が喜ばれるのか、また時間帯や頻度にも注意することが望まれます。

もし、周囲に新築などの差し入れの経験がある方がいる場合には、それらについて相談してみるのも良いでしょう。

新築現場への差し入れは、実際には行わなくとも建設に影響を及ぼすことはとくにありません。

しかし、疑問点などを質問したり、新築完成までの期間に大工さんと良好な関係を築くためにも大切なことであるとも言えます。

そのため、あまり気構えず、気楽な気持ちで差し入れに伺ってみるのもおすすめです。