住宅などの建物には、いくつかの部屋に換気扇が取り付けられています。
それらは、主に壁に取り付けるのが一般的ですが、窓に取り付けることのできる換気扇もあるのです。
窓に換気扇を取り付けたほうが良い場合とは、どのような場合なのでしょうか。
また、よく見かける台所やトイレの換気扇の役割などについてもご説明していきましょう。
台所に換気扇を取り付けてカビや臭いを防止
窓に取り付ける換気扇についてご説明していく前に、まずは住宅などの建物に取り付けられる換気扇にはどのようなものがあるのかをみていきましょう。
まず挙げられるのが、台所に取り付ける換気扇です。
台所といえば、調理の際に様々な臭いが発生する場所ですよね。
臭いの種類にもよりますが、特に食品を揚げる際の油の臭いなどは、なかなか空気中に漂ったまま消えないものです。
そのような臭いを排出し、空気を循環させるためにも換気扇が役立ちます。
また、台所は生ごみなどの強い臭いが発生しやすいものが置かれている場所でもあります。
台所は食品を扱う場所ですが、そのような臭いがしていては衛生的とは言えないでしょう。
それだけではなく、食品を茹でたり蒸したりする際には、多くの湯気も発生します。
湯気は、無数の小さな水の粒子が固まったものであり、もちろん多くの水分を含んでいます。
湯気の水分が壁や窓などに付着することにより、カビの発生も懸念されるでしょう。
その際、換気扇があれば、湯気の水分を空気中に分散させカビの発生を防ぐことができるのです。
換気扇とレンジフードの違いは?台所の空気の循環を窓は担える?
換気扇と同じような位置づけと認識されやすいものにレンジフードがあります。
しかし、台所に取り付ける換気扇とレンジフードには、担う役割に違いがあるのです。
先に述べた通り、換気扇の主な役割は空気の循環ですが、それには空気の排出同様、外の空気を室内へ入れることも求められます。
レンジフードは、主に臭いなどを排出する機能を特化させているため、空気を循環させる力はあまりないと言えます。
昨今のレンジフードはその機能も向上していますが、空気を循環させるという点から見れば、換気扇とレンジフードの兼用が望ましいでしょう。
とはいえ、空気の排出と外の空気を室内へ入れるのであれば、換気扇を取り付けず、窓を開け閉めすることでその役割を担うことができるのではという考えも浮かびます。
風の強い日などであれば、外からの空気を多く室内へ入れて循環させることもできるでしょう。
しかし、風の強い日は毎日ではなく、また住んでいる地域などによっても風の強さに違いがあります。
そのため、風があまり無い日などでは室内の空気を排出することはできても、外の空気を入れて循環させることが難しい場合もあるのです。
その点、換気扇が取り付けられていれば、風などに頼らず、安定してに空気の循環ができます。
他の部屋に比べ、台所はより多くの空気を循環させる必要があるため、窓のみではその役割を担うのは難しいと言えるでしょう。
トイレに取り付ける換気扇を効率よく!
