新築の住宅の完成のめどが立ってくると、火災保険のことが気になりますよね。
火災保険の手続きは、いつまでに済ませておくのがよいのでしょうか。
私たちの生活を守ってくれる火災保険はどのタイミングで加入すればよいのか、火災保険を選ぶポイントと一緒にご紹介していきますので、参考にしてくださいね。
新築住宅だけじゃない!そもそも火災保険とは?
火災保険とは、大事な住まいが火事や災害などで損害を受けた時に、経済的な損失を補うための大事な備えです。
火災保険が必要なのは、何も新築住宅を建てた時だけではありません。
中古であっても住まいを購入したタイミングで、火災保険を検討することが必要です。
住まいが損害を受けた場合、家を修理したり、もしくは建て直したり、家具を買いなおしたりするなど、もとの生活を取り戻すためにはかなりの費用が必要となってきます。
そういった経済的なリスクを火災保険によってカバーしていくのです。
大事な生活の基盤となる住まいを守ることは、家族の生活を守ることにも繋がります。
長期的なライフプランを考えていく上でも、火災保険をしっかりと検討して選んでいくことはとても重要となりますね。
新築住宅での火災保険に加入するタイミングとは?
火災保険に入るタイミングとしては、新築住宅の引き渡し日が契約開始日となるように手続きを進めることが必要となってきます。
建築中は施工会社の保険によって補償されているのですが、引き渡された時点ですべての責任は持ち主へとかかってきますので、住宅の引き渡し日に補償をスタートさせられるよう準備していくことが必要です。
保険代理店を通して相談したり、各社の補償内容や見積もりを比較したり、必要な書類を用意したりと補償の開始までには様々な手順が必要です。
住宅の引き渡し予定日から遅くとも1か月半~2か月前くらいには準備をしておくと、焦ることなく選ぶことができるのではないでしょうか。
これよりも後のタイミングになってしまうと、他の手続きなども押し寄せてくるため、なかなかじっくりと内容を検討していくことができません。
火災保険を考える際には、必ず余裕をもって準備に取り掛かるようにしましょう。
タイミングよく加入する前に…火災保険を考えるポイント
火災保険は加入するタイミングも重要ですが、まずはその中身を検討する必要があります。
ここでは、火災保険を選ぶ際に考えるポイントをご紹介します。
・保険の対象
火災保険では、保険の対象は以下の3パターンです。
・建物本体や車庫・物置・塀などの「建物のみ」
・家具や家電製品・衣類などの「家財のみ」
・「建物と家財」
保険の対象を「建物のみ」にした場合には、保険料は抑えることができますが、家財がどんなに損害を受けていたとしても補償は受けることができません。
自分自身の状況を振り返り、まずは何を保険の対象とすべきなのかを考えましょう。
・補償範囲
火災保険は、火災以外にも自然災害や盗難・破損などによる被害も補償範囲に含まれています。
火災保険の補償範囲の具体例としては、
・火災
・落雷
・破裂・爆発
・風災・雹災・雪災
・水漏れ
・水災
・盗難
・騒擾・集団行為等にともなう暴力行為
・建物外部からの物体の落下・飛来・衝突
などが挙げられます。
保険会社やその商品によって補償範囲は異なりますが、自分が必要な補償を選んでいけるタイプの保険もあります。
火災保険の補償範囲を設定する際にも、新築住宅の周辺環境や自分の状況などをしっかりと把握し、バランスの取れた補償範囲を考えていきましょう。
新築だからこそ、自分に合った火災保険を!
前項では、火災保険は自分の状況に合った保険対象と補償範囲を考えることが重要であることをお伝えしました。
ここでは、自分に合った火災保険を考えていく上で必要な情報をご紹介します。
・ハザードマップ
火災保険を考える際には、必ず新築住宅の周辺地域のハザードマップを確認しましょう。
市役所などで無料配布している場合が多いので、何かの手続きのタイミングで市役所の窓口に問い合わせてみましょう。
また、市のホームページなどに掲載されている場合などもありますので、確認してみてください。
川辺では水害、豪雪地帯では雪害…などと、住む地域によって起こりうる災害は異なります。
ハザードマップから、これから暮らしていく地域ではどんな災害の可能性があるのか、そしてどのような被害を受ける可能性があるのかを考えて、補償内容を選択していくのです。
火災保険では補償内容や範囲の違いで保険料が変わってきますが、安いからといって本来必要な補償を外してしまっていては元も子もありません。
地域の周辺環境を把握して、住まいに適した火災保険を選ぶようにしましょう。
自分に合った火災保険を選ぶためには?
自分に合った火災保険を考えていく上で必要な情報をもう一つご紹介します。
・各社の見積もり
火災保険は選択の仕方によって、大きく保険料が変わってきます。
特に長年支払いし続けるものでもあるので、同じ補償内容であってもトータルで何十万と差が出てしまう可能性もあります。
金融機関などから勧められた火災保険にそのまま入るのはおすすめできません。
面倒くさいからとはじめから一社のみで進めるのではなく、複数の火災保険を比較・検討してみましょう。
比較・検討していく中で、より必要な補償などに気付いていけるかもしれませんね。
火災保険は、大事な住まいを守るためのものなので、決して安いものではありません。
特に新築の場合には、新築割引を設けている火災保険もありますので、しっかりと情報を集めていきましょう。
以上のように、火災保険はタイミングも重要ですが、何より自分自身でしっかりと検討して補償内容や保険料に納得した上で加入することが重要です。
その過程を経ることで、「家を守る」ということを改めて自覚していくのかもしれませんね。
火災保険は適用開始のタイミングが重要!
火災保険の「適用開始日」の設定に関しては注意が必要です。
たとえば、新築住宅の引き渡し日が前倒しになった場合などには、火災保険の空白期間が生じてしまうからです。
空白期間が一日だとしても、いつ何時火災や災害が起こるか分かりません。
火災保険の空白期間が生じないよう、引き渡しなどに変更が生じた場合には必ず保険会社に連絡するようにしましょう。
また、火災保険では「適用開始時間」も設定することができます。
多くの火災保険は、何もしないままだと引き渡し日の16時からの適用開始となっています。
しかし、午前中に引き渡しの場合、数時間の空白時間が生じますよね。
たった数時間ですが、引き渡し時間と同じ時間に設定することで空白の時間はなくなります。
契約時には「適用開始日」そして「適用開始時間」をしっかりと確認し、適用開始のタイミングを設定しておきましょう。
納得できる火災保険を選び、大事な住まいを守っていこう!
火災保険は、生活の基盤である住まいを守る大事な備えの一つです。
人によって必要な補償内容は異なってきます。
自分の状況に合った火災保険を選択していくためにも、時間を取って準備していくことが重要です。
自分自身で検討し、補償内容や保険料に納得した上で火災保険に加入することで、しっかりと大事な住まいと生活を守っていきましょう。