これから新築する予定の方は、土地探しをしている方も多いと思います。
好条件で魅力的な土地を見つけても、あまり価格が高いと購入をあきらめてしまいますよね。
しかし、土地は値引きすることが可能です。
土地にかける予算が決まっている方は、少しでもその金額へ近づけるための値引き交渉を行いましょう。
今回は土地の値引きの方法について、くわしくお話ししていきます。
土地の購入で値引きができる理由とは?
冒頭でお話ししましたが、土地は購入する際に、値引きすることができます。
しかし、それにはいくつかの条件がありますので、順を追ってご説明していきましょう。
まず、土地には「定価」がありません。
お店に並んでいる商品には定価があり、基本的にその金額より高くすることも安くすることもできません。
しかし、土地の価格は土地を所持している売主が決めるため、値引き交渉の末に価格を下げることが可能なのです。
土地の売主は、一般的に不動産仲介業者に依頼して、土地の買主を探してもらうこととなります。
この時、不動産仲介業者は土地が売れると、売主と買主の双方から仲介手数料を徴収することができます。
そのため、不動産仲介業者は早く売却して仲介手数料を得たいと考えるため、値引き交渉に対応してくれることが期待できるのです。
早く土地が売れるということは、収益になるだけでなく、その土地の広告を出し続ける経費を抑えることにもなるためです。
また、売主としても早く土地を売り切りたいと考える人が多いため、ある程度の値引きなら対応してくれるケースが多いのです。
土地を安く購入したい!値引きする際のマナーとは?
気に入った土地を見つけ、見学も終え、いざ購入を前に値引き交渉を行うとします。
その際には、値引きのマナーを守って交渉を行うようにしましょう。
ここでのマナーは、「確実に土地を購入できる証拠」を示すことです。
土地はローンを組んで購入することが多いですが、融資を受ける予定の金融機関で、「事前審査」を受けておくことをおすすめします。
事前審査とは、申込書や本人確認書類などを窓口に提出し、およそ1~2週間で結果が出るものです。
事前審査が通った場合、その証明を持って土地の値引き交渉を行えば、「確実に土地を購入する」という証拠を持っていることになるため、売主にとっての安心材料になります。
すると、値引きにも繋がりやすくなるでしょう。
万が一、事前審査を受けずに土地を値引きして購入した後に、ローン審査が通らなかった場合、契約自体が破棄となってしまう可能性があります。
売主の信頼を裏切ってしまう結果になるため、必ず事前審査を受けるようにしましょう。
土地の値引きは「買い付け証明書」が鍵!?
事前審査に受かったら、土地の売主に対して値引き交渉を行うことになりますが、その時に「買い付け証明書」を提出すると、スムーズに値引きが行える可能性があります。
買い付け証明書とは、「土地を購入する意思」と「土地を購入する条件」が記載された書類です。
これを売主に提出し、具体的に値引き交渉を行うのです。
以下で、買い付け証明書に記載されている事項をご紹介しましょう。
①土地の購入希望価格
②手付金の金額
③住宅ローンの金額
④契約希望日
⑤引き渡し希望日
⑥その他の希望する条件
手付金とは、土地の契約の際に担保として支払われるお金のことで、土地の価格の10~20%で決定されることがほとんどです。
万が一、契約後に買主が土地の契約を一方的に解除しても、手付金は戻ってこないのであらかじめ頭に入れておきましょう。
上記の買い付け証明書ですが、売主の手に渡った後、買い付け証明書の条件を踏まえた上での売主の条件を提示してくる場合が考えられます。
その場合、買主はその条件に対して新たな次の条件を提示しましょう。
このようなやりとりを何度か行い、お互いに条件を譲り、土地の売買を成立させることができるのです。
土地の値引きがしやすい土地を見極めよう
駅や学校、商業施設から距離が近い土地は、好条件の土地として価格設定が高くなっています。
そのような土地は、値引き交渉をしてもなかなか希望価格まで値下げることは難しいものです。
そこで、値引きがしやすい土地を見つけ、少しでも安く土地を購入することをおすすめします。
●販売開始してからの期間が長い土地
土地の販売が開始してから「半年以上」経過している土地は狙い目です。
というのも、半年が経過しても売却されない土地は、不動産仲介業者が広告費の支出を気にし始める傾向があるのです。
仲介業者からすると、売れるタイミングで売り切りたいと考えるため、値引き交渉がしやすいのです。
●分譲地の売れ残りの土地
複数の区画の土地を、分譲地として売り出すことは多いですよね。
これらの分譲地は、ある程度の土地が売却できれば十分な利益が得られようになっているため、売れ残っている土地の場合は値引きがしやすくなっています。
これは土地に対するインフラ整備がすでに完了しているという理由も大きく、売れ残ることをリスクと感じる売主が多いためです。
ほかにもある!値引きげしやすい土地の特徴
続いても、土地の購入に当たって、値引きしやすい傾向にある土地をご紹介していきましょう。
●建築条件の外れた土地
建築条件とは、土地の売り主から条件付きで購入する土地のことです。
この条件は、指定された建築業者で家を建てなければいけないというものなどです。
しかし、まれに売れ残っている土地で建築条件が外されることがありますが、これは売主が「早急に土地を売ってしまいたい」と思うためだと考えられます。
上記の理由であれば、値引き交渉がしやすい土地だと言えるでしょう。
●不動産仲介業者が売主と親密かチェックする
一般的に、買主は不動産仲介業者を通して土地を売主から購入することになります。
土地の値引き交渉は、不動産仲介業者を通して売主に伝わりますので、仲介業者の担当と土地の所有者の親密度が高ければ高いほど値引きできる確率は上がります。
担当の方と話す機会がある際に、「売主との付き合いは長いか」などの質問をして様子を見てみましょう。
もし親密であれば、担当への印象を良くしておくことも重要です。
土地を安く購入したいのなら不動産情報を集めよう
土地探しをする際に大事なことは、住みたい土地の周辺の相場を知ることです。
理想の土地を見つけたら、値引き交渉をする前に、周辺の不動産情報を集めましょう。
まわりの土地がどのくらいの金額で販売されているのかを知ることで、どの程度まで値引きができるのか、だいたいの見当がつくでしょう。
不動産情報の集め方はいくつかの方法があります。
1つ目は不動産仲介業者を複数社まわり、広く情報を集めることです。
実際に担当の方と話すと、どのような特徴の土地があるのかなど、参考にすることができます。
2つ目はインターネットを使った方法です。
「土地総合情報システム」では、近くの土地の不動産取引の情報を調べることができます。
いくらの価格で売買されたかなど、細かく確認できるため、不動産仲介業者に足を運ぶ時間が取れない方は、インターネットからの情報収集をおすすめします。
これらを参考にして土地の値引き交渉を行い、希望価格に少しでも近づけて土地を購入しましょう。
値引きしやすい土地を見つけることから始めよう
土地には定価がないため、値引きをすることが可能です。
しかし、好条件の土地は値引きしにくい傾向があるため、値引き交渉をしやすい土地を探すことから始めましょう。
気に入った土地を見つけたら、金融機関で事前審査を受け、買い付け証明書を作成します。
このように、さまざまな準備をきちんと整えることで、理想の金額まで土地の値引きができる可能性が広がるでしょう。