住宅の名義変更は贈与税や相続税がかかる?夫婦間の場合は?

住宅や土地などの不動産には、必ず名義人が存在します。

何らかの理由により、名義人の変更を行いたいと考えている方もいるでしょう。

そこで今回は、夫婦が住宅の名義変更を行う際の、注意すべき点についてくわしくお話ししていきます。

名義変更につきものの、「贈与税」や「相続税」などについてもご紹介していきましょう。

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夫婦が住宅の名義変更を行う理由

住宅などの不動産には名義人が存在します。

基本的に収入のある世帯主が名義人になることが多いため、夫婦の場合は夫がこれに当てはまることが多いでしょう。

そのため、夫婦間で住宅などの不動産の名義変更を行う場合は、夫から妻へと変更するケースが多いです。

夫婦が住宅の名義変更を行うことは決して珍しいことではありません。

以下で、夫婦の住宅の名義変更の手続き内容として、よくあるケースをご紹介しましょう。

【夫婦が住宅の名義変更を行う主な理由】

・亡くなった夫の名義の住宅を妻の名義にする

・相続税対策で夫の名義の住宅を妻に生前贈与する

・離婚を理由に夫の名義の住宅を妻に財産分与する

・離婚を理由に夫婦共有の住宅の妻の持ち分を夫にする

以上が、主な住宅の名義変更の理由となります。

夫から妻に名義変更をすることはできますが、そこには「贈与税」や「相続税」など、さまざまな税金が発生することになります。

手続きの方法も異なるため、どの方法で行うか事前によく検討し、話し合うことが重要となります。

住宅の名義変更!夫が亡くなった場合

夫が妻より先に亡くなった場合で、住宅の名義が夫だったケースを見ていきましょう。

この時、妻か子供(いる場合)どちらかに住宅の名義変更をしなければなりません。

夫婦だけの場合、片方の名義人が亡くなった場合は、もう片方の配偶者が自然と名義人になるでしょう。

しかし、家族が多い場合、それぞれの家庭の事情もありますので、一概に誰の名義が良いとは言い切れません。

また、覚えておきたいのは、名義人が亡くなった場合の名義変更には、必ず「相続税」がかかるということです。

妻が住宅の名義人となった後、妻が亡くなった場合、今度は子供に名義変更することとなりますが、その際も相続税が発生します。

その部分を考慮して、夫が亡くなった後に、子供へと名義変更する家庭も少なくありません。

この場合、妻が亡くなったとしても住宅はすでに子供名義になっているため、名義変更を行う必要はないので、相続税も発生しないのです。

名義変更は1度行うと、やり直しがききません。

上記のような事柄を踏まえて、家族でよく話し合い、誰の名義にするのかを決めるようにしましょう。

夫が生前のうちに名義変更したほうが良いの?

続いて、夫婦が住宅の名義変更をする際の、タイミングについて見ていきましょう。

夫が亡くなった後に名義変更を行うと「相続税」がかかります。

また、生前に名義変更を行うと「贈与税」がかかります。

相続税と贈与税の2つを比べると、費用だけで見た時、実は相続税の方が安く済ませることができるのです。

これには住宅の評価額が深くかかわっています。

評価額とは市町村が決定するもので、建築費の50~70%であることが多く、これを基準に毎年支払う固定資産税が決定されています。

相続の場合、この評価額の「0.4%」が相続税として発生し、贈与の場合、評価額の「2%」が贈与税として発生するため、その差はなんと5倍になります。

また、贈与の場合は、「不動産所得税」という課税もプラスして発生してしまいます。

これらをすべて踏まえると、相続税の方が費用が安く済むため、良いと考える方が多いでしょう。

しかし、相続となった場合、子供が多ければ多いほどトラブルが起こる可能性は上がります。

また、住宅以外に資産が多くある場合は、より関与しようと考える親戚も増えることが予想されます。

それに比べ、生前贈与の場合は夫婦2人だけの問題となりますので、手続き自体はスムーズに行うことができるでしょう。

夫婦で名義変更するなら生前贈与をするべき

前項では住宅の名義変更において、生前贈与を行った方が手続きがスムーズに行えるとお話ししました。

これには他にもメリットがあります。

それは、生前贈与することで夫の資産が減ることになりますが、亡くなった後の相続税は、持っている資産に対して決まるため、相続税自体が減るといった見方ができるのです。

あらかじめ資産を減らしておくことで、亡くなった後の相続税を安くできるという仕組みになります。

しかし、贈与税は高税率なため、避けたいと考える方もいるでしょう。

そのような時は、「配偶者控除」を利用することをおすすめします。

配偶者控除とは、夫婦が「結婚20年以上」で、「2,000万円以下の不動産」であれば、住宅や土地に対して贈与税がかからないというものです。

2,000万円以上の住宅の場合でも、一定の割合で2,000万円を超えないように調整して贈与することも可能です。

ただ、注意しておきたい点は、贈与税は控除されても「所有者移転登記」などの登録費用はかかるという点です。

登記をし直すには別途費用が発生しますので、忘れないように頭に入れておきましょう。

夫婦が離婚した場合の住宅の名義変更は?財産分与で課税対策

続いて、夫婦が離婚した場合の住宅の名義変更を見ていきましょう。

住宅が夫名義の場合、その家に夫が住み続けるのであれば、名義変更の手続きは特に必要ありません。

しかし、妻がその住宅で暮らす場合は、妻の名前に名義変更をする必要があります。

ここで関わってくるのは贈与税です。

そして、それは離婚をする前か、後かによって変わってきます。

離婚する前に名義変更をすると基本的に贈与税がかかりますが、結婚20年以上で2,000万円以下の住宅であれば配偶者控除により贈与税はかかりません。

しかし、結婚20年以下の方は、住宅の評価額の2%もの課税があることになります。

一方、離婚後に名義変更をした場合は、「財産分与」が適用されるため、住宅の名義変更には贈与税が発生しないのです。

これらを踏まえると、離婚した後に手続きをした方が贈与税の心配はないと言えるでしょう。

しかし、いずれの場合も所有者移転登記は必要となりますので、忘れないように注意してください。

離婚による名義変更は住宅ローンに注意が必要

夫婦が離婚して住宅の名義変更を行う際、住宅ローンが残っているケースが多く見られます。

この場合、住宅の名義が夫であれば、ローン契約も夫が組んでいることが一般的です。

住宅ローンは返済者がその住所に住み続けていることを条件として融資しますので、万が一、住宅を妻名義にした時は「銀行の承諾を得る」必要が出てきます。

これは銀行によって返答がまちまちで、名義変更をしてもかまわないといった返答をする銀行もあれば、勝手な名義変更を契約違反と捉え、ローンの一括返金を求める銀行もあります。

妻に収入がある場合は妻の名前でローンを組みなおすこともできますが、その場合は抵当権の設定が再び必要になったりと、手間が増えてしまうでしょう。

そうならないためにも、離婚する前に、住宅ローンを組んだ銀行に1度相談することをおすすめします。

夫婦間の住宅の名義変更は課税に注意しよう

1度決めた住宅の名義を変更するには、課税や手続きが必要です。

名義変更には「贈与税」や「相続税」がつきものですが、配偶者控除などを利用すれば名義変更自体には費用が発生しないこともあります。

年配の夫婦であれば、生前贈与などを検討しても良いでしょう。

また離婚をした夫婦は、財産分与を利用して贈与税がかからないようにしましょう。

その際、住宅ローンが残っている場合は事前に銀行に相談し、承諾を得ておくことをおすすめします。