住宅などの建物に取り付けられている換気扇としては、トイレの換気扇も挙げられるでしょう。
トイレは台所同様、臭いが発生しやすい場所です。
また、トイレは一般的に他の部屋に比べて狭いです。
狭い空間は空気が滞りやすく、それも臭いを感じやすい原因となっています。
そのため、窓を開けて対応しようという人もいるでしょうが、それだけでは安定して空気を循環させるのは難しいです。
ここでは、トイレの換気扇をより効率よく使う方法をご紹介しましょう。
例えばトイレを使った後に、換気扇のスイッチを切り忘れたことに気付いた場合、多くの電気を使い電気代に響いてしまうのではないかと考える方もいるでしょう。
しかし、一般的なトイレの換気扇の消費電力は、多くて3ワットと言われています。
仮に換気扇を一日中稼動させたとしても、一日の電気代はおよそ2円ほどということが分かります。
空気は一度循環させても、しばらく経つとまた滞ってしまうものです。
狭いトイレであればなおさらですから、トイレの換気扇は止めずに稼動させたままのほうが効率が良いということになります。
このような場合は窓に換気扇の取り付けを!①賃貸に住んでいる
前項までは、住宅などの建物に取り付けられる換気扇について、主なものをご説明してきました。
しかし、換気扇がない部屋に後から換気扇を取り付けたいという場合もあるのではないでしょうか。
そこで、ここからは窓に取り付ける換気扇についてみていきましょう。
窓に取り付ける換気扇は、どのような場合に役立つのでしょうか。
まず考えられるのが、賃貸に住んでいる場合です。
ご説明した、台所やトイレをはじめとする場所に取り付けられる換気扇は、取り付けるために穴を空ける工事が必要になります。
持ち家などの自分が所有する建物では問題ありませんが、賃貸などの場合、工事の許可が必要になります。
しかし、大家さんや管理人さんなどの考えによっては、工事を行うことに難色を示す場合もあるでしょう。
工事の日取りを決めるなどの手間もあり、賃貸で換気扇を取り付けることは簡単ではありません。
そのような場合におすすめなのが、窓に取り付ける換気扇なのです。
窓に取り付けるので、穴を空ける工事が必要ありません。
そのため、素人であっても簡単に取り付けることができます。
このような場合は窓に換気扇の取り付けを!②ペットを飼っている
ペットは住宅などの建物の外で飼っている方が多く見られました。
しかし昨今では、室内でペットを飼う方も増えています。
ペットを飼っている多くの方達は、体を洗ってあげたりブラッシングをしてあげたりと、衛生面などにも気を使っているかもしれません。
しかし、動物特有の体の臭いもあり、それが部屋に篭ってしまうこともあるでしょう。
また、ものにもよりますがペットフードは臭いの強いものもあり、その臭いも気になります。
そこで、ペットを室内で飼っている場合、窓の換気扇でその臭いを循環させるのはいかがでしょうか。
住んでいる当人達はその臭いに慣れてしまい、気にならなくなっているかもしれませんが、他の人達にとっては違います。
リビングなどの来客を通すこともある場所で飼っている方は、窓に取り付ける換気扇で室内の空気を常にきれいにしておきたいものです。
このような場合は窓に換気扇の取り付けを!③子供が住んでいる
住宅などの場合、家族構成によっては小さな子供が住んでいる場合もあるでしょう。
特に、2、3歳くらいまでの子供であれば、窓からの落下などにもより注意が必要です。
このような事故を防ぐため、一日のうちのほとんどを窓を開けずにいる方も多いですが、できれば空気の循環もしたいものですよね。
窓に取り付ける換気扇であれば、窓を閉め切ったままでも空気の循環ができます。
また、子供だけでなくお年寄りが住んでいる場合も同様のことが言えます。
このように、家族の安全を守りつつ、空気の循環をしたい方にも窓の換気扇はおすすめなのです。
また、冬などは寒さをしのぐため、窓を閉め切って暖房機器を使う方もいます。
窓を開けて時々空気の循環をするのもよいのですが、それだと外の冷たい空気が多く入り、部屋が冷えてしまうこともあるでしょう。
窓に取り付ける換気扇であれば、部屋を冷やすことなく空気の循環ができるのです。
窓の換気扇で空気の循環を
建物には用途に合わせた様々な部屋があり、その部屋ごとの空気の循環が大切です。
ご説明した台所やトイレであれば、ほとんどの建物に換気扇が取り付けられているでしょう。
しかし、臭いなどは他の部屋でも発生するのです。
その臭いに慣れていたり、わずかな臭いであれば気付かずに過ごしてしまうことも考えられます。
窓の換気扇を取り付けることで、それらの臭いを防ぎ、空気の循環に大きく役立つでしょう。